ホスピス、緩和ケア看護覚書*カナダ編

ホスピス看護をカナダから。2013年大学院を卒業しました。カナダ人の夫とは14年たっても熱愛中。

依存症 3

2012年05月15日 | 家族


刺激因子と受容体をつなぐのがドーパミン。ドーパミンってとても大切な化学物質なのです。これについて話し出すととても難しくなってしまうので省略。

で、依存症を克服した!と喜んでもピッチャーサイズの受容体は求めているので、有害な刺激因子以外のもので受容体を埋めなければならない。

例は基礎に疾病があればその治療薬であったり、スポーツや仕事、趣味に打ち込んで、刺激因子、ドーパミン、受容体のバランスを保つ。いわゆる普段の生活の中で得られる満足感や達成感が健康な刺激因子。それで置き換えれば良いのだ。と、言うのは簡単。依存症になってしまった人は社会的に孤立してしまっている人が多く、職も失いなかなか健康な刺激因子を見付け出すことができない。入れ替わるものが見つけられない。これがチャレンジになるのだ。

余談だが、ロックスターが薬物依存症になりやすいのは。コンサートなど普通の人は味わえないような達成感、満足感が過剰な刺激因子となり受容体が増えてしまう。毎日激しいコンサートをするわけにもいかず、それに入れ替わるものが必要になるのだけれど、手っ取り早く薬物に、、、と手が伸びてしまう例だ。

祭りの後、放心状態になってしまうことってありませんか。無気力になって何も面白いと思えなくなって、、、、過剰な刺激の後、受容体が空っぽな感じ。きっと多くの方が経験されたことがあるでしょう。しかしほとんどの人が薬やアルコールに頼らず時間の経過と共に普通の生活に戻っていけたでしょう。依存症がある人は祭りの後の放心状態が強く長く続き有害な刺激因子に頼ってしまう人のことを言うのです。空っぽな放心状態だけならよいが、その上不安感がずっしりと覆いかぶさったり、集中力を欠いて仕事に戻れなかったり、イライラする気持ちばかりが先立ち空回りの焦燥感だけが走り、、、、

依存症がどういうことであるか分かっていただけたでしょうか?依存症を心の弱い人、親の育て方が悪かった、危険な生活をしているからだ、などと言うことはなくなるでしょう。

とシリーズは先日行ったカンファレンスで学んだことでした。喫煙が止められない人を理解するのにとても役に立つ講義でした。タバコの有害性が語られファッションで呑む時代から体に必要で飲む時代に変わってきました。このところを理解していないとタバコを止めようとする人への適切な治療ができない。そのことから発して依存症、精神科、心療内科系の疾患にわたってとても学びの多いセッションでした。

なぜこの話題を”家族”のカテゴリーで書いていたかと言うと、、、

続く。

依存症 2

2012年05月14日 | 家族


精神科、心療内科系の疾患は遺伝性が多く、その他には生活環境からきている。両者も受容体の(化学物質)の変化が認められる。この化学物質の変化を適切に治療されていないと、受容体が空で刺激因子を求めるようになる。正確に疾病が診断されていなかったり、薬の量が適切でない場合、知らず知らずのうちに刺激因子で不足分を補おうとする。不安感やイライラ感を抑える、集中力を高めるため、リラックスできるからと喫煙、アルコール、カフェイン、薬物、ギャンブルへ走る人は多い。これがないと社会の中でファンクションできないほどのレベルになると依存症となる。不安感などを取り除き社会生活をスムーズにしようとする身体の反応が刺激因子の摂取行為の慢性化、エスカレート化する理由だ。

不安障害がある人の中には、きちんとどう対処するべきか対策や技術を得ることで解消することが出来る人もいる。しかしそれができなかった人にこの依存症の傾向があるのだ。

疾患別に喫煙率を調べると、それぞれ45-88%と高い割合が占めている。

恋ちゃんがタバコをやめようとする時は愛ちゃんよりもっともっと沢山のニコチンパッチやニコチンガムが必要になる。血中濃度を保つため安定性のあるものを使った方が効果がある。

