下北沢駅前劇場で、good morning N°5 party live show 6 『ジャンキー・ジャンク・ヌードット』 千秋楽9月24日(火)開演19:30を観てきました。
※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。
【脚本・演出・作詞・出演】澤田育子(good morning N°5)
【出演】藤田記子(good morning N°5)
【特別友情出演】MINAKO(米米CLUMB)、脇知弘、佐藤貴史、小椋あずき、野口かおる、佐久間淳也、増野彩夏、大久保見名子、久保田南美、石田周作
【声の特別友情出演】小林顕作(コンドルズ/宇宙レコード)
【美術】伊藤雅子
【照明】樋口かおる
【音響】尾林真理
【映像】浦島啓
【振付】MINAKO(米米CLUMB)
【ストーリー】(※フライヤーより)
品行方正!四十路女のコソコソ party live show!
熱くなんかねぇよっ!冷てぇんだよっ!!
火照った奴等は飛び込めコノヤローッ!!!
公式サイトはこちら → good morning N。5
☆*:☆:*★*:;;;:*☆*:;;;:*★*:;;;:*☆*:;;;:*★*:☆:*:☆:*★*:;;;:*☆*:;;;:*★*:;;;:*☆*:;;;:*★*:☆:*☆
美術は、半円の舞台を半分にカーテンで区切り、そこに映像をプロジェクションマッピング。客席の中央に赤い緋毛氈風の小さい花道。
客入れ中は。。
*女性ボーカルのPOPS、曲名は不明。
*<リラックス中>の注釈付きで、good morning N°5のお二人の姿が映し出されておりました。部屋でのんびり~とか、ローションパックとか、お風呂とか。
*女性キャストさんが黒のパンツスーツで売り子さんをなさり、「お水100円、ビール300円、おつまみ300円」にて販売。こちらでは、★観劇中の飲食自由!ケイタイ通話自由!ですから。
最前列席だったから?澤田育子さんからの客いじりにあいましたね。「連休はどうしてましたぁ~?」とか、「ご飯食べましたかぁ~?」とか。
ずばり、昨年以上の笑劇な衝撃! 昨年は『危険な女』でした。そのときの記事はこちら♪
ストーリーはオムニバス。澤田育子さんの四十路の憂いとお肉のダンス、佐藤貴史さんの20代・30代のやんちゃ話、聖白ぬり学園などなど。
とにかく笑える、歌&ダンス&お芝居のエンターテイメント。
大の大人が大汗かいて、文字どおり体をはったさまが楽しい~♪♪
特に女性陣が体をはってというか、裸体を惜しげもなく晒して熱演、怪演!
good morning N°5のお二人はものすごいパワーと存在感。
佐藤貴史さん、声が枯れちゃってましたね。すごい台詞量と運動量で、スーツにまで汗が滲みだしていましたよ。
小椋あずきさん、なんだろうなぁ~?あの妙に、おもしろいのにかわいらしい独特の佇まい。
MINAKOさん、天下の米米CLUBなのに振りきりかたがすごいです。薙刀持った牛若丸の衣装で本人曰く、「こんなことしてますが、5、000人とか20、000人とか動員するミュージシャンなんです!」とかおもしろすぎます。説得力が。。(笑
野口かおるさん、昨年の白いビキニ姿で絶叫!にもびっくりでしたが、今年はさらに斜め上に急上昇しておりました。VIP席の方々へのサービスに、サ○ウェイ方式のサンドイッチを澤田育子さんが作ったのですが。。 そのバゲットや具材を野口かおるさん扮する“人間皿”(はっきり言うと、女体盛り)からチョイスしたのには驚愕の極み。
好き嫌いははっきりと分かれるとは思いますが、ここまでやってくだされば、もういろんな意味でOK!でしょう。
また来年に期待しております。
☆*:☆:*★*:;;;:*☆*:;;;:*★*:;;;:*☆*:;;;:*★*:☆:*:☆:*★*:;;;:*☆*:;;;:*★*:;;;:*☆*:;;;:*★*:☆:*☆
チケット郵送時に同封の手書きメッセージカード♪
当日パンフレット。
フライヤーの中にはこちらも。
いばキラTV(茨城県営ネットTV)にて、6/3(月)よりスタート!毎週月曜!21時~21時半。
「いばキラ★Night」 『MINAKO?育子の“今夜も足がツリっぱなし!”』
