【論説Ⅱ】シリーズ論説「リーダーシップとは何か」
=第1回=
「裸の王様」になりかねない。
地味だけど局面局面の判断が現実的で、きちんとした
意見も言えて組織の意思形成のリード役になるタイプ
(なかなかいない) が必要だ。
=第1回=
この時代に強力なリーダーシップを行うと、
起業期や危機的状況において、救世主的リーダー
シップが有効性を持つことは否定できない。
しかし、救世主的リーダーシップの限界を乗り越え、
組織や地域として進化していくためには、リーダ
ーシップの概念を再形成する必要がある。
とくに、環境変化が恒常化する新たなリスク社会、
情報化時代に入った現代においては、決定的且つ
恒常的なパイオニアは存在しない。
なぜならば、すぐに追随者が誕生するからであり、
救世主的な個人の資質に依存していれば、組織や
地域がどれほど先進的であったとしても、時間の
経過と共に劣化せざるを得ない。
こうした現代において求められるリーダーシップ
とは、職員や地域住民などフォロワーとの相互作
用を視界に入れた概念であり、組織や地域自体の
持続的再現力の形成を意味する。
持続的再現力とは何か。
それは、構成する人的資源や環境が変化しても、
常に組織・地域全体として一定の応用力を確保し、
救世主的リーダーシップがなくても組織等がある程度
対応できる範囲と質を高めることである。
それにより、特定の資質や偶発的結果に依存するのでは
なく、一定範囲の変動であれば恒常的に対応できる
資質を常に組織や地域が持つことを意味する。
出典(部分引用):http://research.php.co.jp/seisaku/report/05-92ronsetsu2.pdf
「PHP 政策研究レポート」(Vol.8 No.92)2005 年 5 月
「裸の王様」になりかねない。
地味だけど局面局面の判断が現実的で、きちんとした
意見も言えて組織の意思形成のリード役になるタイプ
(なかなかいない) が必要だ。