ぼくが疑問に思うのは、社会のなかに存在する条件反射のようなものだ。「給食費の未納が増えている」と聞けば、「かわいそうに。払えない家庭が多いのか」という反応もありうるものである。ところが「他人に寄生する怪しからぬ連中の増大」という反応しか生じてこないのは一体どうしたことか。相変わらず「日本に貧しい人はいない」という幻影が生きている証拠だと思う。また、困窮した人の側に立つのではなく、強い者の側、権力者の側にに立つ発想が優越していることに、この反応は由来しているのだと思う。
給食費の未納で財源ピンチ、などという報道がなされている。ちゃんちゃらおかしい。日本の財政規模は一体いくらなのか?22億なんて、戦闘機一機買うのの、ちょうど10分の1程度のものである。やれ教育に力を入れるの、やれ食育は大切だなどというのであれば、給食費など当然無償にすべきではないのか。そうした国もたくさんあるというのに。
全国最低の青森県の未納率は0.3%。テストの点に直せば、完全に100点満点である。全国最低の沖縄県でさえ6.4%。94点である。「なんくるないさー」。100点満点でないと許してもらえないのか!これはセンター入試のリスニングテストであらわれた人間絶対無謬思想の別の表現ともいえる。
しかし0.3パーセントなどということが本当にあるのだろうか。いじめ自殺は文部省の統計では何年もゼロになっていた。その嘘が昨年の暮れに露見したばかりである。学校は自分に都合の悪いことは表に出さない。そのことを熟知しているはずのメディアが、何故数値の信憑性に疑問符を呈さないのか。
給食費の未納などまさに重箱の隅をつつく類の問題である。こんな瑣末なことまで持ち出すことの意味は何か。権力者の側は、寄生虫が増大してこの国を傾けているというイメージを与えたいのだと思う。そして、22億円にめくじらを立てる姿勢は、教育になど金をかけるつもりはさらさらないという、政府の意思表明なのだろう。
給食費の未納で財源ピンチ、などという報道がなされている。ちゃんちゃらおかしい。日本の財政規模は一体いくらなのか?22億なんて、戦闘機一機買うのの、ちょうど10分の1程度のものである。やれ教育に力を入れるの、やれ食育は大切だなどというのであれば、給食費など当然無償にすべきではないのか。そうした国もたくさんあるというのに。
全国最低の青森県の未納率は0.3%。テストの点に直せば、完全に100点満点である。全国最低の沖縄県でさえ6.4%。94点である。「なんくるないさー」。100点満点でないと許してもらえないのか!これはセンター入試のリスニングテストであらわれた人間絶対無謬思想の別の表現ともいえる。
しかし0.3パーセントなどということが本当にあるのだろうか。いじめ自殺は文部省の統計では何年もゼロになっていた。その嘘が昨年の暮れに露見したばかりである。学校は自分に都合の悪いことは表に出さない。そのことを熟知しているはずのメディアが、何故数値の信憑性に疑問符を呈さないのか。
給食費の未納などまさに重箱の隅をつつく類の問題である。こんな瑣末なことまで持ち出すことの意味は何か。権力者の側は、寄生虫が増大してこの国を傾けているというイメージを与えたいのだと思う。そして、22億円にめくじらを立てる姿勢は、教育になど金をかけるつもりはさらさらないという、政府の意思表明なのだろう。
「自分たちは、努力してお勉強して良い大学を出た上に馬車馬のように働いているから高給を得ている」→「怠けているから低学歴、低所得」という思考に陥ってしまうのではないでしょうか。庶民感覚が持てませんわ。
だったら、マスコミがワーキングシェアの模範を示したら良いのです。
給料と勤務時間を三分の一にして、社員数を三倍にするのです。
それだけ収容する社屋がないでしょうから、在宅勤務を奨励し、子育てママさん、闘病で長時間勤務が難しい人、退職者、再チャレンジ組などを積極雇用します。
という提案は、給料が減るから絶対に受け入れてもらえないでしょうが、それぐらいのことでもしたら変わるんじゃないかと、もうここまで阿呆な報道されたら思ってしまいます。
H17年度のデータはありますが、過去の給食費未納のデータはありません(文部科学省に確認済み)。でも増えたことにしたい文部科学省は、未納があった学校(全体の43.6%)だけに、ここ数年で増えたと「思う」かどうか質問しています。 で半数が増えたと「思う」と。すなわち3/4の学校は増えたという認識がありません。
確かにほんのわずかの人が払うべき給食費を払っていないかもしれません。 でも100%の人が規範的になれるわけがありません。
それより、こんな誘導的な調査をする文部科学省や、その馬鹿らしい調査にツッコミを入れずに世論操作するマスコミの方が(彼らは日本を代表するエリート)の存在の方が、よほど怖いですよ。
さて、モラルに欠けるのは「給食費を払わないほんの一部の人」と「庶民を騙し煽る国・マスコミ」のどちらでしょう。
ちらと思い出したのは、「金八先生」の最後のシリーズに、お金持ちなのに給食費を払わない(「義務教育だから払う必要はない」)変な親が出てきました。学校現場では昔からそういう話があって、それに文科省が目をつけたというところでしょうか。しかし変な親など昔から一定数いたものですが。
こんなずさんな統計をして馬鹿な市民を騙す官僚も、売るためにとんでもないことを書くマスコミも昔からいたのでしょうね。
そして「昔は貧しくてもみんな給食費を払っていたのに(←母数は自分のまわりの少数の人)、いまの親は外車に乗ってても給食費を払わん(←母数はテレビのワイドショーの中の人)とはけしからん」というような、昔は良かった症候群の人も一定数いたのでしょうね。
文科省の給食費未払い者をスケープゴートにする、というアイディアの元が「金八先生」というのは、面白いですね。
でも大学の先生からは電話は無かったです。優等生だったから\(-_-;)バキッ!!
朝日新聞の本田先生のコメントを読みましたが、(休食費の)「滞納が『増えた』が5割だが、親の規範意識が急に変わるとは考えにくく・・」とのことです。 文科省の調査結果を見ると、「『増えた』が5割」なのはの給食がある学校のうち給食費のH17年に未納があった約半数の学校を対象としているので、全体の5割じゃないんです。 「ニートって言うな!」でニートの数(割合)の検証を行った本田先生が、なぜ「滞納が増えた5割」が、H17年に未納があった学校を母数とした数字で、給食費の未納が増えた立証にならない、ということを言ってくれなかったのか不思議です。
新聞の主旨に反する発言が出来なかったのか、調査結果そのものを見せてもらえなかったのか。
「給食費」でブログを検索すると、ほとんどが新聞やテレビを真に受けて、「金持ちが給食費を払わない、給食費を払わない親が急増している、6割の親が給食費を払っていない(!)」ことに怒っているようです。 怖すぎです。 みんな1%(未納が合った生徒児童数)の6割(責任感や規範意識で給食費を払わなかったと学校が認識する割合)は0.6%だよ、っていうことが理解できないのか、
「外車を乗り回し、ケータイに何万円も使う」という一人(架空の人物かも)の例が、未納者全体を代表的でない(統計学的に?)ことに気づかないのか。
昔からいたであろう「ちょっと常識から外れた人」が0.6%いることより、多数派の簡単に信じ込んじゃう人の方が、恐ろしいような気がします。気持ちの良い話だから、信じたいのか。
抑圧された大衆がより弱い弱者を攻撃していく、というような社会になるのでしょうか。
「抑圧された大衆がより弱い弱者を攻撃していく、というような社会になるのでしょうか」。
それこそが権力側の狙いだと思います。フリーターニートたたきから、ずっと続いている趨勢です。