くらしのうつわ

信楽焼の窯元に生まれた娘の日記

西日本陶磁器フェスタ 終わりました

2011年09月26日 22時49分48秒 | 炎の味がま
9月21日~25日まで開催されていました「西日本陶磁器フェスタ」無事、終わりました。

今回もたくさんのお客様にお出会いすることが出来ました

初めて来てくださった方々、去年来てくださった方々、毎年来てくださる方、期間中何回も足を運んでくださる方、本当にたくさんの方に感謝しています。

去年来てくださった方の中には、「去年買ったうつわが使いやすくて、また来ました」と、本当に嬉しいことを言ってくださる方もいらっしゃいました。

今年で3回目。

初めて2年前、一人小倉に行ったときは、どうしようもない不安でいっぱいでした
まわりに知り合いもいなくて、接客も全然慣れてなくて・・・
梱包するのも、ブースの奥に一人でこそこそとするのが関の山でした。
前の年まで父が行っていたので、来てくださる人はみんな父の顔を見に来る方ばかり・・・

去年はそれが、だんだん減ってきて、今年になるとだんだん私の顔を覚えてくださる方が増えてきたかな・・・

本当にありがたいことです。

うつわと人が繋がる。そんな気がします。

「人柄」まではまだまだ売りには出来ませんが、うつわが「人柄」を伝えてくれる。
そんなうつわ作りをしていきたいです

本当は小倉に一人、心細くて仕方ありませんでしたが、今ではたくさんのお客様や九州にお友達まで出来て、とても楽しい小倉での1週間でした。

昨日、信楽に帰るの、本当は少し嫌だなぁ・・・とか思っていたのですが

信楽の友達の声を聞くと「やっぱり帰ろう」

開催が終わり、車に荷物を積み込みました。

私は門司港や下関の景色がとても好きなので、門司まで行って九州の景色を目に焼き付けてからいつも帰ります。
 
「また来年も来よう」

そして帰路に着きました。


最初は、帰りたくてしかたない九州一人行商だったのに、今年はこんな気持ちになるなんて・・・

ちょっとは成長したのかな。

これも、九州の温かい人の心に支えてもらったおかげです。


小倉はまた来年。博多へは3月に行きます。

九州のみんな、また待っててくださいね



本日のくらしのうつわ

かまど名人でたいた赤飯 by Salon Du グータン

西日本陶磁器フェスタ開催

2011年09月21日 21時54分10秒 | 炎の味がま
福岡県北九州市小倉にて、「西日本陶磁器フェスタ」が開催されています。

フェリーにゆられること約12時間

昨日の朝に北九州小倉入りして、昨日夜までかかり店づくりをしました。

本日から、25日の日曜日まで、西日本総合展示場で開催されます。


今日は、初日ということもあり、まずまずの人出でした


お客さまの中には、私が出したDMを持ってきてくださったり、去年最終日に来たせいであまり選べなかったからと、今年は初日に来てくださった方とかいらっしゃいました。

一年ぶりに出会う方。

お話をしてみると、何を話していたか、何を買われたか、だんだん思い出してきます。

大事に使ってくださったりする話を聞くと、本当にうれしくなります


使い手と作り手の顔が見える距離。


信楽の小倉は離れているけど、近い距離だと思いました。



私、接客は苦手です・・・

けど使ってくれる方がいると、そんなこと、言ってられません。

また来てもらえることの嬉しさは、苦手な気持ちを消してくれます。

今日、出会ったお客さまとまた出会えるかどうかは、自分次第です。

一人でも多く、二回、三回と、出会えるように、明日も頑張ります


明日も素敵な出会いがありますように・・・



本日のくらしのうつわ

鯛のポアレ(海のさち)by Salon du グータン






西日本陶磁器フェスタ

2011年09月17日 22時49分47秒 | 炎の味がま
9月21日~25日まで、北九州市小倉、西日本総合展示場・新館で「西日本陶磁器フェスタ」が開催されます。