観てみましたよ~ぐだぐだな女子トーク炸裂でした(笑
サンシャイン劇場で、キャラメルボックス2013サマーツアー『雨と夢のあとに』 8月17日(土)開演14:00 を観てきました。
※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。
【原作】柳美里『雨と夢のあとに』(角川文庫刊)
【脚本・演出】成井豊+真柴あずき
【キャスト】
吉田里琴(客演):雨
大内厚雄:朝晴
岡内美喜子:暁子
岡田さつき:マリア
岡田達也:早川
楠見薫(客演):霧子
鍛治本大樹:北斗
三浦剛:正太郎/高柴
西川浩幸:康彦/洋平
大森美紀子:水村/波代
笹川亜矢奈:ちえみ/大谷
小林春世:沢田/番場
毛塚陽介:熊岡/広瀬
【美術】奥村泰彦
【照明】黒尾芳昭
【音響】大久保友紀
【振付】川崎悦子<BEATNIK STUDIO>
【スタイリスト】黒羽あや子
【ヘアメイク】武井優子
【ストーリー】(※フライヤーより)
桜井雨は中学2年の女の子。幼い頃に母を亡くし、今はベーシストの父・朝晴と二人で暮らしている。
朝晴は蝶の採集が趣味で、幻の蝶と呼ばれているコウトウキシタアゲハを捕らえるために、台湾へ行く。森の中でついに幻の蝶を発見!ところが、捕まえたと思った瞬間に、穴に落ちてしまう。
数日後、朝晴は無事に帰国。心配していた雨は、涙を流して喜んだ。が、朝晴の姿は雨にしか見えなかった。朝晴は自分の体を穴の底に置いてきた。もう一度、雨に会いたくて・・・。
公式サイトはこちら → 『キャラメルボックス 2013サマーツアー 雨と夢のあとに』
チケットぴあニュースはこちら → 「ドラマ化もされた柳美里の名作を、キャラメルボックスが7年ぶりに再演」
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
美術は盆が設置され、朝晴と雨の部屋、隣人の部屋、病室、朝晴の長野の実家、マリアの家などに転換。
最初の朝晴と雨の部屋は、背景全面に青空が広がる大きな窓とウッドベース、ソファ2脚、ローテーブル、ミニテーブルの上に電話。
初演は2005年でそのときは観劇できず、その後にNHK「ミッドナイトステージ館」で放送されたものを観ておりました。今回は再演ということで、もう再々演はないだろうと観劇に。
初演は映像で一度観たきりで原作も未読だったのですが、かなりストーリーと台詞を覚えていたせいかそれぞれのシーンに集中できました。
朝晴や周囲の人たちが雨を想う心情には、ぐっときて涙がこぼれます。
ただ、こういう演出なんだろうと思いますが、全体を通して台詞の言い回しが唐突で一本調子なので?となってしまい、感情移入ができないことが多いのが難点かと。たった一言で「○○なんだからわかってあげて!」みたいな台詞で片付けられても、観ているほうとしては「はい、そうですか」とは思えず、「それはないだろう~」と白けてしまうんですよね。。
キャラメルらしくテンポは抜群によいです。むしろよすぎて、観終わった後に疾風感しか残らないきらいがあります。
う~ん、なんだろうこのもにょもにょした感じは。。やっぱり私には、キャラメルキャラメルした作品はあまり合わないようです。ごめんなさい。
役者さんについては。。
客演の吉田里琴さんは初舞台とは思えないほど、すごく自然で伸び伸びしており、中学2年生のリアル感が出ていてよかったです。ただ、語尾が時折聞き取りにくいのが少々残念でした。
同じく客演の楠見薫さんはいいなぁ~♪なんて魅力的なんでしょうか。可愛らしくて、おもしろくて、存在感が違うんですよね。
岡田達也さんはファンキーでいい!こういった胡散臭い役がはまりますよね。髪型はリーゼントというより、頭頂が少しだけ尖ったオールバックのようでしたが(笑
大内厚雄さんは本当にお父さんでした。娘の雨を想う優しい父そのもの。最後のほうは泣けましたよ。。
岡内美喜子さんの恋人に対峙するときの迫力が怖い!ヒロインだけでなくこういった役も似合いますね。
大森美紀子さん演じる朝晴の母親は、ちょっと老けすぎなのでないかと。おそらく60代後半くらいの設定かと思うのですが、その年齡にしては腰が曲がりすぎていて、夫役の西川浩幸さんとのバランスが変に感じます。今時、腰が曲がった60代後半の方はいらっしゃらないと思われますし。
