ばん馬のいる風景-BANEI Photo Gallery -

ばん馬の写真とコラム。2021年夏まではツイートまとめも載せています。

死を伝える

2023-08-23 22:33:55 | コラム
活躍している現役馬や繁殖や馬車などで有名な元競走馬が、病気やけがで命を落とした時は、ファンに伝えるのが義務だと思っている。辛いことだがその作業も競馬の一部だろう。サラブレッドでは当たり前の流れになっていると認識している。
隠すではなく死んだ馬のことは振り返らないという気持ちもわかるけど、競馬業界はファンありきということがもっと浸透してほしい。
そう強く願うからこそ、丁寧に発表してくださる関係者の方には感謝したい。

キタノユウジロウの死が発表された。取材時にちらっと挨拶はしたが(馬房で暴れてた)、見学が始まってからゆっくり会えるだろうと思っていたから残念だ。
ばんえいは、競走馬を引退してから長生きできない馬が多い。競馬場時代から変化した飼養環境もあるだろうし、もともとレースができない状況で、せめて種馬に、繁殖にという馬もいただろう。
誰だって、実際の死因なんてわからない。人間だってそんなことはある。
それなら愛され、そして寿命だった、と思って供養するのが馬に対してできることだと思っている。

ばんえい牧場は見学も受け入れ、馬の死をきちんと伝える牧場だからありがたい。
ここ最近、自分がブログなどで最初の死を伝えることが多くて、なんで私ばかりが、と参っていた。私が言っても信じられない人はいるだろうし、以前のように主催者が発表してほしい。最近は行わなくなってしまったね。
まぁ必要だと思うからやるけどさ。いろいろ疲れたよ…

閑話休題。
そんな丁寧なばんえい牧場に対して「最近多いよね」と聞くことが多かった。私の感覚ではそうは思わない。タイミングもあるし、複数の種馬がいるから自然とそうなる。
なによりほかの死があまりに発表されていなさすぎなんだと思う。
あれだけ馬を愛して丁寧に馬をみてよく獣医師を呼んで、それでもなんだから仕方がないよね、という気持ちだった。

このままだと、「うちの牧場は馬がよく死ぬと思われる」から発表しないということになりかねない。というか実際そのような流れになっていると思う。
ファンは馬の死に敏感だから、反応が辛いのはわかる。でも逆はかえって怖い。
ばん馬の生産界もファンの存在を感じられるチャンスが増えていけばと思う。
サラブレッドより格段に難しいことなんだけどね。自分たちで競馬を楽しむその周りにファンがいること、どうやったら気づいてくれるかな。

SNSでと思ったが長くなったのでこちらに書きました。
ずっとSNS減らしてblogにっていってできてないね…今回いいタイミングかな。


それと。

競馬はレース以外にも戦いの場がある。だからファンは、戦中にある関係者の言葉を鵜呑みにしてはいけない。舌戦に飲み込まれてはいけない。
サラブレッドのファン時代から心がけていることだ。
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