図書館へ調べ物へ。
駐輪場で小学生が一人、小さなヘルメットをかぶっていて、仲間がそれを囃していた。それで思い出したのは先日ダイエーで目にした「10才以下の児童に自転車運転時ヘルメット着用義務化」という貼り紙。
知らなかった。
ちょっと、それは、ないだろうと思うんだ。
これから、日本の現在を映した映画のなかでは、夏の川べりを自転車で走る少年少女たちの頭に、ヘルメットがなければいけない。
秋、枯葉を踏みしめて離れていく友人の小さな背中と、ヘルメット。
冬、雪の降りそうな夜に隣の村へと急ぐ妹の頭に、ヘルメット。
春、国道を東へ、ゆるやかな傾斜を加速していく彼らの頭に、ヘルメット。
慣らされていくんだろうな、その光景に。
命を守ると言われたら、それは反論のしようがない(あんなヘルメットで本当に安全なのかとは思うけど)。ただ感覚的に拒否はする。
反論のしようがないものは本当にいやだ。
高校の後輩の所属する劇団が先週末、イヨネスコの『犀』を上演していて、今それを取り上げる気概に心を動かされる。
川べりで思い出したけど京都に行きたい。なんだかんだ毎年行ってるし。今年はいつ行けるだろう。ニットキャップシアターを観てから京都へ行きたくてしょうがない。あそこにはきっとちがう時間が流れている。痛いほどきれいな夕焼けを見て、町中のかすかな気配をつかまえて、水路から音の流れる夜を、呆然として歩いていたい。
駐輪場で小学生が一人、小さなヘルメットをかぶっていて、仲間がそれを囃していた。それで思い出したのは先日ダイエーで目にした「10才以下の児童に自転車運転時ヘルメット着用義務化」という貼り紙。
知らなかった。
ちょっと、それは、ないだろうと思うんだ。
これから、日本の現在を映した映画のなかでは、夏の川べりを自転車で走る少年少女たちの頭に、ヘルメットがなければいけない。
秋、枯葉を踏みしめて離れていく友人の小さな背中と、ヘルメット。
冬、雪の降りそうな夜に隣の村へと急ぐ妹の頭に、ヘルメット。
春、国道を東へ、ゆるやかな傾斜を加速していく彼らの頭に、ヘルメット。
慣らされていくんだろうな、その光景に。
命を守ると言われたら、それは反論のしようがない(あんなヘルメットで本当に安全なのかとは思うけど)。ただ感覚的に拒否はする。
反論のしようがないものは本当にいやだ。
高校の後輩の所属する劇団が先週末、イヨネスコの『犀』を上演していて、今それを取り上げる気概に心を動かされる。
川べりで思い出したけど京都に行きたい。なんだかんだ毎年行ってるし。今年はいつ行けるだろう。ニットキャップシアターを観てから京都へ行きたくてしょうがない。あそこにはきっとちがう時間が流れている。痛いほどきれいな夕焼けを見て、町中のかすかな気配をつかまえて、水路から音の流れる夜を、呆然として歩いていたい。