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080206 ギョーザ中毒 別の殺虫剤を検出

2012-08-17 13:23:41 | 社会

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’08/02/06の朝刊記事から

ギョーザ中毒 別の殺虫剤を検出
天洋食品6月製造 福島の生協販売


日本生活協同組合連合会(日本生協連)は5日、東京都内で会見し、昨年6月3日に中国・河北省の天洋食品が製造し、福島県の生協が同11月に販売した「CO・OP手作り餃子」から、有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」を検出したと発表した。一連の事件で中毒原因となったメタミドホスとは別の殺虫剤が出たのは初。福島県警は、流通経路などを捜査する。

濃度は皮が110ppm、具が0.42ppm、キョーザ全体で10ppmと高く、2個食べると1日許容摂取量(一生毎日食べても影響ない量)を超えるが、被害は報告されていない。厚生労働省によると、ジクロルボスの残留農薬基準は小麦で0.2ppm、キャベツやハクサイで0.1ppm。同省は回収対象となっている商品に、ジクロルボスが含まれていないかも検査するよう、各都道府県に通知した。

ジクロルボスは日本で広く利用され、浸透力が強く過去に輸送過程で袋に染み込んだこともあるという。


ジクロルボス
メタミドホスと同じ有機リン系の殺虫剤で揮発性が高い。中国で使用されているほか、日本でも農薬や屋内用の蒸散剤などとして使用されている。吸い込んだり皮膚に付着したりすると、頭痛や呼吸困難を引き起こすなど急性毒性が強く、劇物に指定されている。

一生摂取しても健康に被害を及ぼさないとされる1日摂取許容量は体重50キロの人で0.165ミリグラム。2002年には、関西空港に輸入された中国産のマツタケから、食品衛生法の残留農薬基準値の約28倍に当たる2.8ppmが検出され問題になった。

残留農薬ではあり得ぬ数値
内藤裕史筑波大名誉教授(中毒学)の話

有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」の毒性はメタミドホスよりいくらか弱い。極めてありふれていて、家庭用殺虫剤の一部に使われているほか、新幹線やタクシー、バスなどの消毒にも用いられる。摂取した場合の症状はメタミドホスとまったく同じで、腹痛や下痢、縮瞳など。キャベツの残留農薬の基準値は0.1ppmだが、今回検出された110ppmは千倍以上に当たり、残留農薬としてはあり得ない数値。ジクロルボスは浸透力が強く、ビニールの袋にも染み込む。今回、ギョーザの具よりも皮の方が濃度が高かったのは、外部から染み込んだからだと考えるのが自然。意図的に注入すれば具の方が濃度が高くなるはずで、人為的かどうかは疑わしい。



千葉・兵庫両県警 共同捜査本部を設置
中国製ギョーザ中毒事件で、千葉、兵庫の両県警は5日、有機リン系農薬「メタミドホス」が故意に混入された疑いがあるとして、殺人未遂容疑などで共同捜査本部を設置した。混入経緯などについて捜査を進めるが、場所や時期を絞り込むため、警察当局は千葉、兵庫でギョーザの皮や包装などから検出されたメタミドホスの同一性を調べる精密分析を実施する方向で検討に入った。

警察庁などによると、メタミドホスは国内では一部の研究機関が試薬として保管しているだけで、一般には流通していない。一方、中国国内では現在、製造・使用も禁止されているが、かつては広範に使用され、農家などにはまだ保管されているケースがあるという。

両県内で中毒被害を起こしたギョーザは、中国河北省の「天洋食品」工場から出荷以降、全く別ルートで流通。梱包後、日本国内の店頭で箱を開封するまでに、人為的に混入させるのは困難な状況で、工場での袋詰め段階で混入したとの見方が強まっている。



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