それともこれが機会で今までに診断されていなかった精神科心療内科系の病気が判明して、治療を開始することによってタバコに頼らなくてもいいようになるかもしれない。ADD/ADHD, うつ病の人に多い例だ。

生まれつきピッチャーの受容体を持ってる人、もしくはなんたかの理由でコップからピッチャーになってしまった人。両者ともピッチャーはコップに戻らない。依存症から脱出しても、他に入れ替わるものがなければ受容体は求め続ける。

続く。

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依存症

2012年05月12日 | 家族


愛ちゃんはアイスクリームを1つ食べて10/10満足できる。でも恋ちゃんは3/10しか満足度が得られない。なので10/10の満足度を得るために、恋ちゃんは4つアイスクリームを食べなければならない。

もし愛ちゃんと恋ちゃんが姉妹だったら、親はどうするのだろう。アイスクリーム屋に2人を連れて行き、アイスクリームをひとつずつ買うと、愛ちゃんは満足しても恋ちゃんは満足しない。恋ちゃんに4つもアイスクリームを買えば愛ちゃんはどう思うだろう。かといって愛ちゃんほど喜ばない恋ちゃんを親はどう思うだろう。

依存症を理解するためには、ここを押さえておかなければならない。

依存症を持つほとんどの人が恋ちゃんなのだ。刺激因子に比べ、それを受ける受容体が沢山あるのだ。水を入れるコップとピッチャーを想像してもらえば容易だろう。愛ちゃんの受容体はコップで恋ちゃんのはピッチャー。両方の器を満たす水の量に絶対的な差があるのだ。水が刺激因子とすると、器を満たすには恋ちゃんには愛ちゃんよりもたくさんの水が必要なのだ。刺激因子はいろいろなものがあるが依存症に関係するものはアルコール、薬物、ニコチン、カフェイン、ギャンブルによる快感などだ。受容体は常に刺激因子を待っている。刺激因子が来ないと、それを求める、それが症状として出てくるのだ。

どうして愛ちゃんと恋ちゃんにコップとピッチャーの違いが生まれたのだろう?依存症の原因は遺伝、生活環境、精神科・心療科系疾病、原因不明などからおこる。

生まれつきたくさんの受容体をもって生まれる。遺伝子の形態はまったく同じではないが似たような性格(受容体の)が依存症を持つ人、ADD/ADHD、行動異常、喫煙者に認められている。
生活環境とは何を意味するのだろう。過剰に刺激因子に接触することで受容体が増えていく。サイバー依存症といわれているのが典型的な例だ。テレビゲームは視覚、聴覚をかなり刺激する。最近のオンラインゲームはとてもリアルだし体の動きも加わって普段の生活では接することもないほどの刺激が脳に伝わる。過剰な刺激により増えた受容体。普段の生活ではその受容体が満たされず、学校や仕事へ行くことができなくなり、普通の人間関係を続けることができなくなることだ。

続く。

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近所のおじいさん

2012年05月08日 | 暮らし
お向えに住んでいるおじいさん、ジョージ
は82歳だけどもっと年上に見える方。一人暮らしでレスリングが好き。家の周りのこともちゃんとする。木に登って枝を剪定したり屋根に上って樋の掃除をしたり、しゃきしゃきに見えるがここ数年、年に何度か救急車のお世話になる。いつも数日で帰ってくるけど。地域のケアマネさんのおかげで介護の方が定期的にくるし、食事も運ばれてくる。この方の子供たちも代わる代わる家を訪れている。

この人大きなピックアップトラックを持っているのだ。背中が丸まって背も低いので運転席に座る姿は”本当に前が見えているのかね~”と不思議なくらい。旦那はジョージの車を見たら安全なところに避難するように私たちに言っていた。

