Real Japan 探検記 11

　
　「遺伝子の組み合わせは複雑で　双子でも似ていないコトがある」
　「・・・」　　
　「まして　親子は　なおさらだ」
　「似てないの」
　「似てるところもあるが　似てないところも多い」

　「ボクは　ママに似ているの」　　
　「そこだね　そこを伸ばしていったほうがいい　なにしろあの血統だからね」

　「どうしたわけか　ママはパパアに恋をして　誕生日にパパアの自転車をピカピカにみがき　ピンクのリボンで飾ったんだよ」
　「・・・」
　「おつきの老人が　　　
　　　おいたわしや　おいたわしや　
　　　ヨーロッパ社交界の名花が　うっうっうっ　
　　　あのような野蛮人に　いえ　カイジュウに　あいをささげるなんて・・・」
　「そんなことを　いってはいけません」
　「いえ　いえ　言わしてくらさい　言わしてくらさい」
　「わたしには　もったいないおヒトです　外見はカイジュウでも　こころは　ひときれのパンを分け与えた聖者のタマシイなのです　おまえには　それが見えないのですか」
　「・・・」
　「わたしには　もったいないサムライです」
　「わたしは　おんなにうまれて　しあわせです　あのようなオトコに　めぐりあえたんですから」

　「パパア　ママはそんなこと　言ったの」
　「Perhaps ね」
　「なあーんだ　パパアの　モーソーか」
　エリーちゃんが、
　「ほんと　ほんと　ほんとなのよ」

　「ふーん」
　「わたしたち2人が　その証明でしょう」

　なんて、おませなんでしょうネ。