九州地方をはじめとする西日本各地の陶器産地から、約200のブースが出店します。

うちの「炎の味がま」も、今年で11回目の出店です。

当初は、父と母が二人で楽しく行っていたのですが、世代交代と言いますか、時代のうつりかわりと共に、私一人でいざ九州へ

一人行商に今年で3回目です。

最初はフェリーの乗り方すら知らなかったんですが、今では少し慣れてきました

今までは、行くだけで精一杯でしたが、今年は少し自分らしい店作りに挑戦してみようかなと思っています。
・・・これがまたまた大変でっ

ま、地道に頑張るつもりです。


東京から帰って1週間足らず・・・本当に時間が足りません

小倉に行ってしまったら、信楽に帰るころには、9月も終わってしまいます・・・

全然仕事出来てないですやん

ま、何とかなるかと思いながら、九州で一人頑張ってきます。


毎年、小倉に行くころに肌で秋を感じるようになります。

またこの季節がやってきました

去年来てくださった方とまた会えるかな・・・小倉には毎年、このフェスタを楽しみにしてくれている方も大勢いらっしゃいます。

道中や、期間中、本当に大変だし時に寂しい思いもするけど、小倉で出会うお客様にいつも救われています

また、今年も頑張ろう

あさっての晩にはフェリーです

台風・・・心配です


西日本陶磁器フェスタ 9月21日~25日

お近くの方はぜひお越しくださいね




本日のくらしのうつわ

たきおかず



TEIBAN展 終わりました

2011年09月12日 23時31分55秒 | 炎の味がま
TEIBAN Japan classico 展「信楽」

東京、新宿 リビングデザインセンターOZONE にて、9月8日~11日まで開催されていました。
昨日、無事終了しました

期間中、たくさんの方々にご来場くださいまして、大変ありがとうございました

昨日終了してから、それぞれ帰路、信楽へ。

今度は思い思いに東京の空気を信楽へ持って帰りました。

開催中、本当に皆でたくさん話し合い、いろんなパターンでお客様をお迎えすることを常に考えてきました。

普通、会期期間中にレイアウトを大幅に変えることなく、開催するのですが、TEIBAN展は一味違います。

会場全体のレイアウトをみんなで考え、より良い雰囲気になるよう、力と知恵を出し合いました。

私のブースは3回引越しをしたんですが、すべて違う見え方ですべて違う反応でした。

たくさん考え、たくさん悩み、たくさん感じた展示会でした。

すべては経験です。

お客さまから学んだこと、普段言い合わないところまで、とことん言い合った仲間達から学んだこと・・・

自分なりに良かったこと、悪かったこと。

本当にあっという間の4日間でした。

だけど・・・自己評価から言うと、悔しいTEIBAN展でした。

自分の未熟な部分、甘い気持ちの部分が露見してしまい、何か・・・

この悔しい気持ちをばねに、次回開催に向けて、頑張ります

TEIBAN展はみんなで「信楽shop」を作る気持ちで臨みました。理想の信楽をみんなで作るために。

いつかきっと、本当にいい町で、たくさんの魅力を持って、たくさんのお客様に満足してもらえる「信楽」になれば、いいですね

一人の力だけではなく、みんなの力で。そして、それぞれが輝いている。そんな信楽にしていきたいですね

私も、輝けるまで、がんばります

東京で、お出会いで出来ました、たくさんの方々。本当にありがとうございました。
次、お出会い出来る時は今以上に輝いているよう、頑張ります。

たくさんの思いを感じたTEIBAN展。

やってよかった~


今回参加した信楽の窯元14社。

文五郎窯


明山窯


八山窯


山重製陶所


㈱卯山製陶


壱彦((有)ヤマタツ陶業)