で、ウイスラーから戻って来た時、お隣さんのゲートが壊れているのに気づいた。なんとジョージがバックで出てきてそのまま我が家のお隣さんに突っ込んだとか。ゲートをなぎ倒しその上で車輪が空回りしていた。ジョージは意識を失っていたわけではないけれど、どうしていいかわからずあわてふためいて、ギアはまだ後進のままアクセルを踏んでいたとか。近所数人で、本人を説得させ、運転を変わり車はジョージ宅まで連れて行かれた。もちろん警察も呼んだそうだ。

で、ジョージは運転免許の更新もしていないし、車の保険も2年前に切れたまま。子供たちからはきつくもう運転しないようにと言われていたとか。え!最近でも町を運転している姿は見たよ。ってことは無免許、無保険で運転していたわけ?!怖い、怖すぎる。ゲートが壊れるぐらいでよかったけど、家に突っ込まれていたら?子供がひかれたら?

と近所の人が車を家まで持って行ったあと、バッテリーを引き抜いたとか。これでもう運転はできないぞ、と。

車社会の北米。車を運転することは生きている証拠と言っても過言ではないほど、運転することにこだわる人は多い。仕事上そういう高齢者や病気のために運伝できなくなった人に出会った。プライマリーケアプラクティショナーは医療面から運転の安全性を考慮して免許書センターへ忠告することができる。そしてそれを受けて免許センターが免許書の取り上げもできる。それをされて激怒する人、、、ありましたよ過去に。なので穏便な方法として家族が鍵を隠したりするケースも。

お隣さんには悪いけどゲートが壊れて、すべてが判明してよかったよ、と思う。車は動く凶器。誰も怪我をする前に事が済んでよかったと思う。


最近以前とまったく同じように復元されたゲート。よかった、よかった。

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カンファレンス

2012年04月29日 | NP大学院


3日間のカンファレンスから帰ってきました。過疎地で働く医師会が主催で参加者は700人ぐらいだったでしょうか。
人間はなれない環境に飛び込むには勇気がいるもの。医師の学会にNPの学生として参加するのはついていけるのかとかなりドキドキ。風囲気もまったく違うように思えたし。しかしなーんてことはない。医療を提供する立場ではみな同じだった。

私の住むところはバンクーバーの市街地で中心部から車で1時間のところ。しかしGVRDの都市の一部なので過疎とは言わない。お隣の市はGVRDから外れるので過疎地となるのだ。がんセンターや大きな病院もあるのにだ。来年開催地となるビクトリアだって、区分けされると過疎となる。なんだかこの”過疎”の定義がいまいちピンとこない。

しかし、3日間どっぷりこの過疎医療に漬かっていたら、今住んでいるところにこだわらなくても、、、なんて気持ちになるから不思議。少々不便でも、空港が遠くなったって、必要にされているなら行ってもいいのではないかと。
旦那の仕事は?子供の学校は?と実際はそういうことを真剣に考えなければならないが。あと一年で卒業。しっかり考えたいことだ。

この学会、デイケアーがあったのだ。それもフリーで。なので絵里佳を連れてくることができた。何でも年々女医の比率が上昇してきて数年後には75%の医師が女性となるとか。そういうことも踏まえてデイケアーの提供は欠かせないとか。感心、感心。

とホテルのロビーの熊に寄り添う絵里佳



そうそう、やはりシャトーウイスラーとなるとサービスもよいし食事もよかったわ~毎日食べ尽くしでもう食べれませーんと言うほどになりました。
夕食で一晩外へ出かけました
ここ、3ヶ月ほどレストランをしているそうだけど、めちゃめちゃおいしかった。デザートも最高!写真を撮り忘れたけれど、ぜひリンクを見て、近くに行ったらトライしてみてください!

