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ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 幸福な遊戯 」  角田 光代

2017-04-16 02:06:08 | 
   「 幸福な遊戯 」   角田 光代

      

表題作「 幸福な遊戯 」は、角田さんのデビュー作だと知って買ってきました。
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「 幸福な遊戯 」
男2人と女1人の3人で一軒家を借りて共同生活をしている。 ルールは「 同居人同士の不純異性行為禁止 」のみ。
ハルオは高校を卒業してやりたいことが見つからずアルバイト暮らし。 立人は大学院生。 私は留年して二度目の大学4年生。
立人と私は大学の同級生で気心が知れているが、ハルオは立人の高校の同級生。 
ここに来て初めて顔を合わせたが、3か月目、立人が葬式で田舎に帰っている間にハルオと私は関係を持ってしまう。
上手くいっていると思っていた疑似家族がハルオがやりたいことを見つけ出ていき、立人も出ていくと言い出し壊れていった。
もう一度3人で暮らしたいとすがるも、ひとり残され、部屋を探すことになった私は、なぜ2人が出て行ったのか分からないまま。

「 無愁天使 」
浪費癖がある私は今日もデパートで買い物。 家の中は買ってきたままの物が散乱して足の踏み場もない始末。
とうとう預金も底を尽き、出張エステに行く羽目に。 そこで話をするだけでいいと言う老人の野田草介と出会い、今までの自分の生活を振り返り話し出す。

「 銭湯 」
八重子は学生時代、小劇団で芝居をしていた。
郷里の母は戻ってきてほしがっているが、母には芝居を続けると言いながら不安になって就職をしている。
仕事から戻って銭湯に行くと、捕まったら最後、自慢話が長くなかなか離してくれないおばあさんや、体の隅々まで丁寧に必要以上に磨く女性がいた。
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主人公の女性3人ともに、私は今現在は幸せを感じませんでしたが、「 幸福な~ 」の私と、「 銭湯 」の八重子は、まだやり直せそうで、未来があるような気がします。
まだまだ若いので人生は長い!

銭湯のおばあさんのような人、私の近所にもいるので笑ってしまいました。
お年は80歳くらいで、ご主人に先立たれ、2人の息子さんは結婚して独立。 お孫さんはいらっしゃらず、息子夫婦はともに働いているのでめったに来られません。
生協の仕分けで捕まると、愚痴や自慢話や昔話や噂話が止まりません。 なるべく目が合わないようにさっさと家に戻ります。
ごみ出しで玄関に出たとき会って挨拶したり、庭いじりをしたり、出かけようとするのを見つけると、寄ってきてまた始まります。  
独りで話す相手がいないだろうと少しだけ聞きますが、他人への文句が多いので苦手です。 
    
        
この作品でデビューして、新人文学賞を受賞しています。これが原点で今の角田さんがあるんですね。
  

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     ありがとうございます。

 
コメント
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