goo

視点;イラン外交政策の優先課題ーユーラシア、東・南アジアのすべての国とのバランスの取れた関係の構築

       
  •  
  •  
  •  
7月 26, 2020 17:48 Asia/Tokyo
  • イラン
    イラン

イランはユーラシア、東アジア、南アジアのすべての国とのバランスの取れた友好関係の維持、継続を決意しています。

イラン外務省のムーサヴィー報道官は25日土曜、自身のツイッター上で、イランは長期にわたりユーラシア、東・南アジアのすべての諸国とのバランスのとれた友好的な関係を維持する方針を採っている、と述べました。 中国とロシアとの間の潜在的な長期間の協力協定、及びイラン南東部スィースターン・バルーチェスターン州南東部のチャーバハール港湾におけるインドとの協力の継続が、これを裏付けています。

 

経済的観点から見ると、「ルックイースト」政策は、アジアの広大な地域での経済的および貿易的利益の確保に加えて、ある意味での政治関係のバランスの構築を目指したものとなっています。

 

このアプローチは、次の2つの理由から重要です。
第1の理由は、多国間関係を構築するためにすべての機会を賢明に活用する必要性です。経験から、経済の1極または2極化により、長期的には、経済および貿易への依存に陥り、あらゆる政治的または経済的変動の弊害を受けやすくなることが分かっています。
第2の理由は、諸国との関係において、国際舞台での経済のシェアの増大にあわせた政治の実行力を高める必要性です。

これらの2点の論理的な帰結は、政治的、経済的脅威に対抗するパワーの増強と外交関係における戦略的利益の維持です。
近年、イランが地理的および政治的状況の点で、地政学的戦略、地政学的経済、及び地政学的な利点を享受している国の1つであることから、ルックイースト戦略は地政学的および地理的な視点におけるイランの地域戦略になりました。 
したがって、科学的かつ歴史的な論理と国の外交政策に地理的および政治的ルーツを持ち、外交政策の話し合いに新たなアイデンティティを生み出す「ルックイースト戦略」が、益々重要になっています。
一方で、近年、ユーラシア、東アジア、南アジアの複合体は、経済発展と並行して、最も重要な政治的な極の1つに変貌しています。すべての地域的および国際的能力のバランスの取れた活用と、良好な政治的および経済的関係における目的のある選択は、一極主義による弊害を防ぐことができる解決策です。 その意味では、イランの外交政策の原則は、多国間主義と言えます。

 

実際に、現在アジア諸国が世界で最も重要な政治的、経済的な極の1つになりつつあり、米国はこの事実を変えることはできない、ということです。現在、世界における米国による経済独占と一国主義の時代は終わりを告げました。米国はこの事実を受け入れなければなりません。
中国税関統計分析局の李魁文(Li Kui Wen)局長は、「中国は、米国またはその他の諸国の経済的一極義に反対しており、その国の国内法は中国にとって重要ではない」と述べています。
多くのアナリストは、イランと主要なアジア諸国との合意を、二国間および多国間関係における論理的な決定であると考えています。アジアおよびユーラシア圏の主要国との協力の拡大は、政治的権力を獲得する傍らでの石油と天然ガス、港湾、輸送、新技術の獲得といった、インフラ投資に新たな機会をもたらします。イランの外交力も、必ずしもすべての道が米国に通じる必要はないことを示しています。
ルックイースト政策は、経済関係の強化を助けると同時に、良好な政治関係のバランスを生み出す領域で、関係発展の下地となります。
外交分野での見解が近くなるに伴い、これらの関係はより強い後ろ盾を持つようになることは間違いありません。
それゆえに、ユーラシア及び東・南アジア勢力との政治的および経済的関係の拡大は、イランの外交政策における優先事項なのです。

 

ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。

https://twitter.com/parstodayj

https://www.instagram.com/parstodayjapanese/

http://urmedium.com/c/japaneseradio

 https://soundcloud.com/user-61496028

タグ

             
  •  
  •  
  •  

 

 

 

 

 

