日本人男性の平均寿命は81.09歳、健康寿命は72,57歳、現在、71.4歳の私の平均余命は14年ちょうど位(だと思う)
皆さんも自分の年齢から平均余命を概算してみてください。(概算でも結構難しい!)
健康余命は、このブログのテーマです!!522日としていますが・・・・
72.57ー71.4=1.17 1.17×365.25=427(有効数字無茶苦茶)
なんと、100日も短縮しちゃいますね。
まぁ、しかし、ブログの数字はこのままで行きます。何しろ、一年少々しかないのは確かなのでございます。(悲しーい!!)

なんでこんな数字を出したかと言いますと、本日、人前で在宅医療について少しお話をさせていただく機会を得たのです。そこで、「死」の自覚について、とりとめない話をさせていただきました。
私は今老人となって、平均であと10年少々で死を迎える筈です。これまで、少なくとも300人はお看取りして来たというのに、私、近々自分が死ぬという自覚が全く持てないのです。
知識として、50年後には確実に死んでいることは理解しております。しているつもりです。でも、自分が死ぬという実感がわかないのです。「今日と同じ明日が来る」と今後も毎日思い続ける気がするのです。
考えてみると、私が見送った数多くの死が切迫していた人々も、「今日と同じ明日が来る」と思っておられた様に思われました。
ヒトは、自分の死を、実際に死ぬ瞬間まで実感できないのではないのでしょうか?死ぬ瞬間でさえ、実感されていない可能性も高い様にも思います。
ですから、貴方癌です、余命いくばくもないですよと言われると、絵に描いたように全員「私が癌???ガーン。」と皆が皆ショックを受ける。漫画の様にワンパターンな反応ですよねぇ!!でもこの典型的な現象、今も毎日、全国の病院で繰り返し再生されていると思われます。
人は、自分の死を自覚することは出来なくて、今日と同じ明日が来るものと思い込むようにプログラムされている様だ
そんな話をさせていただきました。
そんな私でも、多感な小学5年生の時、死を実感した時期がありました。
当時私は天文少年でした。晴れた新月に近い夜になると、眠い目をこすりながら近所の友人の家に自転車で向かい、彼が持っていたアストロの10㎝ニュートン反射望遠鏡で月、惑星、連星、星団、星雲などを、ベグバル星図を頼りに観望していました。
そんな私、ある日太陽が今後どうなっていくのかの解説を目にしました。太陽は当時約50億歳、元気な盛り。そしてこれから50億年後には核融合の燃料である水素が尽きて巨大化し、水星、金星は勿論、地球おも飲み込んでしまうだろうとありました。
え、え、えっつ 太陽が地球を飲み込んでしまう?そんなことになったら、お母ちゃんもお父ちゃんも私も兄弟も、誰も皆死んでしまうやんか!!
心底からの恐怖に包まれました。50億年後には逃げ場なく死ぬ!!
それから数か月の間、目覚まし時計のコチコチという音に涙を流し、寝ると毎夜の如く悪夢で驚愕して飛び起きる日が続きました。悪夢は、通学路の途中、疎水の橋の上にいる私の真上で原爆が爆発、紅蓮の炎に包まれた挙句、焼け野原の中で、自分が立ち尽くしているというものでした。
3か月ほど経って、中学受験の勉強に急き立てられるようになって、漸くその悪夢たちから抜け出すことが出来ました。中学受験には失敗したのですけれど、何かに一所懸命頑張ることは、小人の悩み解消にはなるという事を実感した私でした。

60年前も、今も、太陽は変わることなく慈悲深い光を降り注ぎ続けてくれています。巨大化することも、白色矮星になることもなく!!!
The Beatles - Here Comes The Sun (2019 Mix)