ヘンリー王子は「自分以外の全員を責めているだろう」 再燃した裁判めぐり専門家が推測
ヘンリー王子の公式自叙伝で知られる王室作家アンジェラ・レヴィン氏。王子を直接取材した経験などを通じ、王子の人となりを知る専門家になった。もちろん、控訴で再燃したメーガン妃のプライバシー裁判にも注目している一人だ。そのレヴィン氏が、メーガン妃を謝罪に追い込んだ元広報官ジェイソン・クナウフ氏の証人陳述書などに対し「ヘンリー王子は自分以外の全員を責めていることでしょう」と発言して話題になっている。 【写真】ヘンリー王子夫妻 英国での裁判が再燃する中で米国のイベントに出席 タキシードと赤ドレス姿で手をつないで笑顔 実際の写真 ◇ ◇ ◇
妃が「覚えていなかった」事実は「非常に皮肉なことです」と専門家
メーガン妃が父トーマス・マークルさんに書いた手紙、その誌面掲載をめぐり妃が「メール・オン・サンデー」(「デイリー・メール」日曜版)などの運営企業「アソシエーティド・ニューズペーパーズ(ANL)」をプライバシー侵害などで訴えたこの裁判。2月に妃が勝訴する略式判決が下されたが、ANL側は控訴。現地時間9日から11日まで、英控訴院ではANL側の訴えに対する審理が行われた。 妃が手紙を書く際にいずれ公開されることを想定していたと主張するANL側は、当時ヘンリー王子夫妻の報道官を務めていたジェイソン・クナウフ氏の証人陳述書を提出。これが10日に公開された後、11日には王子夫妻がクナウフ氏と交わしたテキストメッセージとメールの本文も公開された。これにより、王子夫妻が「協力していない」と公言していた非公式伝記本について、共同著者2人に情報提供していたことなどが明るみに出た。 英大衆紙「ザ・サン」電子版が掲載した記事によると、王室作家のアンジェラ・レヴィン氏は同メディアに対し「ハリー(ヘンリー王子の愛称)は今回の件で自分以外の全員を責めていることでしょう」と語った。 レヴィン氏は王子が激怒する根拠として、つい最近も本人が公の場でメディアやSNS上の偽情報を痛烈に批判していた事実があると指摘。他人の情報操作や噂の拡大を非難する一方、妃が都合の悪い情報を「覚えていなかった」事実について「非常に皮肉なことです」とも語り、またも露見した王子夫妻のダブルスタンダードにため息をついた。 妃は同じ10日に公開された新しい証人陳述書で「こうしたメールを見直すメリットがなかったためとはいえ、やりとりしたことを忘れてしまい、裁判所にこの事実を伝えなかったことを謝罪します」と記し、「被告や裁判所を誤解させたいという意図はまったくありませんでした」と続けている。 これまでも英メディア上では、数々の王室専門家が“妃のチアリーダー”とも呼ばれる共同作者のオミッド・スコビー氏にまったく協力をしなかったというのは“不自然”と指摘していた。ところが王子夫妻は、一切関係ないと主張。そうした状況で11日に公開されたテキストチャットとメール本文には、王子が非公式伝記本とは無関係とすることに王子が「完全に同意する」とする部分もあったという。 レヴィン氏はこうした一連の報道を鑑み、「メーガン(妃)に対する信用がこれでガタ落ちになる」と断言した。
Hint-Pot編集部
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メーガン妃が実父に宛てた手紙の一部を『Mail on Sunday』紙が掲載したことをめぐり、同紙の発行元Associated Newspapers Ltdを訴えた妃。
今年2月に勝訴した際に、彼女は「プライバシー侵害裁判において、これが人のプライバシーを利用することはできないという法的前例になることを望む」という声明を発表。
だが、同社がこの判決を覆そうと提訴した裁判の公判で、新たに重要な個人情報が公にされた。
同社が新たな証拠として使用を希望しているのは、2018年8月にメーガン妃が元報道官のジェイソン・クナウフに送ったメール。そのメールには、父トーマス・マークルがメディアのインタビューに応えないように説得するという彼女の考えが書かれている。また、ヘンリー王子がこの件において、ロイヤルファミリーから 「絶えず叱られている」という内容も。
「私が手紙を書こうと思ったのは、これがH(ヘンリー王子の愛称)にどれほど苦痛をもたらしているかを見ているからです」と綴られている。
「彼が父親(チャールズ皇太子)に状況を説明するために1週間もの時間をかけたのに、彼の家族は文脈を忘れてしまっているみたいです。『メーガンが父に会いに行って、止めさせることはできないのか』という話に戻ってしまいます」
「彼らは根本的に理解していないから、少なくとも私が父に手紙を書くことでHは家族に『メーガンは父に手紙を書いたけど、それでも彼はまだやめない』と言うことができます。こういう形をとることで、私は家族から絶え間なく怒られ非難されている夫を守ることができます。父がメディアに話すのをやめる可能性は低いと思いますが」
