智徳の轍 wisdom and mercy

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滞在客

2008-04-23 | ☆【経典や聖者の言葉】

二 「向煩悩滅尽多学男たちよ、例として、滞在客用の会館があり、そこでは、同様に東の方角から来て宿泊し、同様に西の方角から来て宿泊し、同様に北の方角から来て宿泊し、同様に南の方角から来て宿泊し、同様に武人階級が来て宿泊し、同様に祭司階級が来て宿泊し、同様に庶民階級が来て宿泊し、同様に奴隷階級が来て宿泊する。
 向煩悩滅尽多学男たちよ、全く同様に、向煩悩滅尽多学男は五つの能力を修習し、五つの能力を真面目に行なうことによって、証智して理解できる種々の法則を証智して理解し、証智して捨断できる種々の法則を証智して捨断し、証智して現証できる種々の法則を証智して現証し、証智して修習できる種々の法則を証智して修習するのである。
三 向煩悩滅尽多学男たちよ、そして、証智して理解できる種々の法則は何であろうか。それは、五つのとらわれの集積であると発言できる。
 五つは何であろうか。つまり、形状-容姿のとらわれの集積・感覚のとらわれの集積・表象のとらわれの集積・経験の構成のとらわれの集積・識別のとらわれの集積である。向煩悩滅尽多学男たちよ、実にこれらの法則が、証智して理解できるのである。
四 向煩悩滅尽多学男たちよ、そして、証智して捨断できる種々の法則は何であろうか。非神秘力と生存渇愛とである。向煩悩滅尽多学男たちよ、これらの法則が、証智して捨断できるのである。
五 向煩悩滅尽多学男たちよ、そして、証智して現証できる種々の法則は何であろうか。神秘力と離解脱とである。向煩悩滅尽多学男たちよ、これらの法則が証智して現証できるのである。
六 向煩悩滅尽多学男たちよ、そして、証智して修習できる種々の法則は何であろうか。寂止と正観とである。向煩悩滅尽多学男たちよ、これらの法則が証智して修習できるのである。
七 向煩悩滅尽多学男たちよ、そして、どんな向煩悩滅尽多学男が、五つの能力を修習し、五つの能力を真面目に行なうことによって、証智して理解できる種々の法則を証智して理解し、証智して捨断できる種々の法則を証智して捨断し、証智して現証できる種々の法則を証智して現証し、証智して修習できる種々の法則を証智して修習するのであろうか。
八 向煩悩滅尽多学男たちよ、ここに向煩悩滅尽多学男は、遠離を目的とし、離愛著を目的とし、滅尽を目的とし、安楽に回向する信の能力を修習する。
 遠離を目的とし、離愛著を目的とし、滅尽を目的とし、安楽に回向する精進の能力を修習する。
 遠離を目的とし、離愛著を目的とし、滅尽を目的とし、安楽に回向する記憶修習の能力を修習する。
 遠離を目的とし、離愛著を目的とし、滅尽を目的とし、安楽に回向するサマディの能力を修習する。
 遠離を目的とし、離愛著を目的とし、滅尽を目的とし、安楽に回向する智慧の能力を修習する。
 向煩悩滅尽多学男たちよ、このように実に、向煩悩滅尽多学男は五つの能力を修習し、五つの能力を真面目に行なうことによって、証智して理解できる種々の法則を証智して理解し、証智して捨断できる種々の法則を証智して捨断し、証智して現証できる種々の法則を証智して現証し、証智して修習できる種々の法則を証智して修習するのである」と。