820note

820製作所/波田野淳紘のノート。

『青い鳥の群れ/靴』公演終了いたしました。

2007-03-30 | ごあいさつ。
ご挨拶が遅れてしまいましたが、公演が無事に終了いたしました。
ご来場いただいた皆様、応援してくださっていた皆様、本当にありがとうございました。
めぐりの悪い言葉たちに血を通わせてくれた役者たち、あまりに多くの仕事量を任されてしまったスタッフたち、劇場の方々、関わってくれた、すべての方が力を尽くしてくれた結果、この舞台は成立しました。
そのことにこれ以上ない感謝の気持ちを抱きながら、僕はまだ、何も、うまく言えないでいます。許してください。許さなくても構いません。待ってください。こんな通り一辺倒な挨拶では何も伝わらない。意味がない。でも本当にありがとう。ありがとう。

8月に、横浜で、素敵な企画を予定しています。
僕の知る限り一番おそろしくチャーミングで柔らかな、素晴らしい女優さんと共同作業できることになりました。
楽しみにしていてください。僕も半端な覚悟じゃのぞめません。楽しみに。

それにしてもまったく青い空が、春の、きれいな空が頭上にある。
耳の良い人なら、少しのあいだ手を伸ばせば、目はつぶらず、風を通らせ、手を伸ばせば、どこかに小さく鳥の声を聞きつけるのではないか。
きっとかなしい人にはかなしい声が。
メルヘンよりはるかに痛々しく。
聞こうと思えば。

誰か魔法をかけてくれ。

2007-03-08 | 稽古。
もう少し打たれ強くならなきゃ。

自分が高校以来、ほとんど何にも大人になれてないのを知って愕然としている。

稽古。稽古。稽古。

さすがの俳優陣です。とても楽しく息づいている。
なんか今までやったことのないタイプのシーンが出来上がる。
わくわくする。

先週の金曜には川嵜さんの本番を観て、さすがの吸引力にほくそ笑む。よっしゃ。
日曜にはユルガリのダンス公演を観た。楽しかったなぁ。やってくれたなぁ。ほんと面白かった。ロックを見た。

ダンスって、動きが何かの象徴になってるとかは二の次で、ただそこにあるカラダが面白いことになっているかが重要なんだろうなと思った。いっぱい見よう。

とても素敵な役者たちに出演してもらっていて本当に嬉しい。

客演紹介③

2007-03-03 | 芝居の前に。
のっち。
加納由紀子という名前のどこからそんなあだ名がついたのか、納の部分だろうか、と漠然と考えていたら芸人の「ノッチ」にキャラが似てるからと説明された。
アシベと同じくパフォーマンスグループ、ユルガリの一員であり、やはり820製作所には三回目の出演となる。
高校生の時に『イルカの生活』という舞台でアザラシの役を演じている姿を観たのが最初の出会いだ。
これがすごかった。
狭い舞台を、力の限りに跳ね回り、かき回し、挑発し、笑ってた。
圧倒され、おののきながら、ぎゅうぎゅうに詰まった客席の、桟敷の小さな座布団の上でぷるぷると震えていたのを思い出す。
以後、演劇というもののイメージの底に、その時の興奮が植え込まれている。

おでんが嫌い。

いろんな役を、それまでのイメージを裏切るような新しい役を、次々に演じてほしいと思うが、もう一度、あのアザラシのような、とんでもなくハッピーで、意地悪で、儚い女の子を見てみたい気がする。