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13年記念

2012年04月24日 | 旅行
と今年もまたアニバーサリーがやってきました。旦那と出会って13年です。長いようであっという間。年数たってもラブラブな私たちは週末どっぷりと二人だけの時間を楽しんできました。

絵里佳の習い事が済んで、義姉のところに預けると直行でDTへ向かう。ハイウエイが込んでいたのでノースルートで向かった(個人的にバーネットハイウエイが好きな私)。

まずは昼ごはんと飛騨ラーメンへ。最近バンクーバーでもラーメン屋のオープンが相次、国外に居ようが、いろいろな味が楽しめる。飛騨ラーメンは開店して一年になると聞くが今回が初めて。味は、、、気に入った。さっぱりだが味わいのあるスープ。麺のこしも良く、日本の飛騨ラーメンを思いおこさせる。新しいスープ、メニュー完成で今月はサービス中とかで餃子のおまけもついてきた。でこの餃子ここらのラーメン屋のなかではここが一番かも。おいしかった。

食事の後はのんびりコールハーバーを散策。そしてホテルへチェックイン。今回のお泊りはMODA。歴史的な建物を利用してのブティークホテル。おしゃれなところだった。

夕食はGuu Garden。居酒屋Guuチェーンの一店だ。居酒屋もバンクーバーで流行っていて何軒も開店している。食べ物はおいしいのだが共通した不満は飲み物のアルコール度が低いのだ。カナディアンのお店の半分ぐらいしか入っていないと思うのだ。

コンサートの開始時間を一時間間違えていたので、急いで食べてタクシーでコンサート会場に向かった。Coldplay あ~念願のコンサート。コンサートというよりビッグエンターテイメントと言った方が良いかと思われるほどの仕掛けありのコンサート。でも曲も演奏もぐっと来るからすごいよ。ColdplayのCDをはじめて手に入れたのは彼らの2枚目になるA Rush of Blood to the Head。ちょうど友人ががんの診断をされた年。子供たちと2週間ロッキーマウンテンのキャンプ旅行に行った年。車の中でずーっと聞いていたのでこのCDからの曲がかかると2つの思い出と重なった。他界した友人のことを思ってじわっと来てしまった。アンコールでは客席の中に登場しての演奏。なんとAJたち(彼女は友達と来ていた)の席の近くに登場したのだ!あまりの近さに彼女は過換気症候群にかかって倒れそうになったとか、違う階に席を取った私たち、、、クスン。

余興バンドもすごかった。二組いて、一組目はThe Pierces。アバを思い出させる。二組目はCity &Color.カナダ出身のバンド。彼の歌詞とボイスはとても素敵でラジオで聞いてすぐに気に入っていたバンド。生演奏が聞けて感激~

夜の街をほてりがさめるまで散歩。ホテルのバーに行って夜更けまで飲んでしまった。二人きりの大人の時間は楽しい。カナダで良いバーを見つけるは大変なのだ。バーといえば”スポーツバー”が主流で大型スクリーンでスポーツ観戦しながらビールを飲むところといった方が良い。うるさくて会話ができるようなところではないし、カクテルを頼むとポップのノズルからシュッシュと混ぜて、、、と私の一番好きなカクテル”ブランデーサワー”なんて頼むとスプライトにブランデーが混ざって出てくるのだ。しかし、今回は本物のバーでいろいろなものを楽しんでしまった。

朝食はJethro's fine grub に行きたかったけれど一時間待ちと言われ、あきらめ。フレンチクレープのお店で朝食を済ませ、リッチモンドへ。どうしてもダイソーに行きたかったのだ。日本の雑貨をまとめて買うならここが一番便利。そしてスティーブストーンに行くはずが、ウエストバンクーバーへ。というものここのパンが気に入っていて。それも買っておきたかったから。ランチを取って、


海岸を散歩。晴れていて気温と波の音が気持ちよかった。小腹が空いていてと言うより、ここのパイが好きだから、また戻りパイとチャイティーを頂きようやく帰路に向かった。



なんだか食べ歩きレポートみたいだけど、コンサートのチケットやホテルを予約してくれたのは旦那。いつもいつも感謝しています。

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どうしてNP?

