山が話しかけてきました、
「少年は どこに行くのかな」
「麦の種をもらいに行くのです」
「食べ物は そんなに大切かな」
「人が ふえます」
「いいヒトが 増えるのかな」
「いいヒトも わるいヒトもいます」
山がいいました、
「ヒトが増えるのは いいことなのかな」
「・・・」
「ミドリの平原がアスファルトとコンクリートの町になる」
「・・・」
「ワタシは そうは思わない
日はのぼり 日はめぐり のぼりしトコロにあえぎゆくなり
ヒトのなすもろもろのハタラキは その身に なんの益があらん
日のもとに あたらしきことのあらざるなり
混乱と不幸な社会が繰り返されるだけなのですよ・・・」
少年は、
「それでも ぼくは 行くのです」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます