’08/07/21の朝刊記事から
中国で暴動続発 「官」の腐敗に民衆怒り
【北京20日時事】北京五輪開幕まで20日を切った中国で、地方の農民や民衆が考案(警察)当局者らと衝突する暴動が続発している。
共通するのは、腐敗や横暴な対応が横行する警察への不信感と怒りだ。
安定最優先を掲げる胡錦濤指導部も、もはや地方の末端まで広がる不満を抑え込むことは困難で、国家統治能力を問われかねない状況に陥っている。
6月末以降、貴州省瓮安県で数万人が公安庁舎などを焼き打ちした事件に続き、陝西省府谷県、浙江省玉環県、広東省博羅県で相次いで暴動が発生。
今月19日には雲南省孟連県で約400人が検察と衝突し、住民2人が死亡した。
民衆の抗議活動に詳しい中国社会科学院農村発展研究所の于建嶸教授は「地方の『民』と『官』の関係が緊張しており、公平かつ公正な司法制度の欠如が最大の問題だ」と指摘。
「具体的な当局者への疑念が政権・体制への不満に発展し、地元政府そのものを敵とみなす傾向が強くなっている」と解説する。
地方では民衆の不満が鬱積、そのはけ口を探している。
誰かの小さな怒りが出れば、それに便乗する形で燃え上がる「鬱憤晴らし型」の暴動が増加。
抗議の原因と直接関係ない多数の民衆が暴動当事者となっているのが特徴だ。
中国で暴動は今に始まった事ではないが、胡指導部も五輪前だけに神経をとがらせている。
撮影機材
Kodak DC4800