くらしのうつわ

信楽焼の窯元に生まれた娘の日記

焼き屋の仕事

2012年08月26日 00時05分54秒 | 炎の味がま
この夏、仕事、仕事、仕事、に追われております

某大手会社さんからのご依頼で、大量のお茶碗作りです。



こっちも、あっちも・・・



この大量のお茶椀、大量だからって、手抜きせず、本当に手間をかけています。

釉薬をかけて、焼き上げると白色になるのですが、この白、本当に難しい

基本的に、白は難しく、いろんな白があります。

艶のある白、艶のない白、クリームっぽい白、青白い白・・・など。

本当に奥の深い色なんです。

某大手会社さんからは、今までから何回かご注文頂いておりますが、いつも違う白を使っています。

そのたびに釉薬の特性、土との相性、焼き加減など本当に数と戦いながら、一つずつ丁寧に仕上げてきています。

不良品が出回ってしまったら、その会社のブランド価値が下がってしまいます。

厳しい検品をくぐって、お客様の手に渡ります。

大手になればなるほど、作り手との距離が離れてしまいます。

だから、より信頼されるうつわが必要なんですね。

この仕事をしながら、いつも「ブランド確立」の勉強をさせてもらいます。

数が多いと、一つが手薄になりがちですが、それではいけない。と。

どんな数が多くても、たった一人のお客様の手に渡ることは間違いないです。

だから、この仕事にも自信を持って取り組むことが出来ます。

絶妙な白さ、絶妙な肌触り、絶妙な火加減で焼き上げたうつわ。

もうすぐ、店頭に並びます。

その姿を見る瞬間が「焼き屋」にとって幸せなことなんです

どんな数でも、一つ一つ確実に焼き上げていく。

「焼き屋の仕事」です。




本日のくらしのうつわ

なすとししとうの焼き肉

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1 コメント

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初めまして (リーフ)
2015-09-25 03:02:16
先日、福岡の西日本総合展示場で初めてお目にかかり、すっかりファンになりました。
お仕事頑張ってください。
そして出来れば通販が可能になると大変嬉しくおもいます。
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