ボーイングの新鋭高性能旅客機B787初の大事故、エア・インディア機の離陸直後の墜落事故に関しての続報です。

インディペンデントなどの報道によると、機長のスミート・サバーワルさんは離陸直後に「メーデー(救援を求める言葉)...…推進力がなく、出力低下、上昇することができない」と訴え、航空管制に緊急事態を知らせていた。
想像通り、双発のエンジンの両方が共に推力喪失した様ですね。
興味深い動画がX(旧Twitter)で拡散され、波紋を広げています。
「その映像は、事故が発生する2時間前に投稿されたものでした。米ニュースサイト『NEW YORK POST』によると、今回のボーイング787が事故を起こす数時間前、直前の便に搭乗していた乗客が投稿したもので、『客室乗務員の呼び出しボタンが反応しない』『エアコンが起動しない』『各座席に設置された機内エンターテイメント設備の故障』など複数の機材トラブルが起きている様子を撮影したものでした。
投稿者は異常を訴えるために動画を撮影し、エア・インディア宛にポストしたということです。現状では、事故原因はバードストライクの可能性も含めて指摘されているものの調査中で、機材トラブルと事故が関係していたかは明らかになっていません」(同前)
投稿者は異常を訴えるために動画を撮影し、エア・インディア宛にポストしたということです。現状では、事故原因はバードストライクの可能性も含めて指摘されているものの調査中で、機材トラブルと事故が関係していたかは明らかになっていません」(同前)
離陸後約15秒で当該機は推力を喪失したように見えます。その時の高度は約180m、それまでにどちらのエンジンからも発煙、火花等出ていませんので、バードストライクは否定的だと思われます。
2つのエンジンが同時にフレームアウトしてしまったことは、ほぼ間違いないと思われます。
その原因として、電気系統のトラブルは可能性として否定できないと思います、設計段階で、考えられるトラブルには全て対応可能にしているはずなのですが・・・B787は先進的な機構を採用して効率的な運用を可能にしたボーイングの一押し機種であります。そして、その35% の部品は日本で製造されているのです。低燃費で乗客の健康に対する侵襲も最小、重大事故が一度もなかったB787に何が起こったのでしょうか?
私の私見ではありますが、電気系統のトラブルが燃料供給や点火系統に影響を与え、燃焼を維持できなくなったのではないでしょうか。
B787 2013年にリチウムイオンバッテリー事故で、一時飛行停止になった事がありました。
今回も原因次第では同様の事態に発展する可能性があると考えます。ひょっとすると、ネズミや蝙蝠などの小動物、または昆虫などが配線をショートさせた可能性もあるかと思われます。何しろ、想像を超える何かが起こっていたのだと思われます。事故直前の同便の電気系統不調が無関係とは思えません。何事か、想像を超える何事かが沢山の方の尊い命を一瞬にして奪ってしまいました。前兆があったのに、対応が不十分で事故が起こってしまったことが本当に悔やまれます。
前兆が見られたのに対応が不完全で墜落事故を起こしたと言えば、遠東航空103便墜落事故 を思い起こします。本事故の約2週間前の8月5日にも、当該機は台北から高雄へ向かう途中に客室の与圧が抜けるトラブルを起こしていた。この時は台北に引き返し、緊急着陸に成功している。その応急修理を終えて復帰した直後に本事故が発生しているため、このトラブルはその前兆であったとされています。この事故では、私が大好きな作家の向田邦子さんやシルクロード写真企画の火付け人であった志和池昭一郎 さんが亡くなってしまいました。
向田邦子さん、七人の侍、時間ですよ、寺内貫太郎一家、阿修羅のごとく などのTVドラマで1970年代には倉本聰・山田太一と並んで「シナリオライター御三家」と呼ばれたかたです。ご三方とも私にとっては神の如き方々でございます。年寄りにしか伝わらないかもしれませんけどねぇ。著作を読んでいただいたら、その魅力は伝わると思います。ほんと、素敵な方です。生き続けておられたら、どんな偉業を為し届けられたか!!!残念!!
史上最大の大ヒット旅客機のB737も、色々な犠牲の上に現在の安全性があるのです。皆さま、B737に搭乗される機会は多いと思います。そのたびに向田邦子さんに祈りを捧げましょう。彼女はそんなこと求めないかもしれませんがね。
今回の事故では、前フライトで電気系統の不調があったにもかかわらず、それが全く反映されていなかったように思われます。
厳格で、徹底した原因究明、そして類似事故防止のための対策が待たれます。
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