今年イギリス王室をいきなり離脱し、世界に衝撃を与えたヘンリー王子とメーガン妃(39)。最近では第2子妊娠の噂もささやかれるなか、メーガン妃はこのたびエッセイを発表し、今年7月に流産していたことを明らかにした。今回の公表には称賛や共感の声も広がる一方で、「個人的な出来事をいちいち公にする意図が分からない」などといった反対意見もあり、物議を醸している。

◆第1子を抱きながら、第2子を失いつつあることに気がついた

 メーガン妃はこのたび、アメリカの新聞『ニューヨーク・タイムズ』にエッセイを寄稿し、第2子を流産したことを告白した。そこには、今年7月のある朝の出来事が生々しく綴られている。

「アーチーのオムツを替えた後、腹部に激しい痛みを感じました。私は彼を抱いたまま床に倒れこみ、気持ちを落ち着けるために子守歌を口ずさみました。その明るい曲調は、何か悪いことが起こっているという私の感覚とは、全く対照的なものでした」

「私は第1子を抱きながら、第2子を失いつつあることに気がついたのです」

 1歳6か月の息子アーチー君のオムツを替えていた時に、腹部に激しい痛みを感じたメーガン妃は病院に搬送。その後、病院のベッドで流産という事実を突きつけられ、夫のヘンリー王子と涙を流したという。

「数時間後、私は夫の手を握りながら病院のベッドに横たわっていました。彼の手のひらは、じんわり湿っていました。私は、私達の涙で濡れた夫の指にキスしました。冷たい白い壁を見つめながら、私の目は涙でぼやけていました。私達がどうしたら立ち直れるかを考えていたのです」

◆100人の女性がいたら、10人から20人は流産していることを知った

 メーガン妃は、その悲しみは「耐え難い」ものだと綴る。

「子供を失うということは、耐え難い悲しみを伴うもので、多くの人々が経験しているにもかかわらず、あまり話されることのないものです。この痛みの中、夫と私は1部屋に100人の女性がいたとしたら、10人から20人は流産していることを知りました」

「しかし、この痛みが驚くほどありふれたものであるにも関わらず、その会話は依然としてタブーとされています。不当にも恥じる気持ちでいっぱいになり、永遠に孤独なまま、喪に服すことになるのです」

「勇敢にもその経験を打ち明けた人もいます。彼らが扉を開いてくれました。1人が真実を語ることで、すべての人が同じように行動できるようになるのです」

 最近では、人気モデルのクリッシー・テイゲンをはじめ、自身の流産の経験をオープンに語るセレブも増えてきている。メーガン妃も「自分がその事実を公にすることで、誰かの励みになるかもしれない」との想いから、公表に踏み切ったと伝えられている。

◆「タブーを破った」「私生活を切り売りしている」分かれる賛否

 気になるのが英王室の反応だ。実はメーガン妃、離脱後は疎遠になっている英王室にも、流産を公表することを事前に連絡した模様。ただ英王室側は、この件について「きわめてプライベートなことなのでコメントはしない」と話している。一方で、私生活については公表しないという慣習を持つ英王室も、今回はメーガン妃に対し一定の理解を示しているとも報じられている。