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ヘンリー王子、警察による警護を認められず 英国の高等法院が政府の判断を支持
王子は「警護がないからイギリスで帰れない」と主張、決定の見直しを求めていた。
By Yoko Nagasaka2023/05/23
ヘンリー王子(Prince Henry)WPA PoolGetty Images
英国王室を離脱後、内務省による決定でイギリスの警察による警護対象から外されたヘンリー王子とメーガン妃。不服を持った王子は、英国の高等法院にこの決定を見直すよう司法審査を求めていた。今週初めに高等法院が判決を下し、王子の要求を退けた。
王子がこの訴訟を起こしたのは2021年9月。2022年1月、タブロイド紙の報道でこのことが発覚したとき王子のスポークスパーソンは「事実を正しく伝える声明を発表する必要がある」とコメント。
「王子と妃は自分で費用を払い、家族に警備をつけている。しかしそれでは、イギリスに滞在するのに必要な警察の警備を再現できない。だから王子と家族はイギリスに戻れない」。私費を払うから警察の警備をつけてほしいと王子が提案したことも明かしていた。
スポークスパーソン曰く「王子の目標はシンプルだ。イギリス滞在中に自分と家族の安全を確保し、子どもたちが母国を知ることができるようにすることだ」。
しかしこれに内務省は猛反発。「金持ちが銃を携帯した警官を含む警察の警護を金で買えるという状況は不適切だ」と主張した。法廷でも同様に証言し、王子の提案は警察の私物化だと反論した。
実際に警護に当たるロンドン警視庁も同じ考え。法廷では「我々の警官は金で買える銃ではない」と主張。私費で警察の警護を受けることを王子に認めると「受け入れ難い前例になる」と語っていた。
5月16日、ニューヨークでパパラッチと「カーチェイス」になったときもボディガードに守られながらタクシーに乗り込んでいた。ヘンリー王子(Prince Henry)、メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)Anadolu AgencyGetty Images
判事は内務省や警視庁の主張を支持。「警護には高度な訓練を受けた専門家が必要だ。その数は限られている」「内務省は、この警護が私費で買われることがあってはいけない政策上の理由があると説明していた。それに不合理な点は見当たらない」と理由を説明した。
王子はまだこの判決に対してコメントを出していない。王子が静かに受け入れるのか続報を待ちたい。
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2023.05.24 Wed posted at 10:23 JST
英ヘンリー王子=3月30日、英ロンドンの王立司法裁判所/Max Mumby/Indigo/Getty Images
ロンドン(CNN) 英高等法院は23日、王室を離脱したヘンリー王子が英国滞在中、自費で警察による警護を受ける権利を求めていた申し立てを退けた。
ヘンリー王子は離脱とともに警察による警護を打ち切られ、個人的に費用を支払って警察の警護を受けることを希望したものの、英政府がこれを拒否。王子は申し立ての中で、政府判断の合法性を審査するよう求めていた。
英内務省は高等法院に提出した文書の中で、裕福な個人に警察の専門的な警護を「買う」ことを許すのは適切でないと主張した。
公費で組織・運営されている警護サービスをこうした個人に提供することは公益にかなうものではないとの王室・公人警護執行委員会の見解も示した。
高等法院は政府側の主張を認め、審査を拒否する判断を下した。
ヘンリー王子はこれとは別に、政府が公費での警護を打ち切った決定自体に対しても、見直しを求めている。
さらに著名人ら数十人とともに、英大衆紙デイリー・ミラーの発行元を相手取り、電話の盗聴など違法な取材を受けたとの訴えを起こしている。
この裁判は10日に始まり、7週間続く予定。王子は来月、証言のためにロンドンへ戻ることになっている。
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