他の方々の設定年齡がぴったりしていたので、余計に違和感を感じてしまいました。
鍛治本大樹さんはなんだろう。。かわいい♪雨の幼なじみのいじられキャラがはまっておりました。
カーテンコールは3回。
1回目、岡田達也さんが挨拶。客演の方々の紹介を。
2回目、吉田里琴さんが三方礼を。
3回目、大内厚雄さんが挨拶。アンケートと地方公演&次回公演の案内を。
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
当日パンフレット。
トーク&フォトブック、A4判。座談会1・2や写真多数。
ロビーにおなじみミキ丸♪ 写真がピンぼけ気味。。
Bunkamura シアターコクーンで、シアターコクーン・オンレパートリー2013『盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より-』 7月26日(金)開演14:00 を観てきました。
※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。
【原作】澁澤龍彦『犬狼都市』より
【作】唐十郎
【演出】蜷川幸雄
【キャスト】
古田新太:影破里夫
宮沢りえ:奥尻銀杏/トハ
小出恵介:フーテン少年
小久保寿人:タダハル
大林素子:婦人警官サカリノ
大鶴佐助:研修生
松田慎也:研修生
堀源起:研修生
妹尾正文:犬屋の主人
金守珍:刑事
木場勝己:先生/男
【美術】中越司
【照明】勝柴次朗
【作曲】田山雅充
【音楽】井上正弘
【衣装】小峰リリー
【ヘアメイク佐藤裕子、千葉友子[宮沢りえ]
【ストーリー】
新宿。 コインロッカーの前で、盲人の影破里夫(エイ ハリオ)は〝不服従〟の伝説の盲導犬・ファキイルを呼んでいる。婦人警官に補導されかかっていたフーテン少年に出会い、自分の代わりにファキイルを探してくれるように依頼する。衝突しながらも次第に、奇妙な絆を結ぶかの二人。
そこへ、あかずのロッカーを開けようとする女、奥尻銀杏(オクシリ イチョウ)が現れる。鍵を持つ夫は南国で現地の女・トハに殺害された。ロッカーの中には、銀杏の初恋の人・タダハルの手紙が入っているのだ。銀杏は昔の夢が忘れられず、毎夕、ラジオに思い出の曲をリクエストしている。流れる<カナダの夕陽>。
盲導犬学校の教師になるべく研修中のタダハルが現れ、再会を果たす二人。そして、盲導犬学校の先生はいつしか、銀杏の亡夫/男として現れ、銀杏に犬の胴輪をはめて彼女を盲導犬にしてしまう。男と破里夫、二人に胴輪をつかまれてもだえる銀杏。
犬の毛が飛び散るなか、突如現れた自警団たちにリンチを受ける破里夫の爪でロッカーの鍵があく。
南国の海が広がる。ロッカーの中から、探し求められていた黒い犬が飛び出し、銀杏の喉笛を噛み切って走り去る。鮮血にまみれた銀杏は何度も犬の名を叫ぶ。「ファキイル!」
公式サイトはこちら → シアターコクーン・オンレパートリー2013『盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より-』
e+Theatrix! [インタビュー]はこちら → 「古田新太が念願の唐十郎作×蜷川幸雄演出の舞台『盲導犬』で、宮沢りえ、小出恵介と共演!」
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
客入れの音楽等はなし。
美術は背景が黒一色。人の背丈ほどのグレーなコインロッカーが舞台幅いっぱいにあり、マッチの火が灯ったり、扉がいっせいに開き犬の毛を模した白い糸状のものが舞ったりします。ほかにも、このコインロッカーにプロジェクションマッピングでモノクロの海が映しだされます。
音楽は冒頭にパイプオルガン、ラスト近くに第九が使われておりました。
全体に色味のない舞台に、銀杏の真っ赤なワンピースと、影破里夫が持つガスバーナーの青い炎だけが色彩として印象に残ります。このふたつを印象づけるために、わざとほかの色を排除したのではないかとさえ思われました。
あと、本物の犬(シェパード、雑種の子犬)が登場したのはびっくり!
