気になる植物たち

植物歴長いけど、世の中にはまだまだ気になる植物がいっぱい。花屋のQuの植物的ミニエッセイ。ときどき俳句。 ときどき古墳。

チガヤ

2006-05-26 22:57:19 | 野山で

 

 チガヤ(茅)の別名はツバナ(摘花菜、茅花)。夫の母は、ツンバナと、言っています。ネコジャラシよりも優しい感じのイネ科の雑草ですが、外に出る前の若い花穂をむいて口に含むと、ほのかに甘い春の味がします。愛媛のいなかに生まれ育った夫に教わった自然のおやつは、他にもイタンポ(イタドリ)、スイジ(スイバ)、ミドリ(マツグミという宿り木の実)、野イチゴの実など、例をあげれば、きりがありません。美しいとか、大切にとか、頭で考える自然との関わり以前に、お腹がすいたから探して食べるという単純明快な、自然の中の子供たち。豊かな自然がうらやましくもあり、今そんな子供たちが急速に減りつつある日本の将来が恐ろしくもあり、春の野で立ち止まって考えてしまいます。

 東京生まれの私は、外にあるものを食べたことはない?と思ったら、ありました!校庭に咲くサルビアの蜜を、悪いと思いながら、友達と吸いました。白っぽい校庭の乾いた土に、赤いサルビアの花びらが点々と落ち、見上げればまぶしく青い秋の空・・・だったような。


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