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イタリア・サッカー New スタイルでユーロ制覇か!?

2012年07月01日 | 日本代表(サッカー)
 2012年・欧州選手権も、残すところスペインvsイタリアの決勝戦のみです。サッカーは、素人評論の域を抜けませんが、海外サッカーになるとさらに素人度はUpする。まあ、あまり知らない分野は調子にのって語ると、傍から見ると(特に知ってる人から見ると)イタいとこはあるのですが、やっぱ祝・アズーリ決勝進出という事でとりあげさせてもらいます!
 サッカーは素人でも、日本代表を愛する気持ちは、このBlogでもわかって頂けると思います。が、なぜ外国のイタリア代表を応援するのか?それはミーハーだからです!おれみたいなのは日本では多いはず。
 そもそも私が日本代表に興味を持った理由を思い出すと、King・三浦知良選手の存在が大きかったと思う。それまではサッカー中継を見る事はほとんどなかった。サッカーは海外が中心という認識だった。今でこそWC出場常連国にはなったけど、90年代はまだまだ日本はサッカー三流国だった。ワールドカップなんて夢のようなノリだった。その日本人のメンタリティーを変えたのが三浦知良選手だった。単身、本場ブラジルへ旅立ち、そこで結果を残し、日本に帰ってきたカズ。Jリーグもスタートし、日本のサッカー文化の土台も出き始めたころです。 そして93年のドーハの悲劇です。あのドラマで日本代表への思い、ワールドカップへの思いに火がつきました。
 前置きが長くなりましたが、その当時、ワールドサッカーのNo1リーグは、イタリアセリエAだったのです。スター選手がそろい、海外サッカーといえばセリエでした。南米のトップ選手も大挙所属し、マルディーニやバッジョ、デル・ピエロに魅了された。そんなセリエも、八百長スキャンダル等で品格をおとし、UEFAのリーグランキングでも現在4位。かつての栄光はうすい。そして、イタリアは、前回の南アフリカWCは、パラグアイ、スロヴァキア、ニュージーランドと対戦しますが、格下のNZにもドロー。世代交代がうまくいかず、まさかの1勝もできずに予選リーグ敗退という屈辱。おれも南アフリカのアズーリの印象が残ってないほど。
 そんな地に落ちたイタリアサッカーの再建を任されたのが、南アフリカW杯後に監督に就任したチェーザレ・プランデッリ。これまでのイタリアサッカーは、カテナチオ(カギを掛けたように守備が堅い戦術)という言葉が象徴的に使われる守備の意識が強いサッカーだった。それはマルディーニやネスタ、カンナヴァーロ等の超A級のディフェンダーが鉄壁の守備をほこっていたのもあると思う。点をとるサッカーというより、点をとらせないサッカー。リスクは最小限にし、カウンターやサイドを軸に、前線の能力の高い選手の個の力で点をとるというスタイルだった。しかし、アズーリからマルディーニも去り、ネスタも去り、絶対的なディフェンダーのいない現アズーリ。トップにも絶対的なエースが不在(のように思えた)。
 これまでのイタリアサッカーって、1人のファンタジスタはいても、全体的には華麗なパスサッカーという感じはなく、ある意味、激しい当たりの泥臭さもあったスタイルだった。ブランデッリ監督は、選手間の距離をコンパクトにし、ピルロを軸に中盤をしっかりと構成する。高い位置からのプレス、全員で守り、全員で攻撃する、攻守の切り替えも速い。けっこう日本が目指しているスタイルにも似てる。
 そして南アフリカWCで失敗した世代交代もうまく行っている。ブッフォン、ピルロという絶対的な存在を軸に、イタリアDFの後継者・キエッリーニ。ユーベでも大活躍の運動量豊富のマルキージオ。未知なるFWバロッテリの起用。心臓手術から復帰のカッサーノと絡ませる。ピルロの存在は大きい。中盤の底でゲームメイクするレジスタは、彼の代名詞。彼の視野の広さとパス精度はハンパじゃない。クレバーだし、ピルロのような選手はいない。前回のユーロがピークかと思っていましたが、スタミナも十分。かなり鍛練しているのを感じます。

