くらしのうつわ

信楽焼の窯元に生まれた娘の日記

京都先斗町

2012年08月28日 22時37分39秒 | 日記
日曜の昼下がり、ぶらっと外出です

行先は、なんやかんやで京都になりました。

遅めのお昼ごはん兼早めの晩ごはんにしようと京都市内へ。

京都は若い時に住んでいたり、遊びに来たりで、すごく知ってる訳でもないのですが、知ってるつもりでした。

ぶらぶら歩いていると、先斗町にたどり着きました。

当然知らない場所ではないのですが、オトナになってゆっくり歩いているとすごく雰囲気がいいじゃないですか

この良さが分かる年代になってきたのかな・・・。



細い路地、石畳の道と御茶屋が軒を並べています。

なんだか「和」を感じました。

歩いてるだけで、気分がいいです

着物を着た人や、外国人がちらほら。

「日本」って感じです


さすがに早く来てしまったようで、どこのお店も夜の開店準備ばかりでした

お茶でも飲んで、軽く買い物をして時間つぶしをしました。

そして日が暮れて、再び先斗町へ。



昼間とは違う雰囲気でした。

ちょうちんに灯りがともされ、夏の終わりの夕暮れの先斗町はかなりいい感じでした。



和傘も照明に。とても素敵です。

テンションもすっかり上がり、この日は私の誕生日でもあったので、大奮発してすきやきに決定



大満足で、心もおなかもすっかり満たされました

お店を出る時、ちょうど外国人が入ってきて、かたことで「しゃぶしゃぶ」と言ってました。

海外旅行、楽しむには、京都がいいんでしょうね。

すっかり、私も旅行気分で、しっとりオトナの京都を楽しんできました。

また来よう・・・




本日のくらしのうつわ

オクラのごま和え

焼き屋の仕事

2012年08月26日 00時05分54秒 | 炎の味がま
この夏、仕事、仕事、仕事、に追われております

某大手会社さんからのご依頼で、大量のお茶碗作りです。



こっちも、あっちも・・・



この大量のお茶椀、大量だからって、手抜きせず、本当に手間をかけています。

釉薬をかけて、焼き上げると白色になるのですが、この白、本当に難しい

基本的に、白は難しく、いろんな白があります。

艶のある白、艶のない白、クリームっぽい白、青白い白・・・など。

本当に奥の深い色なんです。

某大手会社さんからは、今までから何回かご注文頂いておりますが、いつも違う白を使っています。

そのたびに釉薬の特性、土との相性、焼き加減など本当に数と戦いながら、一つずつ丁寧に仕上げてきています。

不良品が出回ってしまったら、その会社のブランド価値が下がってしまいます。

厳しい検品をくぐって、お客様の手に渡ります。

大手になればなるほど、作り手との距離が離れてしまいます。

だから、より信頼されるうつわが必要なんですね。

この仕事をしながら、いつも「ブランド確立」の勉強をさせてもらいます。

数が多いと、一つが手薄になりがちですが、それではいけない。と。

どんな数が多くても、たった一人のお客様の手に渡ることは間違いないです。

だから、この仕事にも自信を持って取り組むことが出来ます。

絶妙な白さ、絶妙な肌触り、絶妙な火加減で焼き上げたうつわ。

もうすぐ、店頭に並びます。

その姿を見る瞬間が「焼き屋」にとって幸せなことなんです

どんな数でも、一つ一つ確実に焼き上げていく。

「焼き屋の仕事」です。




本日のくらしのうつわ

なすとししとうの焼き肉

全国やきものフェアinみやぎ 開催中です

2012年08月19日 23時15分05秒 | 炎の味がま
第1回全国やきものフェアinみやぎ、開催しています



私が行く予定でしたが、仕事の都合が大幅に狂ってしまったのと、夏風邪による体調不良で急遽バトンタッチ

父が私の代わりに行ってくれています。

父の話によると、人手も良く、仙台の方たちもとっても元気だそうです

やきものフェアをとっても楽しみにしてらした方も大勢いらっしゃるようです。

私も直接、東北のみなさんとお会いして、たくさんお話したかったのですが・・・

私の楽しみは来年に持ち越しのようです。

何はともあれ、元気な東北、元気に「やきものフェア」開催中です。

あと3日、元気な信楽のおっちゃんが、「信楽焼 炎の味がま」ブースにいてますので、お越しの方は声をかけてあげてください。



さてさて、私の夏の集中講座、「ロクロ成形講座」先週無事終了いたしました。

ただただ、ひたすら「土ころし」の作業でした

毎日、仕事が終わってから、「今日こそは」と意気込みながら京都までの道のりをイメージトレーニングしながら通ってました。



先生のお手本。

こんな土のかたまりを、


こんなふうに締め上げていく。


見てたら出来そう

・・・やってみたら、やっぱり無理

「土殺しは殺そうって思いながらじゃ上手くいきませんよ。上手く土と呼吸を合わせながら、締めていくんです。」

無理やりは何でもダメですよね。

言う事聞いててもらう時は、まずどんな相手でも呼吸を合わせることから始めないと。

土も生きてるんだなって思います。

そうやっていくうちに、だんだん呼吸が合ってきました