笑いは多く、キャストさんたちはとても魅力的で、体をはって熱演されてよかったのですが、作品としては、唐十郎さんの世界観が描けていなかったように感じました。唐十郎さんのあの泥々とした独特な世界、粘着質な皮膚感覚が全くなかったので、正直、肩すかしをくらったような気がしました。
蜷川版といってしまえばそれまでなんですが。。
古田新太さん演じる影破里夫の白いふんどし姿には、『押忍!!ふんどし部!』なのかと思ったり(笑
最終的に印象に残ったのは、銀杏を演じた宮沢りえさんの怪演ぶり。
宮沢りえさんは前述のとおり。文字どおり体をはってらっしゃいましたね。床にのたうち回り、四つん這いになり。台詞とはいえ、あの綺麗なお顔で「○○○○するの?」と伏字、放送禁止用語をしれっとおっしゃるとたじろぎますね。
古田新太さんと木場勝己さんは安定の存在感。よく通る低い声も魅力的。
小出恵介さんのフーテン少年は、いまいち、キャラクターが固まっていないような。
カーテンコールは1回。
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
当日いただいた、NINAGAWA新聞です。
「さいたまゴールド・シアター+ネクスト・シアターの『鴉よ、おれたちは弾丸をこめる』の日本公演とパリ公演を終えて、批評が出揃いました。是非読んでいただきたいと思って、「新聞」をつくりました。」とのことです。パリで絶賛♪
フライヤー その1。
フライヤー その2。
プログラム A4判1500円也。渋いメタリックシルバー。
1973初演時の証言集、いのうえひでのりさんと蜷川幸雄さんの対談など。途中に広告が5Pも入っております(笑
PARCO劇場で、PARCO劇場40週年記念公演『非常の人 何ぞ非常に~奇譚 平賀源内と杉田玄白~』 7月23日(火)開演14:00を観てきました。
※ネタバレがありますので、ご注意くださいませ。
【作・演出】マキノノゾミ
【音楽】清水一雄
【美術】奥村泰彦
【照明】中川隆一
【衣装】三大寺志保実
【ヘアメイク】河村陽子
【キャスト】
佐々木蔵之介:平賀源内
岡本健一:杉田玄白
小柳友:菊千代/佐吉
奥田達士:中川淳庵/僧侶/小野田直武/秋田屋久五郎
篠井英介:おきぬ/瀬川菊之丞/須原屋市兵衛/前野良沢/田中三太夫
【ストーリー】※フライヤーより
江戸の町に、時代を先駆ける天才が二人。
一人は時代を先取りすぎた孤独な男、平賀源内。もう一人は学究肌の真面目な男、杉田玄白。
男同士の友情と崩壊を通して描く、男の生き様とは・・・・・・!
公式サイトはこちら → 『非常の人 何ぞ非常に~奇譚 平賀源内と杉田玄白~』
特設サイトはこちら → 『非常の人 何ぞ非常に~奇譚 平賀源内と杉田玄白~』
o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。
客入れは60~70'sと思われるPOPS。休憩時間にも流れております。
舞台美術は第一幕は、陰間茶屋。華やかな飾り格子に緋毛氈。第ニ幕は、平賀源内の自宅。高い天井に大きな梁、左右の壁いっぱいに書物の詰まった棚と梯子。
幕中に転換はなく、黒子さんが小道具などを片付けや準備をしていました。
暗転前にかかる曲は基本、ロック。ギターやベースがギュイ~ン! ☆新感線かと思ってしまいました(笑
平賀源内役の佐々木蔵之介さんの衣装が粋な柄の着物でしたね♪ 波紋のような柄物とか。こういったデザイン色の強い柄もあるんですね。
マキノノゾミさんご本人もおっしゃっておられるように、マキノ節全開のどストレートな芝居です。真っ向勝負の直球。熱いです!