 

 そんなアズーリはCグループで、スペイン、クロアチア、アイルランドと対戦。最終的には、このグループに属していた2チームが決勝で再び対戦する事になる。ある意味、死のグループだった。下馬評が高く、ひそかに優勝候補にもなっていたクロアチアは決勝トーナメントに十分進める力はあった。
 その予選1試合目が、世界No1のスペイン。08年のユーロでも決勝トーナメント1回戦で対戦しています。アズーリでその時いたのが、キエッリーニ、ボヌッチ、ブッフォン、カッサーノ。ピルロはカードの累積で出場できず。その時は、両者が相手の思うようなサッカーをさせずドロー。PKでスペインの勝利。それまでスーパーセーブを連発していたブッフォンの神通力も力尽きたという感じでした。昨年も親善試合をしていますが、(見れてません)2-1でホームのアズーリが勝利しています。
 今回のスペインは南アフリカWC5得点で得点王にもなったビジャを欠くため0トップといわれますが、トップのFWをおかない戦術。3トップともいえなくないと思うのですが、登録選手がMFなので0トップなんだと思う。攻撃的MFのイエニスタとシルバがサイドを突破する。スペインのパスサッカーは、攻撃にもなり防御にもなる。
 
 
 
 イタリア代表は3バック。デロッシを3バックの中心に置きリベロ的な動き。このデロッシの動きが素晴らしかった。デロッシの読みの鋭さとフィジカルの強さでスペインの攻撃を的確につぶした。攻撃もピルロを軸に組み立てる。アズーリもしっかり中盤を構成する。スペインは、パスはたしかにまわるけど、鋭い縦パスが少ない。対するアズーリは、後半15分、バロッテリに代わって入ったディナターレにピルロが絶品スルーパスを出し見事にゴールで先制。
 アズーリ先制という想定外の事態になります。ピルロとディナターレのアウンは完ぺきでした。このままイタリア・ディフェンスが鍵をかけるかと思いましたが、そこは王者スペイン、パスサッカーでイタリアディフェンス陣を崩し、セスクがゴール。両者攻め合い、迫力のある試合でした。予選の中でもベストマッチでしょう。後出しであれなんですが、もしかして、決勝でもっぺん対戦するかもってちょっと思ったおれでした。
 2戦めがクロアチア。ランキングだとクロアチア8位。イタリアの12位よりも上です。

 

 今回、クロアチア、あなどれないチームと言われていました。個人的には、タイプが似ているチームに思っていましたが、今回は双方明らかに違ったスタイルです。試合が均衡する中、前半はイタリアペース。運動量が多いです。そしてピルロのFKで先制。ピルロ、アーティスティックです。風貌もサッカー選手っぽくない。このまま逃げ切るかとも思いましたが、今回のアズーリは、攻めて守る。しかし、キエッリーニのクリアミスで同点にされます。クロアチアも最後まで勝ちに行きますが、イタリアディフェンスは崩せずドロー。
 アズーリ、コンパクトなサッカーで攻守の切り替えも早い。ただ攻撃の組み立ては、ピルロが中心であまりバリエーションの豊富さは感じない。それでもピルロから1本パスが通ればゴールになるのだけど。勝ち点3をとれなかった為、決勝トーナメント進出は3戦目にもつれこむ。
 アイルランド戦、イタリアは必勝で臨む。これまでの3バックから4バックへ。アバーテ、バルザレッティという攻撃的なサイドバックを起用。リベロ的なデロッシは中盤で高い守備力をいかし、高い位置でのボール奪取をねらう。

 

