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DAZN観戦 2022年J2リーグ第39節 水戸ホーリーホックvsジェフユナイテッド千葉

2022-10-06 16:00:42 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の水戸の記事はこちら(37節・新潟戦、0-2)
※前回の千葉の記事はこちら(34節・長崎戦、0-1)
※前回の両クラブの対戦はこちら(19節・千葉 2-1 水戸)

<前節からの変更>

水戸=4人を変更。左サイドバックが松田→タビナス・ジェファーソン、ボランチの片割れが高岸→安永。サイドハーフは右の杉浦が左へ移り、椿→鵜木へと代えて鵜木が右に入る。FWは木下が外れて安藤の1トップとなり、土肥がトップ下に入って全体も4-2-3-1へシフト。

千葉=2人を入れ替え、そのうち1人は前節出場停止のチャンミンギュ。高橋(前節は左)と代わって中央に入り、田邉が中央→左へと回る。もう一人は右ウイングバックで西久保→米倉、実に前回の水戸戦以来のスタメンとなった。

スタメン

プレーオフ圏を目指している状況の千葉。
しかしそのサッカーの内容を見るに一心不乱とは言い難く、良く言えば慎重・悪く言えば消極的というものがピタリと当てはまり。
しっかりと守り、少ない好機をモノにすると言えば聞こえが良いですが、現状は無得点での2連敗。
同じく上位争いをする山形・熊本に対してというのが印象悪く、果たして目標に向けて機運は高まっているのかどうか。

ともにロングボールを蹴り合う試合の入りの中、好機が生まれたのは反則によるフリーキックから。
千葉が前半3分に中盤からのFKで放り込みを選択した(GK山口がパンチングでクリア)のに対し、水戸は7分に右サイド・エリアから直ぐ近くという位置でのFK。
これをキッカー杉浦は中央への横パスを選択、手前でのスルーを経て鵜木がシュート(ブロック)と変化を付けてフィニッシュに辿り着き。
この両者の対照的なシーンが、その後の試合絵図を暗示するものとなりました。

様子見の時間帯が終わると、水戸が主体的な攻撃を展開。
その最終ラインからのビルドアップに対し、千葉はプレッシングも消極的な姿勢。
しかも5-4-1で構えるか、高木が前に出て5-3-2とするかどっちつかずという迷いを見せてしまう良くないパターンで、水戸の攻撃機会が増えていくのを止められずとなります。
11分、安永のミドルパスがクリアされたのち土肥が繋いで中央を前進。
鵜木のシュートはブロックされるも尚も強引に繋ぎ、安藤がダイレクトで反転しながらシュートを放ちましたがGK新井章太のセーブに阻まれ。

それでも守備を固める千葉に対し、激烈に押し込んでいくという流れを得られない水戸。
この辺りは山形・熊本との違いが如実に表れ、クオリティでやや劣るうえに若いメンバーばかり(最年長が黒石の25歳だそうな)という構成が災いしたでしょうか。
22分にはボールの奪い合いで、安永がスライディングで足裏を千葉・秋山に向けてしまった(反則無し)事で、プレーが途切れたのちに警告を受け。
これで横浜FC時代の3枚と合わせたうえでの、累積4枚で次節出場停止という変則的な罰則となりました。

そんな未熟な相手に反撃したい千葉ですが、攻撃でもとにかく櫻川ソロモン目掛けたロングボールばかりが目立つという弱気な姿勢。
21分にカウンターに持ち込み、クリアボールを拾った高木がドリブルからエリア内右へスルーパス、走り込んだ櫻川がシュート(GK山口キャッチ)というのが前半唯一のフィニッシュとなりました。

水戸はペースは掴むものの、前線の守備が不安定な千葉とはいえ、5バックでしっかりと守られると中々崩す事は難しく。
押し込んだ副産物であるコーナーキックの数も膨らみ、キッカー鵜木のクロスから安藤やタビナスがゴールを狙いますが、GK新井章を中心とした千葉の制空権も奪う事は出来ず実りません。

そうなると攻めあぐねを千葉が付くという流れになりがち。
しかし千葉の攻撃は本当に悲惨もいいとこであり、ショートパスでのビルドアップは25分の一度きりで、水戸のプレッシングに対抗したものの結局戻して作り直しで終わり。
敵陣でのボール奪取からの好機も、40分に見木が奪ったのち拾った高木がエリア内へ進入する(シュートは撃てず)という一度きり。
あとはロングボールを櫻川が巧く繋げるかどうかという、運を天に任せるかのような状態でした。

結局スコアレスのまま前半が終了。
ハーフタイムを経て後半を迎えるに辺り、このままではいかんとばかりに千葉ベンチが動きましたが、その内容は田口→小林への交代。
中心選手の田口を退かせるという驚きの采配は、アクシデントも匂わせるものであり、流れを変えるべくのカードでは無く。