繰り返すが明日、3月4日(日)に二俣川サンハート(相鉄線二俣川駅徒歩1分)にて、「ダンスダンスダンス~来て!見て!やって!~」というダンス企画にユルガリが参加する。『ユルガリバブル』である。なんと500円だ。何度でも繰り返すが、ワンコインでほうほう堂とユニット・ヒデキのダンス作品もあなたは一緒に観賞できるのだ。この贅沢さんめ。詳しくはこちら↓

http://yulgali.oops.jp/

を参照してほしい。
さあ行こう。舞台は待っちゃくれない。一瞬そこで吹き過ぎたらもうつかめない。あなたもその瞬間に立ち会おう。

17:28

2007-03-03 | メモ。
地下のアーケードで、3才くらいの女の子が、白とピンクのかさかさした服を着た、乱暴に髪をまとめた、頬を汚した女の子が、小さな手押し車に赤ん坊の人形を乗せて、ママー ママーと言いながらそれを逆さに転がして、放られた人形を拾って、倒れた車を起こして、乗せて、また押して歩き出そうとした時に、お店の人が出てきて止めた。

パッケージング。

2007-03-03 | アナウンス。
ホームページがじんわりと充実してきつつあります。
今後またゆっくりと増えていくはずですので時々のぞいていただけら幸いです。
ネット関係の充実はチラシの写真撮影・デザインも担当してくれた高橋勇太さんのお陰です。感謝の気持ちはちょっとやそっとじゃ言い尽くせない。めちゃくちゃありがとうございます。
そんな勇太さんの作った新たな宣伝用写真がシアターガイドのホームページからご覧になれます。かっちょいいです。よろしければのぞいてみてください。820で検索すると出てきます。

http://www.theaterguide.co.jp/

そういえばこのノートの方でフライヤーの紹介をしていなかったけれども、こんな風になりました。
多くの方の協力で素敵な出来映えになっております。
劇団のDM名簿に載っている方にはもうお送りしておりますが、ご希望の方はメール(byebye_@mail.goo.ne.jp)でご住所を教えていただければ郵送いたします。

裏面も格好いいです。

パッケージが良いのに中身が大変なことになっているなんてことはよくある。
そんなのはイヤだ。
それは避けたい。

春先のパルフェ。

2007-03-01 | 生活の周辺。
はじめて鼻毛に白いものが混じったのは22歳の頃だ。
昨日だ。

で、今日、書き物をしようと喫茶店に入ったら向かいの席の男性がテーブルにパフェを五杯のせていた。三杯はすでに空で今はチョコレートパフェに取りかかっている。いちごパフェがまだ、てっぺんのピンクのアイスを溶かしつつも残っている。
僕のところにコーヒーが運ばれてきた頃にはもういちごパフェをぐいぐいと食べ進めていたし、書いてるものに詰まってふと顔を上げた時には五つのグラスはすでに無く、空のグラスが二つ追加され、コーヒーを飲みながらぼおっと宙を眺めてた。
どんな事情があって彼がそんなに頑張っちゃったのかわからないが、きっと甘いものが好きなだけなのだろうが、その道の達人で食べ比べをしていたのかもしれないが、この店の女性従業員が黒のセーターにフリルのついた白のエプロンをかけ、頭にも、あれはなんて言うんだろう、ひらひらした飾りをつけているのが気にかかる。いわゆるメイドさんの姿だ。でもそれはやたらと誇張された、それのためだけにある、ああいう衣装にはなっておらず、清潔でさりげない。そうした清潔でさりげないものの中にこそ、本来の生々しさが潜んでいるはずで、ひょっとしたら「メイド姿を愛する人」にとっては何かこう、たまらないものがこの店にはあるのかもしれない。
だから彼のパフェ一気食いはここの店員にどうにか自分の姿を印象づけたかった故の純情な行為にほかならないと結論した。
「こないだもだよね」
「さいきんずっといるよマジで」
という、彼が会計をすませ店を出た後の彼女たちの会話からもそれがわかる。

それじゃつまらない。
何だかわくわくする妄想ができない。依然として脳味噌が灰色だ。バリに行きたい。砂丘も見たい。夜の屋台で炒め物を食べたいし川をゆっくり下っていきたい。何の関係も無い土地の縁日に行って焼き鳥片手に座っていたい。