2012年04月22日 | NP大学院
まだまだNPの歴史の浅いBC州。一般の人にとって”看護師”のイメージは根強く浸透しているので看護師とNPの違いをわかってもらうのに、一苦労。そしてNPと医師の違いをわかってもらうのにもう一苦労するのだ。

だからNPがなんであるかチャンスあるごとに説明するのも大切な役割。実習中や普段でも広告活動を行う私たち。しかしいつもお決まり文句のように言われる言葉が、、、

”じゃあいつDrになるの?””メディカルスクールに入れるまでの繋ぎ?””どうしてDrよりもNPになりたがるの?”
私がNPを選んだのはもともと看護師だったから。自分は看護が大好きだから。看護が自分の土台になっているからが理由かな。

看護学校を経てメディカルスクールへ行き医師になった人を何人か知っている。NPコースの2年間はメディカルスクールの4年間より厳しいといわれることもある。看護師はすでに医療の基礎を持っていて、実践の経験もあって患者や医療の環境になれているところからスタートしているから最後の年数が短いわけだが、医学生が4年の間に分散して学ぶことをNP学生は2年の間に凝縮して学ぶからだ。もし私が今20代だったら、メディカルスクールをチャレンジしたかも知れない。しかし40代の私にとってその寄り道は遠すぎるからこの道を選んだ。

日本は診療所やクリニックで働く家庭医。専門医は個人病院を持ち合わせているか、大きな病院で外来医療、入院医療を行っている。国民は自由に専門医へ予約を入れて診察を受けることができる。BC州では少し違うのだ。まず私立の病院はなく、すべての入院施設は政府によって運営されている。病院には医師による外来診療はない(ERは例外)。専門医は個人のクリニックを持っていて(外来診療のみ)、専門的な入院治療を提供するために、病院と契約を結んで入院中の患者を診ることができる。プライマリーケアーと呼ばれるものはGPとNPによって行われている。
GPとはジェネラルプラクティショナー。ジェネラリストと呼ばれる医師は入院の必要がない人の健康管理、予防が主な仕事。そしてトリアージの役目も果たしている。トリアージはどちらの道に進めばよいか決めてくれる人と言えばわかってもらえるだろうか。プライマリーケアーで診断治療が可能であればそこで留まり、専門医が必要であれば専門医への紹介。命にかかわり急を要するものであればERへの紹介となるのだ。こうすることで医療資源を効率よく使うことを目的としている。

入院を必要とする患者も全員が専門医の下で入院医療を受けるわけではない。病院と契約を結んでいるGPもいる。最近はGPを持っていない人、GPが病院と契約を結んでいない人のためにハウスドクターとかホスピタリストといわれる職も増えてきた。上記の患者が入院したときGPとして入院患者を診るのだ。ここでも専門医への紹介がGPからとなっている。GPはプライマリーケアーでも入院医療でも重要な役割を果たしているのだ。

で、NPはこのGP不足を補う意味でも受けいれられるようになった。うーん不足している職種をカバーするために他の職種をその業務に当てる、、、、。なんとも耳慣れた話だ。それはRN(日本で言う正看護師)不足をLPN (日本で言う準看護師)で補っているBCの構図に似ている。医師の中にはNPのことをこれに比例させて非難する人もいる。

実は”不足を補っている”という言葉に誤りがあるのだ。医療の進歩と高齢化社会で医療のニーズは20年前に比べてずいぶん変わった。LPNの配置先はRNほどの知識が必要とされていない疾病、疾病期に限られている。ここでも医療資源の効果的な活用を目的としている。
GPの不足は事実だ。特に過疎医療は深刻だ。このプライマリーケアーでも前述したような変化が起こっている。前回も述べたがNPはGPのように出産を診ることはできない。プライマリーケアーへ来る人全員が出産が必要な人ではない。ここでも医療資源の効果的な活用が必要とされている。そのためのNPでもあるのだ。