M.O.Pを彷彿とさせるような「男!漢!侍!」な感じ。
第一幕は、元禄時代の洒脱な風情が感じられ、軽めの笑いが中心で気楽に観ていられます。第ニ幕は、平賀源内の歯車が狂っていくさまが描かれています。天才なのに不遇なまま生涯を終えることになった平賀源内、しかも最後は獄中死。
早すぎた天才と実直な秀才、モーツァルトとサリエリのような、男同士の友情の物語。
ラストシーン、杉田玄白の独白は少々、気恥ずかしくなるほどのどストレート。その直後の号泣にうるっと。。ときたところで、「えっ?!」という展開に。
ぽん!と洒落っぽく終演。小粋な終わり方だな~と。こういう感じ好きです♪
個人的に笑えて好きだったのは、第一幕で杉田玄白と中川淳庵が「ターヘル・アナトミア」の翻訳に行き詰まり、平賀源内に会いにきて二人で「あぁ~!」と嘆いているところ。当の本人たちは真剣そのもの。でも、それを端で観ていると可哀想だけどおかしいわけで。
キャストさんは男性5人のみ。無駄にわちゃわちゃした感がなくてよいです。まとまりもあっていいカンパニーなんだなと。
何気に小劇場系の方が多いですよね。作・演出のマキノノゾミさんと奥田達士さんは元M.O.P。佐々木蔵之介さんは元惑星ピスタチオ。篠井英介さんは元花組芝居、現3軒茶屋婦人会。
奥田達士さんと篠井英介さんは役数が多く、それぞれの役のキャラクターを、短時間できちんと演じわけておられてすごいなぁ。。と。やっぱり上手いです。
篠井英介さんの女形は絶品です♪ 見目も所作も美しい。
小柳友さんは初めて観たのですが、菊千代(佐吉)の陰とか闇の部分がよく出ていてよかったです。お綺麗でしたし、大きいけど(笑
岡本健一さんは意外とコミカルな役もお似合いでした。
佐々木蔵之介さんは洒落っ気と色気、プライドと寂しさを合わせもつ複雑な平賀源内を好演されておりました。
カーテンコールは1回。
o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。
フライヤー。
パンフレット A4判1200円也。
用語解説やマキノノゾミさんと夢枕獏さんの対談など。キャストさんのお写真では、個人的に、佐々木蔵之介さんのキメ顔とツツジに囲まれて微笑む篠井英介さんが好きです♪
o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。+。*o.。*o+。o*。.+。*o.。*o+。o*。
劇団M.O.Pはもうすでに解散してしまいましたが、好きな劇団のひとつでした。特に、『黒いハンカチーフ』が好きでした。といっても、実際に劇場で観たわけではなく映像のみですが。。
ここのブログ内に、NHK ハイビジョン特集で放送された、解散公演に密着したドキュメンタリー『さらば八月のうた 青春が終わる日』を観た感想記事がありまして。今でも時折、検索でいらっしゃる方がおられます。ちょっと感慨深いです。
そのときの記事はこちらです。 ドキュメンタリー『さらば八月のうた 青春が終わる日』
本多劇場にて、NYLON100℃ 40th SESSION 『わが闇』 東京千秋楽、7月15日(月)13:30開演を観てきました。
※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。
【作・演出】ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【美術】中根聡子
【照明】関口裕二(balance,inc.DESIGN)
【音響】水越佳一(モックサウンド)
【映像】上田大樹 大鹿奈穂(&FICTION!)
【衣装】前田文子
【ヘアメイク】武井優子
【キャスト】
犬山イヌコ:柏木立子
峯村リエ:守口艶子
坂井真紀(客演):柏木類子
岡田義徳(客演):滝本悟
大倉孝二:大鍋あたる
長谷川朝晴(客演):皆藤竜一郎
三宅弘城:三好未完
みのすけ:守口寅夫
廣川三憲:柏木伸彦
松永玲子:柏木基子・飛石花
長田奈麻:志田潤
吉増裕士:初老の男・カメラマン
喜安浩平:田村・編集ライター
皆戸麻衣:皆藤みどり・雑誌編集者
【ストーリー】
31年前、柏木家は小さな村「御五色村」に引っ越して来る。
小説家である柏木伸彦には3人の娘がおり、長女・立子は齢10歳にして文壇デビュー。
同業者として立子に嫉妬の念を抱く伸彦。
一方で妻の基子が情緒不安定に陥るようになり、ある事柄をきっかけに自らの命を絶ってしまう。
2007年、冬。病床に臥せた伸彦のドキュメント・ムービーを製作する為、2人の男が柏木家を訪れる。
一見、さしたる悩みもなく日々を過ごしているように見える柏木家の三姉妹だったが、それぞれが人に言えない「事情」を抱えて暮らしていたのだった。
公式サイトはこちら → ナイロン100℃インフォメーション
*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*
ナイロン100℃結成20周年記念企画第三弾です。今年3本目のナイロン100℃。
2007年の初演は未見ですが、「柏木家の三姉妹と、それをとりまく人々をシリアス・テイストとし、誰にでも起こりうる出来事を淡々と描くという新機軸ともいえる作風は大きな反響を呼び、「まぎれもない最高傑作」の評価を得た異色の家族劇。」ということで期待して、猛暑の中を行ってまいりました。
客入れは静かなBGM風。
美術は、昭和を感じさせる懐かしい羽目板張りの木造住宅。
上手の端に納戸。中央から上手に向かって、囲炉裏のある和のしつらえな部屋。その奥に二階へと続く階段。
中央から下手に向かって、ソファーやテーブルのある洋のしつらえな部屋。その奥に台所。
舞台下には、客席に向かって斜めな角度で設置されている照明が上手・下手側に各4個。ストーリーテラーでもある岡田義徳さんが、ストーリーを説明をされるときに使用されています。
プロジェクションマッピングが多用され、天井付近にはストーリーの補足。壁や障子には心象風景を表すような黒い染みや亀裂、傷んだフィルムのような多量の白い縦筋。時折、亡くなった柏木伸彦の姿。これらが映像として映しだされます。
これらの映像の使いかたが絶妙!
