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坂野嘉彦 只今仕事中!

Banno Yoshihiko , Work in progress!

風の諸相

2008年12月19日 | 作曲
朝早起きして新幹線に飛び乗りボブくんの演奏を聴きに江古田へ行く。日芸は久しぶりだったのだが、知らないうちにホールが出来ていてびっくり。というか、こんなにすぐ建つものなのかと驚愕。
ボブくんの演奏はエリオット・カーター、ペア・ノアゴー、高橋悠治、坂野嘉彦の作品をソロからマルチパーカッションまで一通り聴かせる内容の濃いもので、それぞれの作品の特徴を考えて選曲されており、なるほどと唸らせる。彼が取り上げてくれた坂野作品の「風の諸相」は、二年程前に彼のために作曲したものだ。途中で奏者がポーズを決めて、ダンサーのように舞うシーンがある。ボブ君はまるで流鏑馬でもしているように燐とした型で実に美しい動きを見せてくれた。とにかくこの「風の諸相」は打楽器奏者の身体をフルに使う作品で音楽の内容と体の動きが完全に一致するところまで弾きこまないと、すごくよそよそしい作品になってしまう。彼の演奏からは、動きと音楽をひとつのものとして統括しようとするとても強い意思を感じた。作家として幸せを感じる一瞬である。

ペンタブレットと手書き

2008年12月18日 | 日常
ペンタブレットを買ってきた。今までスコアに注釈や、文章で音楽を指定するときは後で手書きしたり、別に印刷して切り貼りしていたのだが、どうにも能率が悪い。いっそのことと思い、手書きの入力できるペンタブレットを使おうと思ったのだ。やってみたのだが、こりゃ面白い。ライブのパンフレットとか全部手書きでやってみたくなるよ。

残像のヴァリアンテ リハーサル

2008年12月17日 | 作曲
22日に演奏する予定の「残像のヴァリアンテ」のリハーサルを坂野、中村、佐藤の面子でおこなう。この楽曲のリハは二回目という事もあって、佐藤さんの奏でるマンドリンチェロはどんどん解き放たれ、弦を爪で引っ掻いたり、指の腹で擦ったりと色彩豊かになっていく。マンドリンチェロという楽器の可能性を感じる演奏である。また、中村さんのマンドリンも、ポルタメントやノイズなど、既成のマンドリンの音から程遠い、しかし、はかなくも美しい音が出てくる。この作品はチェロを庭を散歩する人にみたて、その主人公が日本庭園を散策する事により、出会う音や心象風景を描く作品なのだが、気をつけないと、入り込み過ぎてどんどん自分勝手な音楽になってしまう。つまり人が聴いてもツマらない音楽になってしまうのだ。
今回、マンドリンという、かなり感情移入の少ない楽器のせいか、音楽が非常に凛として貫禄が出てきた。収穫である。

音楽を食べた、讃岐うどんを食べた

2008年12月16日 | 作曲
浜松の片岡家でリハーサル。即興からアバンギャルドまで楽しみながらリハーサル。というか、既に音楽はあらかた固まっているので細かい調整を行う。大きな音量でガンガン演奏しているにもかかわらずサウンドの神経質さはコモノバンドの血が流れているのが面白い。おいしいおいしい。
で、毎度の事ながらリハーサルの後は浜松駅で片岡さんと讃岐うどんをつまみに、日本酒を飲む。こちらもおいしい。バンドの音が濃紺の色をもった、ちょっとヨーロッパアンダーグラウンドみたいになっていたので、真っ白な讃岐うどんとのギャップが楽しい。この組み合わせが堪えられないぜ。

ライブリハーサル(22日)

2008年12月15日 | 作曲
今日は真面目にリハーサルです。いつも真面目ですが。残像のヴァリアンテIIIというかなり「演劇的」な要素の強い作品のリハだったせいか、演奏者の皆さんは少し緊張気味でありました。こういう作品を演奏するまえは楽譜を読み込んで、そしてその上演風景の映像を音付きで頭の中につくるという、昔流行した「イメージトレーニング」が効果的なので、なるべく映像的なイメージ、あるいは映像を喚起されるような言葉を使ってリハを進めた。
 今回メンバーとして参加していただく中島くん、佐藤さんには初めてお会いしたのであるが、お二人とも坂野作品を演奏したことがあるそうなのでその点、すごく話しが伝わりやすかった。やぶちゃんは二回目という事もあり、以前から素晴らしいかった「音への反応」にさらに磨きがかかってきた感がある。そして、コンサートマスターの中村直哉さんはこれ以上ないというぐらい深く僕の作品に取り組んでいてくれて感動した。この残像のヴァリアンテIIIという楽曲は中村さんのイメージと統率力によって支えられる部分が大きい。楽曲と演奏家の出会いの模範みたいな感じだ。楽しく幸せなリハーサルでした。
 ところで、マンドリン関係のリハに僕が行くといつもすごく硬い雰囲気が伝わってきて「皆、何を怒っておるのだ。原因はワシか」と思っておりましたが、今日わかりました。皆さん怒っているのではなく、緊張しているだけなのだ。そう、やっぱり原因はワシだったのだ。ひとつ疑問が氷解した夜だった。