このメールのやり取りから、メーガン妃は自身が書いたものがリークされる可能性があると理解しており、父トーマスを“ダディ”と呼べば、流入した場合に同情を引くとも考えていたことがわかる。
クナウフは彼女の努力を「非常に優秀です。信頼に足る十分な感情がありながら、怒りというより諦めたような悲しさがあります」と称賛して返信。
また、彼はトーマスが抱えている心筋梗塞について何らかの思いやりを示すようアドバイスすると、彼女は「それは大事なポイントですね。1ページの下書きを書いて、その中に入れます」と返信していた。
クナウフの携帯にメーガン妃のメールは「ティリー」という名前で登録されていた。彼女は手紙を書いた後、「とてもいい気分です。もし父がこれをリークしたら、それは彼が自覚してやっていること。少なくとも世間は真実を知るでしょう。私は決して公には何も言わなくていいのですね」と述べていた。
遡ること2019年10月、メーガン妃はヘンリー王子と南アフリカへのロイヤルツアーを終えた後、Associated Newspapers Ltdを相手取って民事訴訟を起こしたことが発表された。
それから今年2月、彼女は高等裁判所のジャスティス・ウォービー裁判官に略式判決を与えられた。そして先週木曜日、Associated Newspapers Ltdの弁護士キース・マシーソンは、メーガン妃を支持する略式判決が下されたのを受け、クナウフが「今は同社に証人陳述をしなかったことを後悔している」と言う人物から連絡を受けたと主張。
「略式判決により、クナウフが裁判で証拠を提出する機会を奪われたため、彼は今、証人陳述をして、彼の提出する証拠が訴えの一部として考慮されるよう願っていることが実際にわかりました」と声明文に書かれていた。
Translation: Mitsuko Kanno From Town & Country
ヘンリー王子沈黙に「魂売ったのか」の声 ダイアナ元妃友人が王室ドラマ脚本撤退で波紋
著者:森 昌利
タグ: ヘンリー王子, ダイアナ元妃, 森昌利, ロイヤルファミリー
ダイアナ元妃の親しい友人が、ネットフリックスオリジナルドラマ「ザ・クラウン」シーズン5の共同脚本から撤退した。発表された声明文では、元妃に関する描写に対し不満を抱くほど“ひどい部分がある”ことが示唆されている。しかしその一方で、亡き母の悲劇的な死に今も傷つき、メディアの理不尽さに反発し続ける次男のヘンリー王子は沈黙。この状況に対し、英紙からは厳しい論調が噴出している。
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「もっともらしく行うメディア批判を断じて真剣に受け止めてはならない」
政財界の大物ジェームズ・マイケル・ゴールドスミス卿を父に持ち、パキスタン首相のイムラン・カーン氏と結婚歴があるジェミマ・カーン氏。映画やドラマのプロデューサーなどとして活躍する一方、ダイアナ元妃と親交が深かったことでも知られている。
そんなカーン氏が英王室を描いたドラマ「ザ・クラウン」シーズン5の共同脚本から撤退した。声明文には「特定のストーリーが私の望むほど丁寧に作られておらず、思いやりもないと気付き、今回のシリーズに私が提供したものをすべて削除するように求めました」と記されている。そこで英大衆紙は、かねてから同作に沈黙を続けるヘンリー王子に対して厳しい目を向けている。
「血は水より濃いというが、どうやこの格言はハリー(ヘンリー王子の愛称)には当てはまらないようだ」
英大衆紙「ザ・サン」紙の王室番編集者クレミー・ムーディ氏が執筆した記事は、冒頭から強烈な一文で始まる。これは、反旗をひるがえして脚本チームから降りたカーン氏の行動とヘンリー王子の沈黙に対する主張が凝縮されたものようだ。この記事では、脚本作りに4か月間参加したカーン氏の報酬が「完全になくなった」とも報じている。
また、元妃と実際に親交があった人物が参加しているとなれば、ドラマの信憑性も増し、大きな目玉にもなる。しかしカーン氏はダイアナ元妃との友情と自身の信念を選ぶ形で潔く手を引いた。
ところが一方の王子は、このカーン氏の撤退にも一切リアクションなし。ムーディー氏は「これも1億1200万ポンド(約177億円)の契約で自分の魂をネットフリックスに売ったということだろうか」と痛烈な一文を書き、王子の沈黙を批判している。
また、英大衆紙「デイリー・メール」にも、元「サン」紙の編集長でジャーナリストのダン・ウートン氏がコラムを寄稿。「(母親がこのような扱いを受けているのに)なぜ、彼(ヘンリー王子)は見て見ぬふりをしようとするのか」「サセックス(ヘンリー王子夫妻)は実際にどの程度の金銭を必要としているのか」などと問いかけ、王子に目を覚ますよう呼びかけた。
さらには「ハリーがもっともらしく行うメディア批判を断じて真剣に受け止めてはならない」と強い言葉で文章を締めくくっている。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)
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