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家族の応援歌

相談活動・短歌・シャンソン

おうちの小話・まるみちゃん3

2012-05-16 23:26:58 | 作品
まるみちゃんは犬、猫がきらいでした。
子猫がいただけでわんわん泣いて走ってにげました。

小学校へ入って書いた作文に
「犬がこわいです。だってかまれるといたいでしょう」
などと書いていました。

さて、話は変わりますが、

まるみちゃん2歳のとき、テレビを見ていたまるみちゃんに
おかあさんはいいました
「つまらなかったら消しなさいね」

しばらくして、料理をしていたおかあさんのエプロンをうしろ
からひっぱって、まるみちゃんは言いました
「おかあちゃんつまったよ」
「エッ!!何が詰まったの!?」

こどもはよくのどに何か詰まらせます。まるみちゃんはたばこ
を齧っちゃったこともあるんです。
おかあさんはどっきり
「な、何がつまったの!?」
まるみちゃんはきょとんとしていいました。「てれび」

てれびがつまらなくなかったのでつまったそうです。
                   ちゃんちゃん

明日は子どもとテレビについて書きますね。
子育て中のママ必見です。


  


おうちの小話まるみちゃん2

2012-05-15 19:44:22 | 作品

そのときおかあさんはハンバーグのひき肉をこねていました。
とつぜん、背中がかゆくなってしまいました。
とってもかゆくなってしまいました。

でも手はひき肉だらけです。
振り向くと、まるみちゃんがお絵かきをしていました。
「まるみちゃん、ちょっとお母さんの背中掻いてくれない」
「うん」

まるみちゃんはすぐやってきました。
「あのね、背中の真ん中へんがかゆいの。シャツの下へ手入
 れてかいてくれる?」
「うん」

まるみちゃんは小さな手を入れてかいてくれました。
「ああ、いいきもちい」
それはこよなく、いいきもちでした。

2歳のまるみちゃんの爪はうすくて、おかあさんは背中が
傷になるのではとちょっと心配はあったのです。

でも、なんとソフトで気持ちよいことでしょう。
そのときお母さんはハッとしました。
(今、まるみは何をしていたんだっけ!?)

「あ、あのね、何でかいてる?」
「これ」

ああ、まるみちゃんはクレヨンをおかあさんに見せました。
灰色のクレヨンでした。


みなさん、クレヨンで背中搔くとほーんと気持ちいいですよ。
                               
ちなみに我が家では背中に番号があって
「お兄ちゃん、アの1番掻いて」とか言ってました。   

          便利ですよ          
                             
       首                       
   ア   イ   ウ
                                                              
   1   1   1
                  
   2   2   2

   3   3   3

       尻

釣りの歌

2012-04-22 23:47:27 | 作品
釣り十首

汽水より釣り上げられし瞬間のハゼの胸鰭碧く透けたり

岩の間へ提げし糸へと伝いくる水打つ尾ひれハゼの躍動

きらめける一尾を得しや枯れ草に枯れ草色のハゼ跳ねるのみ

上げ潮を岸へ寄せ来る波にのり魚も集まる夕食タイム

痛点の無き魚とはいえはらわたを針に引き出す下手を許せよ

潮水と真水の境のような街ひとにもあれば夫と暮らせる

信州の川底にいる虫たちを採りては日がな清流見つむ

ふうわりと真下に落とす糸の先 水面突き抜け山女のあがる

岩陰に渓流集まる白き淵沈む糸へと底擦る重み

天からのテグス降りるを「想定外」と言わぬ大魚の孤独知るべし

アネモネ忌(随筆)

2012-04-12 17:17:31 | 作品

アネモネの咲く頃となった。ほんとに久しぶりにアネモネを植えたら、
めずらしく白っぽい花が咲いた。白とはちょっと意外だった。あまり
みかけない。でも、ようやくあたたかくなり次々に咲きだすと輝きを
増してきた。

アネモネは面白い。芋のような種(球根?)を植えると葉が茂ってきて
その中に蕾が土の中から起き上がってくる。初めて植えたとき、その奇妙さに
びっくりした。咲くまで何色かはわからない。

それは、子どもが産まれて仕事を休んでいた春、連休の頃だった。
職場の保健室の先生が訪ねてきてくれた。何枚ものアブちゃん(よだれかけ)
にご自分で刺繍を入れてくれていた。またご自分で描かれた筍の色紙も携えて
来て下さった。

彼女はわたしに子どもが授かったとき、おおいに喜んでくれて、よく保健室で
休ませてくれた。冬はストーブに鍋を載せ、じゃがいも・人参・玉ねぎ・鶏肉
を炊き醤油で上品な味をつけ振舞ってくれた。おいしかった。

彼女は不妊の治療中だった。とても努力していた。

連休に訪ねてきてくれて、色とりどりのアネモネを見て、幾輪か摘んで帰った。
そのとき、「わたし、癌になったの・・・」とわたしに言った。

その後、伊豆の家にも泊まりにきてくれたりして、子を可愛がってくれた。

彼女が亡くなったときは、三年後の八月五日。わたしは二人目の子の臨月で動け
なかった。真っ青な空に真っ白な雲が浮いていた。

筍の絵をいただいた子ももうそのときの彼女の齢をこえた。おおきな病気をしたが
彼女がずっと守ってくれていると、わたしは思っている。

あれからずっと、毎年アネモネを見かける頃は、あのおつゆを作って家族に出して
きた。彼女の名前をつけて。

人は亡くなっても覚えている人が居る限り亡くならないという。彼女は筍の絵を
掲げてずっとわたしと子の傍にいる。わたしは今をアネモネ忌と呼んでいる。
         (それで今月のブログのテンプレートはアネモネなのです。)

久々植えたアネモネが白い花なのが何かうれしくなっていた。

                       
 










生若芽の歌

2012-03-10 23:32:45 | 作品
伊豆の海でとれた若芽を夫が毎年運んでくれます。

年に一度の生若芽のお楽しみ。

今年は歌にできないものかと思い、試みてみました。
今日の歌会に出しました。

 切りたての若布 子へ積み百キロを夫馳せ来たり「俺も初物」

  たぎる湯につけて一瞬生若芽 ひとに見せたき翡翠さみどり


 なかなか好評でした。嬉しかったです。
 ブログの生若芽のページをぜひご覧下さい。
 翡翠のような若芽の変身ぶりが見えます。



明日は定例市川ルーム初回面接日ですが、明日はお客様がいないので
スタッフと打ち合わせです。
これから取り組む、若いカップルへの婚前・結婚後の講座の準備です。
どなたか今度モニターになっていただけませんかな。
当方は家族相談士と顧問臨床心理士のスタッフです。