先週の土曜日に観に行ってきました。
(ネタバレしてますよ~)
今回は安佐スパの3人+奥菜恵の、4人のみの公演。
開演前にパンフを読んでいると、
「今回は創作のアプローチを変えた」とかいうような内容が。
安佐スパの3人でアイディアを持ち寄って、
脚本の骨組みを作ったのだとか。
時間や場所を敢えて設定せず、登場人物の名前もないこの作品。
そしてストーリーらしきストーリーもありませんでした。
猫を探している男。
その男になぜか付きまとって一緒に猫を探す女。
枯葉を撒き散らしては拾い集め、また撒き散らす男。
猫を探す男の弟と名乗る男。。。
簡単に説明すると登場人物はこんな感じ。
舞台はぐるりと古びた白壁に囲まれ、
真ん中にベンチと街頭、カゴのゴミ箱。
3方の壁に1つずつ、木のドア。
外なのか中なのか、夜のようだけど本当は何時なのか、謎の空間。
その中で男女が入れ替わり、会話を繰り広げていく・・・。
えっとー。
なんというか、かなり哲学的・・・不条理?な感じで、
意欲は買いますけど、今の私には特にツボではないというか

何なんだろう?と、疲れてしまいました。。。
もしかすると、戯曲を読んだ方が面白いかもしれませんね。
そんな作品でした。
出番的には伊達さんが少なめ。
いつもならこのポジションが長塚さんなのでしょうが、
キャラ的に伊達さんは猫を探す男ではないな、と(笑)
衣裳も、微妙にズレてて不思議な感じでした。
秀逸だったのはセット!(美術:加藤ちか)
ベニサンピットはかなり奥行きのある舞台なのですが、
半分より前辺りに壁が作られ、かなり閉鎖的な空間になっていました。
が、舞台奥に照明が入ると、壁が透けるのですねぇ~

壁が透けるのはそれほど驚かなかったのですが、
木製に見えるドアまで透けてた時には、すごい!と。
あの質感は見事でしたねぇ~
個人的にはあまりピンとこなかったのですが、
印象的だったセリフが一つ。
「さっきそこですれ違った他人と、10年前に笑いあった友達と
どっちが近い?
ここに書かれている内容は随分昔に書かれたものだけど、
僕にとっては‘今’の言葉なんだ。」
細部は異なりますが、そんなようなセリフ。
これで何とな~く、舞台の雰囲気がお分かり・・・いただけないですかねぇ