美術、照明、音響、映像が奏でるハーモニーが素晴らしい!
ナイロン100℃では珍しくないとはいえ、3時間超えの長尺にもかかわらず、冗長感が全くない展開。暗転も多いんですけどね。
始まった直後から、その世界観にすっ。。と入っていける不思議さがあり、『犬は鎖につなぐべからず』のときを思い出したり。
ストーリー自体は、はっきり言って重いし、暗いお話です。
ですが、ずっと軽快で温かいものが流れており、それがこの作品を重苦しくさせないのだろうと。「え?ここで、そっちにいくの?」みたいな感じで笑いにもっていくので。
三姉妹については、私自身が第一子長女ということもあり、長女の立子にどうしても感情移入して観てしまいましたね。
“家族”という、他人にはうかがい知ることのできない社会の最小単位。そこで大なり小なり誰にもあるであろう事柄と傷。
互いに傷つき、傷つけられ、誤解とすれ違いの数々。傍から見ればささいなことが、当人にとっては人生を左右されるほどの意味をもつことの怖さ。
それぞれのおかれている状況は決して楽観的なものではなく、むしろ、これからどうやって生きていけばいいのだろう。。?と思わざるをえないのです。
アルバムの写真に込められた、父 伸彦の娘たちへの想い。これは彼なりの遺言だったのですね。。
ラストシーン。ストーリーテラーの岡田義徳さんが語る言葉に、微かな光が見えたように思えました。
「それでも彼らは生きていく」
「劇団力」という言葉があるのなら、まさにそのものという感じでした。客演の方が三人いらっしゃいましたが、なんの違和感もなく劇団員の方々と馴染み、同じ世界観を構築されていらしたと思いました。初演と同じキャストさんたちでの再演とはいえ、なかなかできないのではないかと。
それにしても、本当にナイロン100℃の役者さんたちはすごい!
個人的に好きなのは、三姉妹がハモる某インスタントコーヒーのCMソング。きれいにハモっておりました♪
ケラさんが稽古開始の頃、坂井真紀さんに「歌の練習してる?!」と尋ねられたというのはこのことだったのですね~納得。
「インスタントコーヒー」=「ダバダ♪」(笑
カーテンコールは3回。
2回目にケラさんが登壇。慌てておられたのか、キャメル色の靴を履かれたままの土足状態でご本人も気にされておりました。
「忘れないうちに」とのことで、客演の方々のご紹介。
3回目にもケラさんが登壇。今度は靴を脱ぎ、イエローのソックス姿で。
「劇団が20周年ということで、万歳三唱を。大倉やれ!」と大倉孝二さんにふりましたが、見事にスルーされ、結局ご自分で万歳三唱の音頭を。
キャストさんたち全員と観客のみなさんで、「万歳!万歳!万歳!」の大合唱。大変に盛り上がりました♪
カーテンコールで万歳三唱をしたのは初めてです。貴重♪
とてもいい東京千秋楽でした^^
*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*
フライヤーの裏。トップ画像が表です。
もう1種類のフライヤー。
当日パンフレット。キャストさんたちの今後のご予定など。
主宰 ケラリーノ・サンドロヴィッチさんから、 「わが闇」に御来場のお客様へ。
開演前に読んだら、うるっ。。と涙が出そうになったのでした。全く同じではないにしろ、自分の子供時代と重なるところがあったりして。
パンフレット 1500円也。
内容は盛りだくさん♪ 秋元康さんとの特別対談も。正直、意外な組み合わせと思ってしまいました~(笑
*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*-・-*
こちらに、ケラさんのインタビュー記事が載っております。なかなかに感慨深いです。
Lmaga.jp 「世の中って悲惨」って前提から成るケラリーノ・サンドロヴィッチの舞台