’08/09/01の朝刊記事から
死因は失血死 伊藤さん銃創3カ所
アフガニスタンで拉致、殺害された非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の伊藤和也さん(31)の死因は、左大腿部の動脈を貫通銃創で切断されたことによる失血死であることが31日、静岡県警の司法解剖で分かった。
左脚に計3カ所の銃創があった。
県警によると、左大腿部に貫通銃創が2カ所あった。
このほかに、左下腿部にも銃創が1カ所見つかり、弾丸の1部とみられる金属片が2つ摘出された。
現地での検視では、銃創は約10カ所とみられていたが、ほかに目立った外傷はなかったという。
県警は、遺体の状況から伊藤さんは離れた場所から撃たれたとみており、今後銃器の特定など、刑法の国外犯規定にのっとり捜査を進める。
'08/08/31の朝刊記事から
パキスタン勢力 邦人拉致を依頼 実行犯が供述
【カブール30日共同】アフガニスタンで非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の伊藤和也さんが拉致、殺害された事件で、アフガン国家保安局は30日、拘束した実行犯の1人、アディル・シャー容疑者が「パキスタンの武装勢力から拉致を依頼された」と供述していることを明らかにした。
同局によると、隣国パキスタン北西部で活動するイスラム武装勢力が犯行グループに「ぺシャワール会の日本人を拉致して連れてくれば金を払う」と持ちかけ、100万パキスタンルピー(約143万円)の金額を提示したといい、シャー容疑者は「金目的だった」と供述しているという。
’08/08/22の朝刊記事から
連続自爆テロ 70人超が死亡 パキスタン
【シンガポール21日斎藤正明】パキスタンの首都イスラマバード近郊の軍需工場近くで21日、2件の自爆テロが連続して発生した。
地元メディアによると、少なくとも70人が死亡した。
今年起きた同国のテロでは最悪の死者数。
イスラム過激派が犯行を認めた。
地元警察によると、テロが起きたのは工場の出入り口付近。
徒歩で近づいた2人の男が相次いで自爆した。
当時は勤務交代の時間で多くの従業員が行き交っていた。
付近は軍需工場の密集地帯で、関係従業員は約3万人。
パキスタン政府は8月に入って、アフガニスタンと国境を接する北西辺境州でイスラム過激派への大規模な掃討作戦を展開。
ロイター通信に対し、過激派は2件の自爆テロ「報復措置」とし、当局が作戦中止しなければテロを続けると語った。
’08/07/08の朝刊記事から
自爆テロ 41人死亡
アフガン インド大使館前で
【カブール7日共同】アフガニスタンの首都カブール中心部のインド大使館前で7日朝、自爆テロがあり、内務省報道官によると、41人が死亡、141人が負傷した。
2001年の米軍信仰によるタリバン政権崩壊後、カブールでのテロによる死者数としては最悪規模。
アフガンではタリバン残存勢力が攻勢を強め、今年に入り治安は悪化の一途をたどっており、自衛隊のアフガン派遣をめぐる議論にも影響を与えそうだ。
タリバン報道官の一人は共同通信に対し、関与を認めた。
大使館向かいの内務省を狙った疑いもあるが、内務省は「インド大使館を意図的に狙った犯行で、他国の情報機関が背後にいる」として、インドとカシミール地方の領有権を争う隣国パキスタンの関与を示唆した。
インド外務省は、テロで駐在武官ら大使館関係者4人が死亡したことを明らかにした。
アフガン政府当局者によると、そうこうしてきた車が大使館の門の前で自爆。
周辺には朝からビザ申請のために多数の民間人が並んでいたほか、通勤時間帯で多くの歩行者がいた。
近くにはインドネシア大使館もあり、同国の外交官二人も軽傷を負った。
インドはアフガンとの関係が深く、援助額も多い。
内務省前では2006年9月にも自爆テロがあり、12人が死亡、約42人が負傷した。