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書の歴史を臨書する

古今の名磧を臨書、最近は米フツ。
時折、気の向くままに漢詩や詩、俳句などを勝手気侭に書いております。

金農・世説新語

2006-12-27 09:50:50 | Weblog

愈々、清に辿り着いた。
明末から清の始めに掛けての中国は、
政治的、社会的、民族的に大混乱を呈した時期であった。
前述の董基昌等は革新的な方向を目指したが、
そんな動きを斜め目に見ていた張瑞図、王鐸、傳山等の文人達は
それぞれに、一風変わった書風に走った。
しかし、中国書道の本流には董基昌がおり、
彼の流れを汲む帖学派が主流を占めた。
この流れに逆らって登場した変り種が金農、鄭燮である。

かくて、19世紀の初頭から中国書道上にかってない変革が訪れる。
阮元、包世臣の説く碑学の登場である。


金農
(1687-1763)
号は冬心。
生涯、官に付かず諸国を遊歴した。
早くから詩文に優れ、金石を愛し拓本を集めた。
書は八分隷書を学び、その上に彼独特の作風を確立し、
清朝文人中に異彩を放った。
独特の肉太な方形、横画のみを太く書く裁鋒筆体が良く知られている。

世説新語 顧長康一則