 ただ前2戦と比べてこのフォーメーションは機能してなかった。ピルロも疲労の蓄積か(相当走ってる)、けっこう危険な位置でボールをとられ危なかった。この試合のピルロはきれがなかった。
 しかし、フォワード陣が奮起。カッサーノの安定した献身的な大人のplayは初戦からうなってたけど、ついに自身でヘッドで先制ゴール。
 アイルランドの監督がトラパットーニ。それこそ従来の守備重視のイタリアサッカーをコンセプトとする人。トラッパトーニ氏が、実際、Newアズーリのスタイルと対戦してどう思ったことでしょう。
 得失点差も予選突破に絡むのも想定し、もう1点ほしかったイタリア。終盤、バロッテリがしなやかで力強いフィジカルを活かしたボレーシュートを決める。スペインもなんとかクロアチアを撃破し、スペイン、イタリアが決勝トーナメントへ。アズーリ最高にうれしそうでした。
 決勝トーナメント1回戦は、イングランド。イタリアvs英国って最近あまりじっくり見た事がない。この試合も4バックです。

 

 驚いたのが、イングランドがすごい守備的にきます。っていうか中盤はイタリアが制し、守備的ににならざるをえない。ピルロを超警戒してるし。そしてカウンター狙い。一昔前のイタリアみたいな感じ。ジェラードはいい選手だな~。ルーニーもほとんどアズーリ守備陣を崩せず。イタリアも、攻守によく動く。しかしなかなかイングランドを崩せない。ピルロのキレはもどりいいパスはでまくりだけど、フィニッシュが決めれない。バロッテリもカッサーノがいないと生きない感じ。
 延長でも勝負がつかず、PKへ。PKになるとブッフォンの力がさらに増す。終始、イングランドを圧倒したイタリアが準決勝へ。
 準決勝、優勝候補筆頭のドイツです。下馬評も、完勝してきたドイツの勝利でしたが、今日はNewスタイル・イタリアサッカーの完勝でした。ドイツは自分たちのサッカーがうまくできず。逆に、イタリアはさらに完成されたスタイルをみせる。結果2-1ですが。あと2点入っててもよかった。完全にドイツのディフェンスを崩します。あのドイツが精神的にイタリアサッカーにのまれてる印象もうけた。

 

 そして圧巻だったのが、バロッテリの2点。
 
 

 今回もカッサーノのお膳立てはありましたが、身体能力の高さを活かした圧倒的なゴール。特に2点目はすごかった。こんなFWこれまでのアズールにはいなかった。アフリカンのエッセンスがアズーリに加わりスパークした感じ。バロッテリがチーム内で浮いているというのもあるらしいけど、若さと人種差別を体感している反発心からくるものだと思う。決勝でも爆発したら、このユーロがバロッテリのユーロになる。
 決勝、再びスペインです。イタリア、どういうフォーメンションでくるのでしょう。このユーロでさらにイタリアサッカーが進化している印象。高い位置からのプレス、全員で守り、攻撃する。攻守の切り替えの早さ。コンセプトは日本代表と似てるんだよな~。しかし、そこにピルロがいる。ユベントスでの優勝の勢いをそのまま代表にももちこんでる。そして現アズーリの中心メンバーははユベントスと言ってもいい感じ。
 そして対するスペインの中心メンバーはバルセロナ。前述したようにUEFAリーグランキングの2位がスペインリーグ。
 イタリア・セリエは現在4位。しかし、1位の英国(プレミアリーグ)も破り、3位の独(ブンデス)も破り、リーガも撃破したら、イタリアは名実ともにイタリアサッカーの復活に向けて大きく動き出す。それは経済にも影響するんちゃう。そういう意味でも、譲れない決勝戦になりそうです。
 そしてやはりピルロに注目です。今回のユーロでもまだまだ衰えを感じない。イタリアサッカー界だけではなく、世界的な選手には違いないけど、2012ユーロ制覇の称号とともに歴史に名を刻んでほしい。

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