命のカウントダウン2(健康余命820日)

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喘息死は避けられるのになぁ

2024-06-13 01:27:05 | 
桂ざこばさんが亡くなった。死因は気管支喘息と発表された。
気管支喘息による死亡、私が医者になった1980年代には年間7千人程度の方が亡くなられていた。しかし、1990年代後半からは喘息死は減少の一途をたどり、最近では1,000人台に減少している。これは、吸入ステロイド剤という画期的な治療が普及したからです。

年間150万人以上が亡くなる現在においては、0.1%程度の死亡率となり、死亡率トップ10にも顔を見せない疾患です。しかし、愛すべき桂ざこばさんの命を奪ってしまいました。
喘息で亡くなる方は、高齢者が多いです。
そして、重症の方が亡くなる事は勿論多いのですが、中等症や軽症の方でも亡くなってしまう事があるのも喘息死の特徴です。喘息死のほとんどは呼吸不全による死亡です。息が出来なくなって死んでしまう。考えるだけでも苦しいですよね。軽症でも突然の発作で死に至る事がある怖い病気ではあります。
でも、喘息死は避けられることが多いのになぁというのが私の感想です。
発作を予防する事に力を注ぐべきなのです。
それが分かっていなかったのだろうと思われます。
誠に残念です。
ざこばさんは、ぜんそくが持病だったそうですが、もともと、ヘビースモーカーだったそうです。17年に脳梗塞を患ったのを機に禁煙されました。しかし、脳梗塞から復帰後も、ぜんそくに悩まされ、21年11月には再び休養、同年12月1日、自らが席亭を務める大阪・動楽亭の昼席で舞台復帰し、取材に応じ、ぜんそくに慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)を併発していると明かしました。「歩いてもしんどい。20メートル歩いたら、ぜえぜえ。休んで歩いて…そんなんや」という日々だったそうです。禁煙したら、それ以降の肺の破壊は年齢による老化だけになりますが、それまでに破壊されていた肺が修復されることはありません。煙草による害を防ぐためには、一刻も早い禁煙しか無いのです。

それ以降、出番の前後で酸素濃度もチェックするなどし、体調と相談しながらも精力的に仕事を継続。今年4月30日にも、一門のひろば、ちょうば、そうばの襲名発表記者会見にも出席し、元気な姿を見せていたそうなのですが・・・

COPD(慢性閉塞性肺疾患)というのはタバコ病です。たばこを吸わないと発症しません。ざこばさんの場合、多分ですが、タバコを吸っていなければ喘息も発症していなかった可能性が高い。COPD+気管支喘息、彼の場合、いずれもタバコ病、そして、以前発症された脳梗塞もタバコ病だったと思われます。

即ち、ざこばさんは全身タバコ病に侵されていたのです。ざこばさんはタバコ病によって亡くなったのです。死因はタバコ。

厚生労働省が発表する死因にはタバコなんて出てこないのですが・・・
1位の悪性新生物(癌)、2位の心疾患(心筋梗塞など)、3位の肺炎、4位の脳血管障害のいずれにもタバコは関連しています。何がもとになっているのかを考えた統計では、日本人の死因のトップはタバコなのです。
特に男性では抜きんでたトップです。


女性では2位
マールボロ・マンはタバコで肺癌に罹患したとしてフィリップモリスを相手に訴訟を起こし、勝訴して6億円の賠償金を得ましたが、肺癌でなくなりました。
気管支喘息による死は、治療によって何とか避けることが可能ですが、タバコ病による死を避けるには、さかのぼっての禁煙しかありません。というのは、タバコ病というのは、老衰(老人性の変化)を時間短縮して呼び込んでいるからです。老衰に対する治療なんてありませんからね。

桂ざこばさん76歳での老衰死です。老衰を呼び込んだのはタバコです。たばこで10年ほど老衰死を近づけてしまいました。人間、いずれは死ぬのですが、敢えて老衰を呼び込まなくても良いのにと思ってしまいます。喫煙者の貴方、ご自身だけではなく、ご家族のためにも、一刻も早い禁煙をお勧めします。





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