またしても金山

2008年12月15日 | 作曲
金山の素材屋で夕方から4人で飲む。いっつも素材屋ではないか。それはさておき、面子は作曲家の酒井国作さん、マンドリン奏者の加藤恭子さん、同じく中村さん、そして坂野といった布陣で、実質的にはマンドリン関係の忘年会のような感じでありました。当たり前であるが、皆さんとてもマンドリンに詳しく、とても面白かった。何がどう面白かったのかというと、それは一口には言えないので書きませんが、酒井国作さんが明るかったのが良かったのです、というか素晴らしかった。
最後は予定していた電車を逃してしまったので、迷ったあげく、皆でドーナツを食べてシめましたとさ。

足つぼ攻防戦

2008年12月13日 | 日常
先日のアーツカレッジの打ち上げの席で舞台美術家の福永朝子さんに「肩が痛くてどうにもならないんです」とぼやいていたら「これがいいですよ」と足つぼマッサージの手ほどきをしてもらう。自分でワシワシやるとジーンとしてすこぶる気持ちがよい。「おうおう、これはいいかも。」それ以来、自分でワシワシずっと足の裏を押し続けているのだが、今日あまりにも足つぼをやり過ぎて肩こりが出てきてしまった自分に気がつく。まるで落語だよ。がっかりしたのでもう寝ます。

見た、作った、飲んだ、聴いた、走った

2008年12月12日 | 作曲
山内瞬葉さんの個展「Fig.」展における、その場で作曲ライブ。大変よろしい塩梅で出来ました。少し早めに行き、山内さんといろいろ作品について語り合い音楽を引き出してもらう。現場に来てくださったエモーショナルアワの南野さん、谷村さんに協力してもらい演奏した、3人の声のための作品が特に好評でした。タイトルは「プロペラ」。展覧会に訪れた人たちが必ず発するいくつかの言葉(作品のテーマになっている)を3人でさまざまなピッチとリズムを用いて表現する、ちょっとだけ呪術的な雰囲気をもつ音楽。山内さんのご実家はお寺さんらしく、その音楽が、昔聴いたお経のトランスに似ていたとさすがの指摘。やっぱり人間の記憶で一番長く、そして鮮明に残るのは音なんだと再認識する。
40分程演奏しライブはおしまい。その後、南野さん、谷村さん、坂野、美人のミサちゃんと内輪の忘年会。風来坊で日本酒を堪能。結構飲んでしまったら、谷村さんがびっくりしていた。ふふふ。私は飲むんです。
ひとしきり騒いだ後、先日ライブで一緒だったベースの一ノ瀬君とギターのガイGさんが出演しているKDハポンへ皆で流れライブを聴く。ガイさんのフリーでエロい即興新内がすごく面白い。一ノ瀬君兄弟の「若いというだけでひとつの主張だ」という熱演が印象的だ。たまたま再来週は僕もハポンに出演するので、軽く打ち合わせして帰路へつく。で、駅で全力疾走して今日は御仕舞であります。

その場で作曲ライブ Vol.1

2008年12月12日 | 作曲
本日12日午後五時より名古屋市中区にある
ハートフィールド・ギャラリー、山内瞬葉「Fig」展においてその場で作曲ライブをします。お近くにこられた方、どうぞ覗いていってください。

ハートフィールド・ギャラリー
http://www002.upp.so-net.ne.jp/heartfield/heart_field.html

山内瞬葉さん
http://homepage.mac.com/s_y_d_o/


ブラウザ下克上

2008年12月10日 | 作曲
Operaを使ってやる、と昨日までは言っておりましたがFirefoxがあまりに素晴らしくなっていたので、今後はFirefoxにしまーす。よくあるパターンであります。いわゆる前言撤回。さて、Firefox、以前試用した頃は「ウィルス攻撃に強い」とか、「スパムに強い」とか、聞こえはよいがマイノリティの特権だけが売りだった感がして、肝心の性能に関しては少し疑問を持っておりましたが、いや、久しぶりに使ってびっくり。こんなに良いブラウザになっていたとは。まあ、使い込むと何かしら不満も出てくるとは思いますが、当面は満足できそうであります。