ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 マザ コン 」 角田光代

2024-05-26 23:27:43 | 

          「 マザ コン 」 角田光代 

          

角田さんの未読の本を見つけたので2冊買ってきました。
~~~~~
大人になった息子たち娘たちの、母親への様々な思いを描く作品集。疎ましくも慕わしい母と子の関係ーー胸がしめつけられる、切なくビターな8編。( 解説より )
~~~~~ネタバレあり
「 空を蹴る 」   痴呆が出て入院した母。こっそり母の着物や衣類、ハンドバッグ、貴金属を質屋に持って行く息子。母の物はガラクタばかりでカラオケ3時間分ぐらいにしかならなかった。
「 雨わたる 」   60才を過ぎてフィリピンに移住すると決めた母。兄と私には事後報告。 その母を訪ねてフィリピンへ。
「 鳥を運ぶ 」   1人暮らしの母が入院した。娘は母が飼っていた鳥六羽の世話を頼まれ、自宅に運ぶ。離婚したと母に伝えていないので元夫に手伝ってもらって。
「 パセリと温泉 」 母が胃がんで入院した。手術のあと、妄想と現実が入り混じり、訳の分からない事を言い出す。
「 マザコン 」   父が癌で入院して、余命3ヶ月で母は毎日付き添っていた。最後の時に父が母に手を伸ばしたのを、母は、蠅を払うようにはねのけた。あの、穏やかだった母が。
           母は、父の死後4ヶ月で再婚すると宣言。1年後、入籍した。
「 ふたり暮らし 」 父は妹が中学生で私が高校生の時、よそに女を作って出て行った。母は父のことを憎むことを強要した。妹はそんな母を嫌い、大学を出て就職して結婚して出て行ってめったに実家に戻ってこない。
           私はずっと母と同居している。
「 クライ、ベイビイ、クライ 」滋が高校生の時に出て行った母。それから20年間会っていないが、名字の変わった母から定期的に野菜やお菓子の段ボールが届く。
                小説を出版してあげると騙され、会社を辞め、妻も出て行った滋は、母に自分だとわかってもらえるか電話して、「 俺! 」「 どちら様? 」との迷惑そうな声に、
               つい、予想しなかった言葉が出た。窮地に陥っているから50万を口座に振り込むようにとのオレオレ詐欺のような電話をしてしまう。どうでもいいけれど、母は送ってくれるだろうか。
「 初恋ツアー 」  2年間、認知症の夫を看病して見送った義母は、気力をなくしているようなので夫婦で旅行に誘った。
           義母からは、行く先は自分で決めたいと言われ札幌に決まった。義母は初恋の人のことを探偵事務所で調べ、一目会いに行こうとしていた。

それぞれの家庭にそれぞれの家族関係があります。
息子や娘に面と向かって聞いたことはないので二人は私のことをどう思っているか分かりませんが、もし、私の母がいたら、自分がして欲しかったことは、子供たちに精一杯やりました。
それでも、経験がなく、足りなかったことはたくさんあると思います。娘はそれを反面教師にして孫たちを育てていることでしょう。
何が一番良い子育てだったのか、いまだにわかりません。 私が病気になったり、認知症になったり、この先何が起こるか分かりませんが、極力、子供たちに迷惑をかけないように願っています。


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コメント (4)
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