
帯状疱疹ワクチンによって、帯状疱疹やその合併症を予防できます。そして、何となんと、認知症の発症リスクも軽減すると言うのです!
※2025年度から、65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になりました。
帯状疱疹の概要
帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、体の左右どちらかにチクチクピリピリした痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が多数帯状に出現する病気です。
帯状疱疹の発症率は、50歳代から上昇し、高齢になるほど高くなる傾向があります。80歳までに約3人に1人が発症すると推定されています。特に、60歳代、70歳代、80歳代で患者数が増加します。 皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」に長期間悩まされる人も少なくありません。特に高齢者で発症しやすいとされています. これ、何しろ痛いんです!!



ほんと、痛々しい!!
帯状疱疹は体のどこにでも出来得ます。

体の一部が痛痒くなって、赤い小さなふくらみが出てきたら、内科、皮膚科を受診しましょう。水疱が出来ていたら、簡単に検査出来ます。

治療は早ければ早いほど早く良くなりますし、帯状疱疹後神経痛(PHN)などの後遺症を残す可能性も減ります。
治療は可及的速やかに!!ですが、罹らないに越したことはありません。
そのためにはワクチン接種が必要です
帯状疱疹(たいじょうほうしん)のワクチンには、認知症の予防という利点もある可能性が新たな研究によって示されてました。4月2日付けで学術誌「Nature」に発表された研究では、帯状疱疹ワクチンを接種した成人は、接種していない成人に比べ、認知症の発症率が20%低かったことがわかりました。
国立健康危機管理研究機構によれば、日本での発生率は年間1000人あたり5人程度で、80歳までに3人に1人が経験すると推定されています。
50歳以上の人と帯状疱疹にかかるリスクが高いと考えられる18歳以上の人が帯状疱疹ワクチンを受けることが出来ます。そして、2025年4月から65歳以上の人などが定期接種の対象となりました。
認知症に関し、2020年に医学誌「Neurology」に発表された研究によると、日本人高齢者(60歳以上)の認知症の生涯リスクは55% その発症率を20%下げることが出来る!!認知症の生涯リスクは55%→44%に減少!!

帯状疱疹ワクチン、公費で補助を受けられるのは生涯1度限りです。今年度65、70、75,80,85,90,95歳そして100歳以上になられる方々が今年度の補助対象者です。
ワクチンにはシングリックスと生ワクチンの2種あります。
私は圧倒的にシングリックスをお勧めします。予防効果、有効年数がレベチです!

面倒で少し高価ですが、シングリックスを2か月の間隔で2回接種しましょう。
痛い痛い帯状疱疹とは ほぼ無縁になり、なりたくないと強く願う認知症も少し遠ざけることが出来るのですから!こんなうまい話に乗らない手はない!!
マリリン・モンロー・ノー・リターン/CKB・野坂昭如
一方Nature Medicine 誌(2024年)ではシングリックスを接種された方々を対象に生ワクチンを上回る認知症発症予防効果があるとの研究結果もあるようです。
認知症予防の点から、どちらのワクチン接種が良いのか、暫くの間混沌とした感じもします。
詳しい情報ありがとうございます
私のざっくりとした理解では、「帯状疱疹に罹患すると認知症になるリスクが上昇する。
それゆえ、帯状疱疹を予防するワクチン接種により認知症リスクは減少する。
もし以上の想定が正しいとすると、認知症予防効果は生ワクチン<シングリックスとなるのだろうなぁ。というのが私の考えです。間違っていなければ良いのですが、実証されるのはもう少し先ですかねぇ?