ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 アンソロジー  妖し  」  恩田 陸 ほか

2022-01-20 18:52:57 | 
                  「 アンソロジー 妖し 」

               

10名の作家による短編集。 不思議な夢か?妄想か? 奇譚小説アンソロジー。
~~~~~ネタバレあり
〔 曇天の店 〕 恩田 陸
地方の風習。 フェーン現象の時は勝手口をあけておかないこと。「 カワケ 」が入って来るから。

「 わたしのキャベンディッシュ 」 米沢 穂信
バナナの品種改良に取り組む研究者みのりは、研究一途で、あることが発端で次第に狂気へと。
(米沢さんの作品は「 満願 」と、「 追想五断章 」を読みました。 
この本を読み終わったら、米沢さんが「 黒籠城 」で166回直木賞を受賞されたとニュースが入ってきました。 おめでとうございます。
キャベンディッシュは何か分からなかったけれどバナナの品種のことだと知りました。バナナより先に、漫画ワンピースの海賊の名前 と出てきたのには笑いました。)

〔 ANNIVERSARY 〕 村山 由佳
小学2年の時、学校で流行っている、異世界へ飛ぶための秘密の儀式をしてから、35歳になると、ほぼ同じで、少し違った世界の小学2年生に戻ってしまう。
同じように学校に行き、同じようで少し違う夫と結婚して、同じで少し違う女の子に恵まれる。 「 あきた 」と書いたばかりに。
( どちらも幸せで二人を愛しているけれど、前の世界の五歳の可愛い盛りの息子と会えなくなって、記憶だけが残り耐えられないな。辛いね )

〔 真珠星スピカ 〕 窪 美澄
亡くなったお母さんの幽霊が、言葉は話せないけれど、娘のことを家で見守ってくれている。イジメられている娘を助けるため?
( こんな怖くないお母さんなら、幽霊でも出てきてほしかったな。)

〔 マイ マイマイ 〕 彩瀬 まる
身体から過去の思い出がカタツムリになって這い出して来る。

〔 李果を食む 〕 阿部 智里
両親が亡くなって残された年の離れた仲の悪い兄弟。 弟が病気で枯れかかった1本のスモモの木を拾って来た。
弟はリカと呼び必死で世話をしてよみがえらせる。弟には若い女性に見え、兄には甘い果実に見えて。兄が、、、。

〔 フクライ駅から 〕 朱川 湊人
都市伝説。ネットやSNSや匿名の誹謗中傷の怖さ。 精神までこわしてしまう。

〔 細川相模守清氏討死ノ事 〕 武川 佑
オカルト。 ( 難しかったので流し読み。)

〔 かぐわしきひと 〕 乾 ルカ
2本の夫婦桜の木を、駅を作るときに1本を伐採。その後、桜は花を咲かせなくなり、やがて、桜の側で事故や自殺する人が後を絶たず。
その後、夫婦の木を切るときは一緒に切るようになったとか。桜の精の話。 ( カリンパニとはアイヌ語でエゾヤマザクラのことと知りました。)

〔 喪中の客 〕 小池 真理子 
不倫していた妹と相手が旅行先の海で事故死。相手の妻が焼香をしに訪ねてくるが、、、。
~~~~~~
なんとなく妖しく、つかみどころのない怖さのある話でした。 面白く読みました。

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コメント
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