蘇東坡(蘇軾)41歳の時、弟の轍(てつ)とともに暮らした彭城(ほうじょう=江蘇省銅山県)での作である。
*銀漢というのは天の川、玉盤 は満月のことである。
日が暮れて雲もなくなり 大気は寒々と冴えわたる
天の川は深閑とし 満月が空を渡る
この人生この夜 いつまでも良いわけがない
この明月を来年 一体どこで見るのだろうか
無常を詠んだ七言絶句である。
事実、翌年には作者は江蘇省の徐州の地に移り、病床にあって中秋を迎えているし、弟は南京に行ってしまった。
この作者の詩は「春夜」の「春宵一刻価千金」があまりにも有名だけれど、この秋の詩も奥が深く捨てがたい。
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