       
  •  
  •  
  •  
7月 29, 2020 23:36 Asia/Tokyo
  • <iframe src="https://media.parstoday.com/video/4bvbafecd1b9161p7yz" width="100%" height="100%" frameborder="0" scrolling="no" allowfullscreen=""></iframe>

イスラム革命防衛隊の大規模な合同演習の最終段階が28日火曜、イラン南部 ホルモズガーン州、ホルムズ海峡とペルシャ湾の西側海域で、この部隊の海軍と空軍が参加して開始されました。

イスラム革命防衛隊の「偉大なる預言者(14)」合同軍事演習の最終段階では、敵の位置へミサイル、船舶、および無人機を使った攻撃作戦、地雷敷設及び仮想敵船の通信ラインの遮断作戦、ヘリコプターからのミサイル発射や沿岸からの地対艦ミサイルを使ったミサイル戦闘作戦が実践されました。

この演習の特徴の1つは、初めて、人工衛星ヌールから送信された画像の使用による演習エリアの観察が実践されたことです。

衛星ヌールは、イラン初の軍事衛星として今年4月22日、イランイスラム革命防衛隊がイラン中部から3段式衛星打ち上げロケット「ガーセド」を使って打ち上げたもので、地上425キロメートルの地球周回軌道を回っています。

衛星能力の向上、これにより 革命防衛隊が有する各種の能力に、イランの軍事力を戦略部隊と同等のレベルに置くことになりました。イランの装備と武器の開発は、敵の脅威と強みと弱みを実際に認識することに合致しています。軍事衛星ヌールは、その卓越した能力により、地表やその周辺の現象から正確かつ最新の情報を収集し、地域のあらゆる種類の軍事活動を監視することができます。この衛星から送信された情報により、 ミサイルの飛行ルートと標的に命中する時間を割り出すことができます。また国境地帯での密輸業者やテロリストの出入り、目的とする国の経済活動や装備の状況、さらには国境関連条約の実施状況も監視することができます。

しかし、米国と一部のヨーロッパ諸国は、世論捜査や騒動を起こすことにより、この成果を過小評価し、国連安全保障理事会決議2231の違反と世界への脅威と見せるようとしました。もちろん、この反応は予期せぬものではありませんでした。 これらの能力は、戦争を防ぐためのイランの防衛政策の枠内であるため重要性を持っている。イランは、航空宇宙やその他の分野で、防衛力と軍事抑止力のリソースを持つことで、国際関係の均衡において変化をもたらすことに成功しました。イラン領空での米国の最新鋭の無人機の墜落はその1例です。米国は昨年6月、イランに対する挑発的な行動の中で、イラン領土にスパイ用無人機を送り込みました。しかしこの最先端の技術で作られた無人偵察機は、イスラム革命防衛隊の空軍により撃墜されました。

軍事アナリストで専門家であるジェレミー・ビニー氏は、軍事と軍需産業情報に関する週刊誌ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーの中で、イランの軍事力と防空力に言及し、「イラン人が何かに本当に投資する時には、それを重視し、まともに計算に入れる必要がある。我々は、このことを彼らの弾道ミサイルについては分かっていたが、見たところイランの防衛空システムにも同じことが当てはまる 」と述べています。

イランイスラム革命防衛隊のサラーミー総司令官は、「偉大なる預言者14」演習の最終段階の傍らで、「イランは、イラン国民の重要な利益維持において防衛政策を採っている。これが意味するところは、我々はいかなる国にも先制攻撃を行わないが、戦術と作戦においては完全に攻撃的である」と強調しました。

この観点から、「偉大なる預言者14」演習の最終段階が発するメッセージは、衛星技術を使用しての安全保障の維持及び、脅威や情勢不安への対抗という、イランの権威の誇示であると言えます。

 

ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。

https://urmedium.com/c/japaneseradio

https://twitter.com/parstodayj

https://www.instagram.com/parstodayjapanese/

 https://soundcloud.com/user-614960283

タグ

             
  •  
  •  
  •  
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ドル建てによ... シリア軍はイ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。