と、だらだらと書いてしまったが、プライマリーケアーができる職としてGPであろうとNPであろうと担う役割は同じで、私としてはどちらでも良いというのが率直な意見だろう。

NPの給料はGPと同じなの?と聞かれる。答えはNOである。RNとLPNの給料に開きがあるのと同じで、同じことをしているのに給料は違うのだ。まだまだ始まったばかりのNP。給与のことはまだまだ道のりがあるのだ。

私は実習でとてもすばらしいNPのプリセプターに出会った。彼の診療はまさに看護が土台となっている。患者さんの反応を見ていると彼の技量に信頼を寄せているのが明らかであった。私たちはGPとNPを比べることを許されていない。似ている職種、しかし2つの職種だから比べるべきではないのだ。とは言ってもプリセプターとの経験は明らかにNPならではのものを語っていた。だから自分もそうなりたいと確信したのだ。

と最後に私たちクラスの活動。マラソンイベントに参加した時宣伝用のTシャツを作って参加しました。背中にはNP? Ask me! と書かれています。絵里佳もしっかり参加しました。クラスメイト14人中10人が参加しました。



えらく写真写りが良かったので自分の写真。あーでも年とったね~目じりのしわがくっきりだわ。





米国から日本の特定看護師導入を応援する先輩日本人NPの記事はこちら
読売新聞

日系メディカル

こちらは古い記事ですがカナダで活躍しているACNP

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最近はまっているもの

2012年04月18日 | 家族
忙しい、忙しいといいながらも最近はまっているものといえば、三国志。友人から貸してもらっていて全巻読みつくしてしまった。2010年に映画が7編出ているようで、YouTubeで英語の字幕入りをみつけてしまった。読みきってしまったので今度は映画を楽しもう。何をそんなに夢中になって読んでいるの?と不思議がっていた旦那と映画を見ることができる。きっと彼もはまるだろう。

それから日本のリフォームの番組。ビフォーアフターとドリームハウス。中国系のサイトに行くと中国の字幕つきで見れるのだ。もちろんここにもリフォームの番組があるけれど、日本の番組の方が限られたスペースをうまく活用する知恵があって感心する。光の取り入れ方も上手い。自分たちの家のリフォームの参考になるのだ。

リフォームといえば我が家の状態。リフォーム計画はたくさんあるけれど、先立つものがなければ進まないと、ここ2年近くはこつこつ屋根裏部屋改造に取り組んできた旦那。壁入れが始まって完成間近。完成するとここはリクリエーションルームとなる。ようは誰もの遊び場ということで、ヨガスタジオ、ダンススタジオ、テレビゲームそして子供たちのお泊りの場所ともなるのだ。ベッドを4台つけるので、お泊りパーティーにはもって来いの場所となる。パーティーはしょっちゅうあってもらっては困るけれど、客間としての活用もできるので、遠方から来てくれるお客様に使ってほしいとも思っている。国土が広いだけあって、大きな家に住む私たち。日本の住宅事情を考えるとなんて贅沢なスペースなんだ、と日本の番組を見るたびに思う。

カスタムメイドのベッドが完成するにはまだまだだろうけど、一応絵里佳の誕生会がここでできないだろうかと旦那は言っているが、さてどうなることか。 私としては晴れてくれて庭で元気よく遊んでくれた方が良いのだけれど (ちなみに昨年は大雨で家の中を子供たちが走り回っていました)。

で、庭といえば桜。絵里佳と同い年の桜の木もずいぶん大きくなりました。冬が長かったので開花も遅れようやく満開になった週末。暖かさに誘われてデッキファニチャーを旦那が出したけれど、それ以来再び冷え込み、そして雨。私は一度も庭でのんびりすることもなく雨にぬれる桜の木を家の中から眺めている。ま、晴れたら晴れたでガーデニングをはじめなければならいから、それも大変だけどね。早く夏になってほしいものです。