日産陶業


丸滋製陶㈱


陶仙民芸


夢来陶房


山中陶土


㈱松庄 shiroiro-ie


㈱デイリーライフ信楽


炎の味がま



信楽ラバーズと信楽っ子たち




本日のくらしのうつわ

サラダ








TEIBAN展 2日目

2011年09月09日 20時33分30秒 | 炎の味がま
東京新宿にて、TEIBAN Japan classico 信楽展、2日目が無事終了しました

窯元14社が信楽を出て、東京へ。

普段、土や窯と向き合って生活している信楽の窯元たち。

自分達がどんな思いで仕事をして、どんな思いを繋げていきたいのか・・・

とことん自分と向き合い、とことん自分を表現しています。


この東京の大舞台。

私たち田舎ものには、少し不慣れですが、一生懸命お伝えできればいいです



展示会が始まって、2日目です。

昨日始まった当初、みんな緊張していましたが、だんだんなじんできて、お客様の生の声を聞いています。

私は Salon du グータン を意識したテーブルと


従来の炎の味がまの品物を意識したデーブルを見てもらっています。


どちらも、興味を持つ年齢層や、雰囲気の個性の違いを感じます。


それぞれ、ご意見や共感の感じが違い、直接お話しをさせていただくことで、今後の課題や自信を得られます。

作り手と使い手が繋がる瞬間を目の当たりにできて、毎日足はパンパンになるけど、充実しています


東京のど真ん中。

信楽を感じる空間をつくるために、みんなが自分だけではなく、周りの雰囲気やディスプレイ、ちょっとしたことまで、意見を出し合って、いい雰囲気でやってる感じです。

普段、信楽にいると、こんなことまで話ししないのに、東京に来ると仲間意識が急に出てきて、ライバルでもあり、同士でもあり・・・


東京に来てよかったです

お客さまから得られること。仲間から得られること。

信楽にたくさん持ってかえります。


TEIBAN展、ちょうど折り返し地点のあと2日。


東京新宿で、一人の力ではなく、みんなで信楽を表現できればいいな・・・


もう少し、東京でがんばります



本日のくらしのうつわはお休みします



TEIBAN展行ってきます

2011年09月06日 17時41分19秒 | 炎の味がま
いよいよTEIBAN展の日が近づきました

今日は、明日の搬入にむけて、荷物の積み込みです



たくさんの信楽の空気も一緒に積み込みました

明日は、東京です


ギリギリまで動けなかった自分・・・

めまぐるしいタイムスケジュールで、今夜行ってきます


この日まで何を持っていこうかずいぶん悩みましたが、結局はありのままの自分を持っていきます。

もう、あとは楽しむだけです




TEIBAN Japan Classico 展 「信楽」

東京新宿 リビングデザインセンター OZONE

9月8日(木)~11日(日)

是非、見に来てくださいね


では、行ってきます




本日のくらしのうつわ

とりの唐揚げとイカフライ

炎の味がま

2011年09月03日 23時48分23秒 | 炎の味がま
このブログを立ち上げて早1ヶ月あまり。

大事なことを忘れてました

「炎の味がま」の紹介です。


今日は少しだけ、私の職場である「炎の味がま」についてお話します


「炎の味がま」 ひのみがま といいます。

ほぼ100%の割合で ほのおのあじがま と読まれます

名づけは私の父親です。信楽の窯元で叔父と一緒に仕事をしていたのですが、自分の志があってか、独立して「炎の味がま」を設立しました。

父はくらしのうつわをテーマに、日々のくらしに馴染みやすく使いやすい器作りをしています。

少々・・・かなり「へんくつ」なところもありますが、まあ、父親としては、よき父親ではないでしょうかね。

そんな父が三人姉妹である真ん中娘の私を後継ぎに・・・なんてたいそうな事言うから、娘の私は半ば本気に、半ば嫌々・・・陶器の勉強を経て、炎の味がまに就職しました。

当時はまだ景気も良く、仕事もたくさんあり、社員の方も何名かおられました。

私は何も考えずに、この陶器の仕事をしていました。

そのうち、いろんな事があり、陶器の仕事を初めて自分の仕事だと思うようになりました。

言われるがままに仕事して、それで良かった時代も過ぎ、自分の仕事・・・となると、何をどうしてよいのやら・・・

父親に聞けばいいものの、一人旅のように外の世界に飛び出し、工組青年部に入りたくさんの人に出会い、そしていいろいろな気づきをもらいました。

外に出て初めて分かったのです。

本当に恵まれた環境だったんだと

父が一生懸命築いてきた くらしのうつわ である炎の味がまのうつわ。

私なりに感じた言葉で言います

「うつわは、使ってもらってこそはじめて意味が出来るのです。そこには人々の日々のくらしがあります。毎日のくらしに食卓を通して繋がりあう、私の家庭がそうであったように。そこには毎日「炎の味がま」のうつわがありました。主張しすぎず、ただそこにある。なんとなく、もいいのではないでしょうか。
昔は分からなかったけど、今なら言えます。
くらしのうつわ炎の味がまのうつわは、生活のために生まれました。特別ではないけど、毎日のくらしには欠かせないものです。気軽に使っていもらって、生活の一部になっていく。そんなごく当たり前の生活とうつわが繋がりますように。」


