青空が広々とひろがっていた。たった今出たばかりの太陽が正月の穏やかな空気をさらに穏やかにしているようだった。そして、その日差しを浴びてすずめが餌をついばみ、チョコチョコと歩いていて、チュンチュンいう鳴き声はあたりの林に溶け込むようだった。どこでも見ることのできる普通の風景である。そして自由気ままに遊ぶすずめをマンションの一室からじっと見つめている男がいた。顔には一種の空虚な感じがある。
自家用 . . . 本文を読む
◆馬券神の、小中高時代の通信簿を探してたら、若き日に書き溜めた小説原稿を鬼娘が探しあてた。
当時馬券神は、星新一に凝っていて、それをまねっこして書いたショートショートが5編ほど。出来はそこそこかな。
きっと、この時代には「将来は小説家になりたい」などと思っていたのかも。
◆ショートショート「因果はめぐる」
青空が広々とひろがっていた。その暖かい日差しを浴びながら、一人でおもしろくなさそう . . . 本文を読む