まだまだ雑然とものが散乱しています。何せ納戸になるところが完成していないので。ピンクのインソレーションが入っていない突き当たりは、窓が入る予定。



東側からの天窓からは日差しがたっぷり注ぎます。



絵里佳の読書コーナー。隠れ家的な場所がほしいとの彼女の希望で。



ここが納戸の入り口。絵里佳の読書コーナー下も収納になっています。ジップロックを抑える赤いテープ。高いところはAJ、低いところは絵里佳と二人が大活躍したとか。これ結構めんどくさい作業なんですよ。

さあ、5月11日に完成するのでしょうか?

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ようやく終わった実習

2012年04月17日 | NP大学院
先日、今期の実習が終わった。26日間、208時間。私自身が診断、治療をした患者の数は103。処方箋だって何枚書いただろう。生まれたばかりの赤ちゃんから90代のおばあちゃんまで、幅広い年齢層を診ることができた。バイオプシーもしたし、縫合もした。パップテストもしたし、乳房検診もしたし、前立腺検診もした。専門医への紹介状も書いた(ここでは専門医にかかるのはプライマリーケアからの紹介状がないと診てもらえない)。カウンセリングや患者教育に至っては、糖尿病、高血圧、喘息、避妊、性病などなど、、いろんな経験をさせてもらった。

授業は先週で終わっているので、これで正式に今期の終わり。前期はしんどくて何度も辞めようかと思った。しかし今期は全く違った。クラスについて行くのがやっとのように思えた前期とは正反対にクラスを引っ張る方に役替わり。学びの広さと深さが楽しくて仕方なかった。やはり根っからの臨床好きの底力が出たのかもしれない。

実習は今までの知識がつながって実が熟す感覚だった。経験を積んで良い臨床家になりたいと強く思った。
プリセプターの地域での成功を目の当たりにして、私もあゝなりたい、NPの将来は明るいと確信した。

NPの仕事は看護師の延長線上ではない。違う次元の仕事。重い責任のある仕事だとヒシヒシと感じた。診断と治療の正確さを導くための知識と技術は芸術のようだ。卒業までまだまだ実習と授業が続く。これからももっともっと学んで行きたいと思っている。

他のクラスメイトはもう一期残っているけど、私はマスターコースの間にとっているクラスなので、授業は9月までお休み!
と言っても、夏の間に卒論を終えてしまいたいし、休みの間にしっかり稼がなければならないので、フルタイムとして働く。なのでスケジュール的にはなんら変わりのない夏が待っている。
それに後回しにし続けた家庭の母親業もあるわけで、やっぱり働く母ちゃんは忙しいのである。

で、NPってなに?と聞かれるので説明を。診断、治療、検査オーダーや専門医への紹介をすることができる。GPとの違いは、NPは妊婦や新生児を診ることが出来るけれど、出産を診ることができない。それだけが違いだ。あとは全て医師と同等の医療行為が出来るのだ。今BC州では10人に1人はGPがいないほどGPが不足していると言われている。引越ししても受け入れてくれるところがないので、遠くのGPまで通う人は多い。
私は自分のクリニックを自分の住む地元にオープンしたいと思っている。ホスピスや緩和の分野を得意とするGP/NPは多くない。この分野は私にとって大得意分野だ。慢性の疼痛コントロールも知識を深めて行きたいと思う。私は日本とカナダの2つの国で看護師免許を持っている。両方の医療を知っている者として特に日本からの移民者に頼られるNPになりたいと思っている。バンクーバーまで行かなくても日本語で診察が受けられるように。
日本とは違って病院やERは本当に病気、しかも重症な人が行くところだ。もっとプライマリーケアの診察やアクセスが充実していたら、喉の痛みや熱性痙攣、腹痛や下痢でERが溢れることが防げるはず。医療の進歩で平均寿命が長くなり慢性の病気を持ちながらも長く生きることが出来る時代。高血圧、糖尿病、心臓病や喘息をうまく管理して重症化させないこともプライマリーケアの大切なところだ。そのためにも多種職のクリニックを作りたいと思っている。病院と同じで薬剤師、栄養士、作業療法士、理学療法士、MSWが一緒になって患者の問題に取り組めるような。夢のような目標だけれど実現されたら現代のニーズに合うようなクリニックだと思っている。いつか夢が現実になります様に。

