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Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

重心をどうとるか

2013年04月29日 | Photography


きょうのSIGNの写真茶話会のテーマは「重心」。
「物理的に各部に働く重力が集中する点。つり合いのとれた場所や位置を重心という」なんて、いきなりガリレオ先生みたいに茶話会ははじまった。
上の写真は折り紙を不定形に切って、その重心がどこにあるのかを探しているところだ。
こんな理科の授業のようなことと写真表現とどんな関係があるのか。
SIGN氏曰く、あえて重心を探してバランスをとらなくてもいい。あるいはそのバランスのとりかたは人それぞれの方法があっていい。
その方法のひとつが写真表現だという。なるほど。

わたしは話を聞きながら、ランニングのときに重心をどのように意識するかについて考えをめぐらせていた。
ランニングはからだを前方向に移動させるのだから、体幹よりすこし前に重心をもってくると自然にうごく。
この「すこし前」をどこで意識するかというと、足のうらの接地の感触なのだ。
これはことばで説明するのがむずかしいのだけど、まえに振り出した足が地面に着地するときにどこに体重がのるかを意識することで、いま自分のからだの重心がどこにあるのかがわかる。
疲れてくるとからだが後傾してきて、かかとから着地してしまい、それがスピードを殺してしまう。
話が逸れた。



さて、わたしがプリントを作業台に並べると、SIGN氏は「ああ、そっちの方向にいきましたか」といいながら、さっそく”料理”がはじまる。
彼の指示(味付け)はシンプルで、よけいな雑音(アク)を取り除いていくだけ。
作者の重心(素材のよさ)を最大限に生かすように選別し組み立てていく。いや、きょうはまだ組み立てまでいってないが。
残った28枚のプリントをあらためて見ると、なかなかいい感じだ。
方向は見えた。あとは時間との勝負だな。

きょう参加していたDさんの作品は、毎年1冊ずつフォトブックにまとめてきた写真の4年分100枚強。
この間の集大成がまさに目のまえに広がっていて圧巻だった。
淡々とそして実直に日々の仕事をこなしてきた記録がここにある。
技術的には拙い写真もあるけれど、それよりもこの100枚の陰に隠れている写真の量がすごいことをわたしは知っている。
やはり量が質に変わるのだな。これが写真の本質だと思う。

連休も写真三昧

2013年04月28日 | Life
バッファロー・トレースという旨いバーボンが手に入ったので、昨夜、調子にのって呑みすぎた。
今朝起きたら頭が痛いし、胸焼けして食欲がない。
朝からプリントしようと思っているのに、こんなコンディションでは無理だ。
10時まで横になっていたが、先週みたいにだらだらしてると、また後悔してしまう。
とりあえず薬品を溶いて暗室の準備をはじめる。きょうの音楽はJohn Lennonの「Double Fantasy」。

まず、F4父さんで撮ったネガのベタ焼きをつくる。
ベタ焼きができたので、いったん食事をとり、そのあとベタ焼きのチェック。ふたたび暗室に入ってチェックしたコマをプリントする。
だが頭が痛くて調子がまったく出ない。ああ、先日の絶好調がウソのようだ。しかたないので昼すぎにあがる。
体調管理も含めて、いつも安定したコンディションを維持しないとプロとはいえない。
こんなムラのある制作態度ではダメだなあ。



数枚焼いたプリントのなかで、ニコワンで撮ったアングルとよく似ているのが上の写真。
どちらがF4で、どちらがV1なのかは一目瞭然だと思う。
左はピントが浅く、全体的にシャープ感が低い。暗部のつぶれも多く、トーンのつながりも今ひとつ。
一方、右はピントが深く、シャープ感があり、トーンのつながりもよい。
どちらがいいとか悪いとかいうのではなく、とにかくはっきりしているのは、両者の表現は別物だということ。
そして暗室でプリントした左の画像はモニタ上ではなく、重さのあるペーパー上で見るべきだということだ。
父さんには父さんの生き方がある。



アナログ暗室を切り上げて、きのう撮ったデータをデジタル暗室(つまりPC)で現像する。
上の3枚はライカM8の画像であるが、このリアリティはどんなデジカメも敵わない。
少なくともわたしが今まで使ってきたデジカメの中では一番だ。
植物もお地蔵さんも苔むした岩も、それぞれの質感がみごとに再現されている。色も誇張したところがなく、見たままの感じが出ている。すごいなあ。

そして、いつもM8の絵を見るたびに「デジカメの進歩ってなんだ?」と考えさせられる。
だってM8って2006年にできたカメラで、画素数はたったの1030万画素なんだよ。
最新の国産デジカメを次から次へと買い替えるくらいなら、3台分(いや4台か?)くらいまとめてライカに注ぎ込むのも男らしい生き方ぜよ。(なぜか土佐弁)

ニコニコ兄弟対決

2013年04月25日 | Camera
きょうはお天気がいいのでニコンF4にトライXパンを詰め、ニコン1 V1には18.5ミリF1.8を付けて作品撮りにいく。
2台のニコンでニコニコ兄弟対決だ。
F4は25歳(推定)、V1は1歳6ヶ月のよちよち歩きの赤ちゃんなので、これは兄弟というよりも親子かも?
だけどカメラの世界では長幼の序なんて関係がない。むしろ若いものほど性能や機能がよくなるのが常である。
息子は父親を超えるのか、それともやはり父親の貫禄を見せるのか?



