
'07/08/24の朝刊記事から
「米住宅ローン」が誤算
日銀 利上げ見送り
日銀は23日の金融政策決定会合で今年2月以来となる追加利上げを見送った。
深刻化する米国の低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)問題が、福井俊彦総裁の来年3月までの任期内であと2回の利上げを目指す日銀の前に立ちふさがった格好だ。
市場の混乱がどこまで拡大するかは依然不透明で、市場関係者の間で年内の利上げは厳しいとの見方も広がっている。(東京政経部 弓場敬夫)
影響見極めきれず
「年内は困難」の観測も
サブプライムローン問題の影響について、日銀の福井総裁は23日の記者会見で「(同ローンを組み込んだ金融商品の)リスク再評価が進めば、ある程度の痛みを伴うことになる」と述べた。
7月に「実体経済全体への影響は限定的」としていたことと比較すると、後退を余儀なくされたことは否めない。
同問題を発端とする世界的な金融市場の動揺を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)が公定歩合を引き下げたほか、9月には政策金利の誘導目標の引き下げに踏み切るのではないかとの観測も広がる。
こうした環境の中で、日銀が利上げという「引き締め」を実施すれば日本発で金融不安の再燃も懸念され、ある証券系エコノミストは「日銀は(利上げの)雨天決行も期していたが、土砂降りになったのは誤算だった」とみる。