’08/08/14の朝刊記事から
拉致再調査 北朝鮮の「本気度」焦点
経済支援狙い 日本に期待感
日朝実務者協議は13日、拉致被害者の再調査で合意した。
調査方法などは北朝鮮の姿勢次第のため「生存者の発見と帰国」に真剣に取り組んでくるかが焦点だ。
政府は、日本の経済支援を獲得するため実のある再調査をする可能性があると期待するが、過去の再調査では裏切られており、予断を許さない。
政府は北朝鮮の再調査に一定の期待感を抱く。
「彼らなりに覚悟を決めて協議にやってきた」(外務省幹部)とみられる言動が散見されたからだ。
合意した経済制裁の解除項目は「人的往来と航空チャーター便の規制解除」で、北朝鮮にとって「実利」の少ない項目だ。
にもかかわらず、日本側の要求をほぼ受け入れた。
外務省幹部は「テロ支援国家指定解除を延期した米国に、日朝関係の進展をアピールするだけではなく、日本と国交正常化して、経済支援を手に入れたいからだ」とみる。
貨客船「万景峰92」の入港規制解除についても、ほとんど求めて来なかった。
無理に入港させて日本の世論が反発し、経済支援が遅れるのを懸念したようだという。
だが、北朝鮮の出方は「再調査が始まってみないと分からない」のが実情だ。
2004年の再調査は、北朝鮮警察当局が担当したが、「拉致を実行した『特殊機関』の協力が得られない」として頓挫。
北朝鮮が提出した横田めぐみさんの「遺骨」が別人のものと判明して、日本国内の対北朝鮮感情が悪化、日朝関係は振り出しに戻った。
撮影機材
Kodak DC4800