うえの画像はV1で撮ったRAWデータをキャプチャーNX2で開き、ピクチャーコントロールを「モノクローム」にしただけである。濃度やコントラストはまったく触っていない。
撮影時の設定はじつはプログラムオートだから、絞りがいくつなのかも把握していない(データをみればわかるけど)。
緑や茶色の多い風景なので露出補正を-2/3EVかけて、手持ちで撮っている。
いわばカメラまかせ&ソフトまかせで、これほどの絵ができてしまうなんて、ちょっとすごくない?
シャープネスは十分だし、トーンのつながりも申し分ない。木の表面のリアルな質感は中判カメラにも匹敵しそう。
このままハーネミューレのファインアート・バライタ紙に出力すれば、もう作品として成立してしまうだろう。
これではF4父さんの威厳はおろか、立場がない。ニコワン赤ちゃん恐るべし。



それからこのカラー画像だが、データを見るとISO100でシャッタースピードは1/1000、絞りがf4であった。露出補正はなし。
これもRAWデータをNX2で開いただけの絵であるが、花びらや葉っぱの描写がすばらしい。
背景のボケ味も18.5ミリにしてはなかなかいい感じだと思う。
モノクロもカラーも文句なしによく写る。
こんなによく写るカメラを持っているのに、GRなんて必要ないよね?

F4父さんのフィルム現像は土曜日にあがってくるので、プリントは日曜日にします。
さあ、調子にのってる息子をギャフンと言わせてくれよ。

基本露光は10秒

2013年04月22日 | Photography
きのう、なぞの頭痛にみまわれ、一日中なにもできずにぼんやりしていた。
そのまえの夜に呑んだ酒のせいかと思ったけど、午後になっても回復しないので、これはいよいよ不治の病なのかと絶望していたが、今朝起きたら何事もなかったようにスッキリしている。
このところの寒暖の差がはげしい気候のせいかもしれぬ。みなさん、いかがお過ごしですか?

先週、焼いたベタ焼きをルーペで丹念にチェックし、プリントするコマに印をつける。
24×36ミリの小さな画像からは細かいディティールは見えないが、ハイライトとシャドーのバランスだとか、パッと見たときの印象みたいなものは伝わってくる。
これがカメラのファインダーを覗いている感じとオーバーラップして、撮影時の光景がよみがえったりする。
1つぶで二度おいしいグリコのような楽しさが写真にはある。



きょうは少し寒いので保温器を現像バットと定着バットの下におく。
それから音楽はJanis Joplinだ。魂のブルースを聴きながら、テンションをあげていく。
あたらしく買った印画紙の箱を開け、テストプリントをつくる。わたしのネガでこのペーパーだと基本露光が10秒くらいだと判明。
まずはストレートで1枚焼いてみる。
つぎにそのストレート焼きを見ながら、焼き込みと覆い焼きする部分のイメージをつくる。
イメージどおりのプリントができるまでに、だいたいいつもなら3~5枚は焼くのだけど、きょうはものすごく調子がよくて、ほとんど一発でOKだった。
なんか秒数が見えるというか、手をどのように動かしたらどのくらいの濃度になるかが見えるようで、どんどんプリントができあがる。たのしー!

夕方まで焼きつづけて21枚もできた。いままで一日にプリントした最高記録じゃない?
きのうの反動か、それとも音楽のおかげかな。ありがとう、ジャニス。

つぎのGRはすごいぞ

2013年04月18日 | Camera
リコーのGRデジタルがついにAPS-Cサイズのセンサで登場した。しかもローパスレス。
ニコンCOOLPIX Aのあと追いみたいだけど、どうやらシャープネスはGRの方が上らしい。
もともとGRシリーズは28ミリレンズの付いたフィルムカメラであったが、その周辺まで乱れないレンズの切れ味が売りのコンパクト機だった。
脇差しのようにGR1をいつも肌身はなさず持っていたころがなつかしい。

このGRを1台だけ持って旅をするって、とてもステキなアイデアだと思う。
まちがってもライカなどといっしょに使ってはいけない。こいつはサブカメラではなく、メインカメラだからね。
そう思わせる歴史と実力のあるカメラなんだな、GRって。
GRスペシャルサイトで繰上和美氏のスナップショットが見れます。(見たらほしくなるから注意!)
ああ、GR持ってNY行きたーい!



GR関連の記事を読み散らかしているうちにお昼になる。やばっ、走る時間がなくなった。
昼食をかきこみ、午後から作品撮り。きょうは北の方へ行く。
いま撮っている作品は、たとえばキーワードでいうと「毒のある癒し」みたいな写真。
「毒」と「癒し」って相反するもののようだけど、わたしのなかでは融合してる、というか重なっている気がする。
でも、きょうはイメージに合う景色がなく、1時間半ほどで切りあげて帰る。