かくして賽は投げられると、水戸はキックオフからのロングボールで敵陣へ押し込み、早速右CKを獲得。
そしてキッカー鵜木のクロスを中央で安藤がヘディングシュート(ゴール左へ外れる)と、後半も流れは不変である事をアピールする一撃を放ちます。
後半5分にはスローインから右サイドでパス回し、裏へのパスに走り込んだ黒石から低いクロスが入ると、ニアサイドで杉浦が跳び込み。
これが合わずに流れ、さらにファーサイドにタビナスが居たものの、勢い余った杉浦がGK新井章と交錯した事で反則で終了となり。
千葉も手をこまねいていた訳では無く、米倉のハーフレーンに絞った上がりで変化を付けるなど右サイドから仕掛けたものの、効果的とはいかず。

水戸の優勢は変わらずも、結果が付いて来ないのを受けてベンチも動きを見せ始め。
11分に杉浦→椿へと交代し、前節のスタートと同様に鵜木が右SH・椿が左SHの布陣となります。
その直前に得たFKからセットプレー攻勢を掛ける水戸。
2本目のCKが千葉のカウンターを招き、一気に自陣に運ばれましたが、見木のスルーパスをカットして再度カウンターで敵陣へ運び。
安藤の裏へのパスはブロックされるもこぼれ球が椿へ繋がり、切り込みを経てエリア内へラストパス、そして鵜木がシュート。
しかしGK新井章の足でのセーブに阻まれ、先制はならず。
おまけに楠本が足を痛めてしまい続行不能という事態に苛まれる等、徹底的に運に見放された格好となりました。
再度動く事を余儀なくされたベンチ、同時に2枚替えとします。(楠本・安永→山田・高岸)

その後千葉は高木が右サイドを突破するシーンが目立つなど、前述の米倉の動きとの親和性を示すような攻撃を仕掛けていき、対照的に停滞感が漂う水戸。
何度も押し込みながらゴール出来ないという流れは、悪い方に左右しない訳が無く、それを堰き止める事は若手ばかりのチームには難しかったでしょうか。

それを見透かしたかのように動く千葉ベンチ、22分に見木→リカルド・ロペスへと交代。
以降新井一耀が攻撃的な動きを取るようになるなど、これが文字通り意識のスイッチとなったようでした。
交代で入ったロペスは左サイドで推進力を見せ、何度もドリブルでエリア内左を突き、カットインかマイナスのクロスかの択を押し付けにいきます。
形勢逆転を受けて水戸は30分に最後の交代を敢行。
安藤・鵜木→唐山・柳町へと2枚替え、土肥が鵜木の位置に移った事で4-4-2気味へとシフト。

しかしそんな必死の采配を嘲笑うかのように、その直後の千葉の攻撃。
右サイドで高木が前進からハーフレーンのロペスへパスを送ると、すかさずロペスはエリア内へスルーパス、そこに走り込んだのは米倉。
防ぎにいった水戸・鈴木喜丈に倒されると、反則を告げる笛が鳴り響き、PK獲得という運びとなりました。
米倉・高木の関係性が呼び込んだこのPKを蹴るのは櫻川で、ゴール左へと蹴り込み、GK山口は反応するも届かずネットを揺らし。
先制点に辿り着いた千葉、直後に米倉と秋山の両WBを代え、福満とダニエル・アウベスを投入します。

少ない残り時間で2点を取るという難儀なタスクを強いられた水戸。
ポゼッションに加え、椿の突破力も押し出しながら攻め込むも、一層守備意識を高めた千葉に対してゴールは遠く。
逆に千葉は38分、ダニエルのボール奪取からカウンターで攻め上がり、右ハーフレーンをドリブルで持ち上がる高木。
そしてミドルシュートまで繋げる(枠外)という具合に、まさかの追加点を漂わせる攻めを見せます。
しかし41分には櫻川が足を攣らせてしまい(プレー続行し、最後まで交代は無し)、終盤は前線の制限も利かなくなる状況に。

前半同様ひたすら押し込む流れを得た水戸、CKも再び量産体制となりますが、ゴールを奪えぬままとうとうアディショナルタイムへ突入します。
そこでもCKを得ると、ついにGK山口まで前線に上がるシーンも。
その最中に高木→チアゴ・デ・レオンソに交代と、カードを使いきった千葉。

水戸の最後のCK(13本目)、クロスはクリアされるも二次攻撃を仕掛け、後方からのロングパスがエリア内左を突き。
そして走り込む鈴木喜からマイナスのクロスが入ると、中央で高岸が合わせシュート。
しかしこれもGK新井章が至近距離ながら足でセーブと、最後まで牙城を崩す事が出来ず終わります。
結局0-1のまま、薄氷というような勝利を挙げた千葉。

冒頭で言い忘れましたが、既に千葉は今季限りでの尹晶煥(ユンジョンファン)監督の退任を発表済み。
プレーオフへの可能性が残されている状況でのその振る舞いは町田と酷似していますが、折りしもこの試合の翌日に、水戸も秋葉忠宏監督の今季限りでの退任を発表する事となりました。
いずれも今季が3年目の監督と、「監督の賞味期限は3年」という事が改めて示されるような退任ラッシュですが、それを踏まえた残り試合の行方は如何に。


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