暑い暑いと言っているうちに、いつのまにか稲刈りの季節です。機械で刈り取り、脱穀し、乾燥するのが、現代の普通の農業ではありますが、たまには、こうして昔ながらの天日干しを続けている方もいます。手間はかかるけれど、お日様で干すと、お米のおいしさが断然違うのだそうです。せかせかと生きる道を選んでしまった多くの日本人(私を含めて)から見ると、大変な贅沢かつ、エコな生活です。
稲の束をかける木のことを、私の住んでいる愛媛県の中予地区では「稲木(いなき)」と呼んでいます。稲木は、地方により、作り方も呼び名もいろいろあるようです。千葉県にあった出身大学の圃場では、脚立に乗らないと稲をかけられないくらい高い、5階立ての稲木でしたし、昨年は山形で穂仁王に出会いました。
ふと井出を見ると、ぶつぶつと蠢くものたちがたくさんいます。どうもジャンボタニシの赤ちゃんのようです。ついこの間、近所のおじさんが、「来年のためにな。」と、火バサミで田んぼから一個一個、大きなタニシを畦に放って潰していたのに。これでは、来年もジャンボタニシはたくさん田んぼを這い回りそうです。もとは食料にするつもりで輸入したものが、田畑で急増したのですが、肝心のお味のほうは、今ひとつだそうです。
川沿いには萩の花が咲きはじめました。少し秋らしくなった風に、ゆらゆら揺れています。
秋の七草のひとつでもある彼女らは、日本人にとってもっとも身近な花のひとつでしょう。春のお彼岸は牡丹餅、秋のお彼岸は萩餅(おはぎ)・・・ぼた餅はこし餡、おはぎは粒餡という説もあるようです。どちらかというと、粒餡が好みですv
井内峠を越えたときも、上林トンネルを越えたときも、ぐっと豊かになる植生に目をみはりました。
また、行きたいな。