帯状疱疹について
帯状疱疹は水ぼうそう(水痘)と同じウイルスによる病気です.子供の時に水痘に掛かって症状が治まっても、ウイルスは体内に残ります(中年以降の方の90%以上がこの状態).体内に残っていたウィルスが何かの拍子で活動を再開すると帯状疱疹を発症します。
普段は、潜んでいるウイルスを免疫の力で抑え込んでいるのですが、それが弱まると帯状疱疹が出てくるのです。(80歳までに3人に1人が発症すると言われています).
帯状疱疹のあと、頑固な神経痛が長く残ることがあります(帯状疱疹後神経痛).これが一 番つらい症状です。帯状疱疹は予防することが出来る疾患です。
帯状疱疹予防ワクチンは2種類
水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫力を高めれば,帯状疱疹の発症と重症化を予防出来ます。以下のワクチンでそれが可能です。
1)水痘ワクチンを流用する: 弱毒化ウイルスの 生ワクチン(国産)1回接種
2)シングリックス:遺伝子組み換え法の 不活化ワクチン(GSK社製)2回接種
■ 2つの共通点
注射で投与し,水痘・帯状疱疹ウイルスに対する特異的な免疫力を高めます. いずれも,50歳以上の方に使用できます.しかし、生きたウイルスを含む「水痘ワクチン」は妊婦さん、免疫機能低下の人には使えません.
■ 違い,その1 --- ワクチンの効果
①「水痘ワクチン」はやや弱めです.60歳以上に使うと,帯状疱疹の発症がおおむね半減 し,帯状疱疹後神経痛は約1/3にまで減ります.
②「シングリックス」は非常に強力です.帯状疱疹の発症頻度は,50歳以上の試験で3~5%にまでに激減し,70歳以上でも10%程 度まで大幅に下がります。状疱疹後神経痛もそれに見合って減少します.
■ 違い,その2 --- 副反応
いずれも重篤な副反応はまれです.ただ,注射部位が痛んだり腫れたりします.
①「水痘ワクチン」ではごく軽くすみます。
②「シングリックス」の腫れ、痛みはかなり強いです.また,筋肉痛や疲労感,頭痛のような全身症状も多いです.免疫 反応を強めるために配合されたアジュバンド成分がその原因と考えられています.
■ 違い,その3 --- 価格と注射
当院価格で 回数
・①水痘ワクチン 6000円×1回= 6000円
・②シングリックス 21,000×2回=42,000円
ここで朗報です。2025年5月から、我が田原本町でも上記ワクチンに対する補助が出ます。まだ正式決定してはいませんが、「年度内に65,70,75,80,85,90,95,100,105歳になる方に対して
①水痘ワクチン¥3,000
②シングリックス¥10,000(一回あたり)となるようです。
■ どちらがよいの?
効果の差は明らかです. 効果の持続も表を見れば明らかなようにシングリックスが圧倒的です。ただし,価格の差も大きいです。かかった 場合に,本当につらいのは帯状疱疹後神経痛ですが,シングリックスの場合ほぼ考えなくても良いレベルに可能性は低下します。
今回、各自治体で補助金が出ます。その価格を考えて接種を考えてください。とにかく、どちらかを接種すること、それが大切です。
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