いつも当たり前のように使っていたうつわたち。

父の思いやうつわの良さを知るまで、ずいぶん時間がかかってしまいました。


まだまだ、そんな自分の運命や環境に向き合うのが嫌になる時もあるのだけど、少々向き合って進んでいきたいと思います


しかし・・・現実は厳しく、分かってはいるけど、そんな父が理解できなく、反発も多々ありながら、毎日仕事しています


そんな中で生まれる「くらしのうつわ炎の味がま」のうつわ達を楽しんでやってくださいね


父が築いてきたくらしのうつわに、私なりの表現をプラスして、進化していけたらなって思います





本日のくらしのうつわ

鯛のあらだき

お魚提供「海のさち」さん

TEIBAN展

2011年08月30日 21時17分03秒 | 炎の味がま
TEIBAN展の開催が近づいてきました。



9月8日(木)から11日(日)まで、東京、新宿のリビングデザインセンターOZONEで開催されます。

私も出展します



TEIBAN展。正確には、T・E・I・B・A・N Japan Classico展「信楽」です。

今日はこのTEIBAN展のDMの中から、私達出展者の思いを抜粋させていただきます


「モノ作りの喜びは、使っていただいた方から評価されることです。その評価から、さらに質の高い、有用性のあるモノ作りへと結びつけていくモチベーションを得ることが出来ます。地方におけるモノづくりの活性化に必要なのは、このように作り手と使い手のコミュニケーションが活発に行われている状況なのではないでしょうか。TEIBAN展では、これまでに培ってきた技術や経験に、それぞれの仕事に対する想いを合わせて 「信楽の情熱」 を感じていただける「場」にしたいと考えています。この機会を活かして作り手と使い手が、お互いを同時代に生きる仲間として共感しあい、双方が愛着を感じられるカタチの現実に繋げていくことが目標です。長い歴史のモノ作りのまち、信楽の風景を感じていただけますので、ご期待ください。」

一部省略させていただきました。



モノ作りをしている私達は、「モノ」を見せる展示会をしてきた経験はありますが、「想い」を見せる展示会はしてきた経験がありません。

モノがあふれている時代に必要なのは、ほんの少しの思いやりではないでしょうか。

私達、モノ作りの想いを伝えたら、きっと誰かの心に届くはずです。

誰かの想いを知ったら、またモノのカタチが変わるかも分かりません。

そんなキャッチボールが出来る展示会にしていきたいです



・・・・とは言うものの、想いをカタチにするのは難しい

まだまだ試行錯誤の連続です

展示会まで、あと9日・・・・・まだまだ眠れない日々が続きます






本日のくらしのうつわ

鮭のバターソテー



 


TEIBAN展

2011年08月11日 19時00分22秒 | 炎の味がま

9月8日から東京新宿「OZON」でTEIBAN展Shigarakiが開催されます。

TEIBAN展は信楽の窯元たち16社がそれぞれの「思い」を伝えにいく展示会です。

思いを伝える・・・・

はじめは全然理解できませんでした。

マイブランドを立ち上げる・・・

やっぱりよく分かりません。


私達、窯元はひたすら「作る」ことだけに徹してきました。
作ることしかしてこなかったのです。

私は陶器即売会で各地に行き、直接お客様と接して陶器を売る。ということをしてきましたが、そこに、「思い」はあったのでしょうか。

作る気持ち、売りたい気持ちを優先してきたと思います。

ところ変われば私もどこかのお客であり、ユーザーであります。

自分はどんな気持ちで買うのか、どんな気持ちで使うのか・・・・


少し答えが見えてきました


TEIBAN展にむけて、川野プロデューサーは何回も何回も足を運んで思いを伝えるためブラッシュアップミーティングをして下さいました。

このミーティングで何回も「気づき」をもらいました。


思いや気づきがあっても、展示会です。

思いを形にしなければいけません。


今日、川野さんが直接面談して下さり、自分に足りないものがやっと見えてきました。

・・・時間がありません

展示会までの時間をどう使うかが、勝負です


私には、「Salon du グータン」というまだ発展途上ですが、つくりあげてきたものがあります。
「グータン」はお料理教室です。
信楽焼の土鍋を使ってお料理をして、信楽焼のうつわで皆で作った料理をいただく会。なんです。
ここでも、いろんな思いを伝えているつもりですが、まだまだ・・・です

ただ、私はこの「グータン」の空間で、みんなが楽しめたらって思います。

ここの空間の主役はうつわでもなく、お料理でもなく、お鍋でもない。
「人」だと思います。

「グータン」についてはまたの機会にたっぷりご説明しますね


TEIBAN展はこの「グータン」の空間を東京に持って行きたいんです





皆、とっても楽しそう

何より、私が一番楽しい


少し、見えてきました・・・だいぶ見えてきました

やるべき事が山ほどあります

事務所で少しイメージ作り



うん、見えてきた・・・


けど、ここから自分の「グータン」の表現がはじまります。


頑張ろう・・・っ遅


気づいたときからスタートです




本日のくらしのうつわ

きゅうりの小えびの酢の物