昼間の窯仕事で、くたくたなはずなのに、この1週間は本当に楽しかったです。

土と向き合う。

仕事では得られない時間です。


さてさて、何とか形にまでたどりつけたロクロ講座。

これから、自分のモノになるまで、また途方もない時間がかかりそうです・・・。




本日のくらしのうつわ

ブタキムチ



京都府立陶工高等技術専門校 在職者訓練 ロクロ成形科

2012年08月07日 00時59分16秒 | うつわ
今日から一週間ほど、ロクロの勉強に行ってます。

私、実は絵付け、釉薬は勉強したのですが、ロクロは独学でやったりやらなかったり・・・

一度きっちり勉強したく、母校である京都府立陶工高等技術専門校で一年に一回ある「在職者訓練」へ行くことに。

在職者訓練は、陶器業界に従事している人や卒業生を対象にいろんな科目があります。

以前、水墨画へも行っていたのですが、今年はロクロ成形科へ

職業訓練校でもある学校なので、技術は抜群にいいです。

京都ならではの伝統工芸専門校なので、未来の伝統工芸士がたくさん学んでいます。


少し早めに到着して、懐かしい空気をたくさん吸いました。





この階段で記念撮影したなぁ・・・。




玄関入ってすぐの階段。入学式は本当に緊張と期待でいっぱいでした。




休憩のたびに来てた中庭。本当に毎日が楽しかったな。




私の時代は「陶磁器図案科」でした。



高校を卒業して、初めて親元を離れて京都暮らし。楽しいにきまってるじゃないですか

あの頃は、すべてが、わくわくしてたように思います。

あの時やっておけば良かったこと、今少しずつやっていこうと思います。


そんなわけで、ロクロの集中講座

今日は土殺しという作業を延々とやってました。

けど、これをきっちりやると、ロクロの半分は終わったようなものらしいです。

この基礎が本当に大切です。

何でも、基礎がきっちり出来上がってないと、仕上がりが悪くなります。

地味な作業ほど重要なんですね。



しかし・・・。

一日汗だくで窯場仕事した後の、この作業は堪える・・・

けど、なんだかあの頃に戻った新鮮な気持ちが、とってもいい感じ


明日も、がんばります



本日のくらしのうつわ

たまご豆腐

全国やきものフェアinみやぎ

2012年08月05日 13時15分25秒 | 炎の味がま
8月18日(土)から22日(水)まで宮城県仙台市で「第一回 全国やきものフェアinみやぎ」が開催されます。




去年3月に震災で大きな被害を受けた仙台。

この会場も被害を受けたそうです。

出展のお話をいただいた時、会場修復工事の真っ最中で、このやきものフェアまでには絶対に工事を完了させて開催したい、と担当の方が話されていました。

一汁一菜プロジェクトでも、支援食器として東北各地に支援していましたが、食器を提供しているだけで、なかなか現地へは行けずに・・・。

自分の足で行って、この目でいろいろ見て、そして私たちの作る信楽焼に触れて買っていただく。

これも復興の一助にはなるのではないでしょうか。


私は、生まれてこのかた、東北に行ったこともなく、右も左も分かりませんが

初めて行く仙台が震災被害を受けた後で、残念ながら被災前の姿は知りません。

けどきっと元気いっぱいな東北の方たちにお会いできることと思っています。


只今、頑張って準備中です

信楽の空気をいっぱい仙台へ持って行きますね~




本日のくらしのうつわ

ニラたまご炒め



しがらき火祭り 2012年

2012年08月02日 00時56分36秒 | 工組青年部
久しぶりのブログです

ご無沙汰している間の出来事を少しずつアップしていきますね。


7月28日(土)は、信楽の「火祭り」でした。

陶器のまち信楽の火の神様に感謝するお祭りです。

火祭りには、愛宕山の山頂にある陶器神社に松明を奉納します。

新宮神社から出発して、約2㎞の道のりを松明を担いで歩きます。

夏の暑い夜に、熱い松明を担いでの山道は、かなり過酷ですが、毎年たくさんの方が参加してくれます


そんなお祭りの準備で、信楽の若者達は朝から大忙しです



準備も、今年入会した新人くんに教えながら、テキパキ進みます。



今年は長い木を入れてしまったので、どんな火柱が上がるか・・・

一番松明の大松明。

これに火がつくと、本当に見応えがあります。



そして、準備が整いました。



ひと汗かいたあとの、みんなの笑顔はいい顔してます




日が暮れてきて、かがり火に炎が灯り、お祭りの始まりです。




炎が灯り、火柱があがりました。



やっぱり見応えのある火柱があがり、たくさんの歓声がおこりました。

本当に火の神様が下りてきたかのような大きな火柱です。

この炎の火で松明に火を灯し、奉納します。



信楽のまちがたくさんの炎につつまれる一年に一度の大切なお祭り。

江戸時代から続くお祭りです。

陶器に従事している人もそうでない人も、信楽のみんな、このお祭りが大好きです。

絶やさず、守り続けたいです。


今年もたくさんの人が参加して下さり、約750本の松明が奉納されました。

火の神様、いつもありがとうございます



本日のくらしのうつわ

ささみチャンジャ