元気のたね

ヘルスフィットネススペシャリストの浅田千鶴です  

竜天昇る

2014-03-26 00:04:47 | 身体
運動を開始する際も、障害評価をする際もアライメント(姿勢)を見ます。
一般の方も「姿勢が悪い」「猫背になってきた」「体が歪んでいる」と感じている方もいらっしゃって、体操教室に入会される方もいらっしゃいます。
気づいて、気にしているだけでも感心します。
今日も83歳の方が「これ以上、猫背になりたくない」と宝塚教室に入会されました。

猫背になる、姿勢が悪くなる、身体が歪むには 「年だから仕方がない」のではなく、若い人でも姿勢の悪い人は大勢います。その姿になるには、それなりの原因、要因があります。
「どうして、そんな姿になったのか?」と考えるとき、私は 人間以外の生物の骨格と身体機能を観察します。

生物は進化とともに行動を広げ、その動きができるように骨格の形を変えて、筋肉が発達したのでしょう。
生物の行動によって、骨や筋肉の有無・大きさ・位置が異なります。 
人間は下肢の2本足で歩行し、上肢でも巧みな動作を行う事ができる骨格・筋肉を授かりました。 

ところが運動不足により、骨や筋肉が消えたりはしませんが、「えっ!?どこにいった??」と、その存在を見失うことも…。
「みぞおちは どこ? えっ!?おへそは??」 「座骨?? 埋もれてる」 「骨盤、どっちに傾いているの?」
「うわ~胸が お腹まで!? ブラジャーして印つけようよ!」
運動指導をする中で、自分の体の部位の捜索願いを私に出す人がいらっしゃいます。

特に背中にあって手で触れることのない肩甲骨の存在を忘れがちですが、腕を動かすにあたっては 大変重要な働きをします。しかし、意識をして動かさないと、肩甲骨周辺の筋肉は衰えやすく、それが肩こりや肩関節痛の原因になります。
肩甲骨は 特に意識して、しっかり動かしたい部位なので、肩甲骨について調べてみました。
カメの肩甲骨は下にあって肋骨と一体化しています。
すなわちカメはバンザイすることはできません。

鯛の肩甲骨は胸ビレの付け根にあって魚の形をしているので、「鯛の鯛」
と呼ばれて縁起物とされています。
しかし、ひらひらと揺れることはできますが、まな板の上で抵抗することはできません。
 
鳥の肩甲骨は 大変細長く背骨の近くにあります。
鳥は肩甲骨よりも胸骨(黄色)が とても発達しています。
人間の肩甲骨を「翼のようだ」と表現することがありますが、実は 飛翔には背中の筋肉や骨ではなく、胸の骨や筋肉が活躍しているのです。
そして、たくさん動く胸の骨は補強装置があり。その部位を「竜骨突起」といいます。

「竜天昇る」春分の頃、竜は天に飛翔したという言い伝えがあります。
この「竜天昇る」は 春の季語として用いられるそうです。
ちょうど、春ですよ!

身体運動学、機能解剖学から縁起もん、そして歴史、文学にも学びは広がっていく。
あ~おもしろい。


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