旅とは程遠い暮らしを余儀なくされているが、それでもこのクルマに乗ると、1人で遠くへ出かけてみたくなる。
静かで、滑らかで、快適で。こうした美点の全ては、クルマをただ「心地よい機械」に仕立て上げるためというよりは、「遠くへ出かけるための過程」としてその方が相応しいから与えられているのである。ハイドロ・シトロエンは未だ変わらぬ哲学のもとに構築されている。
というわけで、遠くへ走っていきたくなるのである。
実際、朝早くから支度をして、万全の体調/体制で家を出たとする。そうした時、どこまで一気に走っていけるだろう。今まで乗ったどのクルマよりも、遠くへ行けそうな気がする。そのための強靭さと、5感を適切に刺激する感覚性能を併せ持っていると思う。
・・何だか退職し、晩年ある境地に至った元中間管理職、という風情を帯びてきているが、本当に遠くまで行ってみたくなるのだ。
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