で、実習最終日は週に一度頼んでいた日本人のお弁当屋さんに特別メニューを注文しました。彼女のおかげで週一は夕食の心配がいらずそれも日本の味を味わうことができ、今期を乗り越えました。感謝感謝。特別メニューは串カツセット。美味しかったー。写真取るのを忘れた。そして苺のケーキ。とーっても美味しかったです、はい。有難うー。



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過疎医療

2012年03月13日 | NP大学院
カナダは大きな国だ。日本に比べて国土は27倍。そこに日本の人口の2/5が住んでいる。アメリカとの国境になる、北緯49度にそのほとんどが住んでると言うのだから、大部分が過疎医療となる。

過疎地での医師不足は深刻だ。誰もが都会に住みたがる。過疎へ行けば行くほど医師の給与は高額になるが、それでも不足は続く。

アウトポストナーシングと言う仕事がある。無医村地にスペシャルトレーニングをした看護師(ナースプラクティショナーとは違う)を医師の代わりとして送るのだ。看護師と医師は電話でつながり判断がつかないときにいつでも相談できるようになっている。期間は2ー4週間。代わる代わる看護師を送り込むのだ。政府機関や政府と契約を結んでいるエージェンシーなどがその母体となっている。
ナースプラクティショナーになりたい看護師は経験を積むためにこの仕事を短期間するものもいる。私のクラスメイトも2人がそうだ。ナースプラクティショナーになったあと、仕事が見つからない時にこの仕事で食いっぷちをつなぐ人もいる。ナースプラクティショナーの仕事が生まれた背景には過疎地での医師不足と言う社会状況があるからだ。

そんな過疎地での実習。回数を重ねて行くうちに、常連者、家族全員を知るようになった。100年前はゴールドラッシュで栄えた街。産業が後退して仕事がなくなった街。街のほとんどの人が年金受給者か失業保険をもらっている。昔からその地に住む人がほとんどだが、土地の高騰で安価な土地を求め、退職後に移動する人もいる。年々生徒数が少なくなって行く学校。空き家が目立つ街。

先週、患者数が少なかったので医師がレジデントと私を連れてローカルツアーに連れて行ってくれた。歴史をしっかり把握している彼のガイドは楽しかった。救急隊を訪れたり、ドライブインで昼ご飯を食べながら、いろんな話を聞いた。彼は言っていた、過疎医療には都会では味わえない面白さがある。しかし家族のことを考えるとここに住むことはできないと言う。

自然の美しさ、広々とした土地、空気の綺麗さは抜群だ。しかし高校の卒業率は都会に比べて低く、就職先のなさ、文化やスポーツの中心とは遠く離れと家族にとっては魅力に欠けるのも事実。

私は島根県の出身。過疎化の激しいところだ。出雲地方はそうでもないが石見地方は医療難民と呼ばれだしたとか。日本の過疎医療も深刻だと思う。しかしここカナダではそのスケールの大きさから、過疎が本当の過疎なのだ。日本はまだ国が小さいので過疎といってもヘリで飛べば何分の話だが、こちらは何時間のスケールなのだ。どんなに遠くても人が住んでいる限り、医療は必要だ。

来月ウイスラーである過疎医療のカンファレンスへ行くことにした。大きな医療施設が遠いところで、何ができるのか学んでみたいと思ったからだ。3日間の内容はとても充実している。カナダワイドのカンファレンス楽しみだ。

それから、来週末はクラスでファンドレイジング目的のマラソンイベントにも参加する。

なにやら過疎医療が身近に思える今日この頃。

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