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DAZN観戦 2022年J1リーグ第5節 ガンバ大阪vsアビスパ福岡

2022-03-23 08:11:59 | サッカー視聴記(2022年J1)

<G大阪スタメン> 4-3-1-2
GK 石川
RSB 高尾 CB 三浦 CB 昌子 LSB 黒川
RIH 齊藤 DH 奥野 LIH 倉田
CH 石毛
FW 小野瀬 FW パトリック
<福岡スタメン> 4-4-2
GK 村上
RSB 湯澤 CB ドウグラス・グローリ CB 宮 LSB 志知
RSH ジョルディ・クルークス DH 前 DH 中村駿 LSH 田中
FW フアンマ・デルガド FW 山岸

福岡は「5年に一度」の呪いからは解き放たれたものの、その爪痕は各クラブとの対戦成績にしっかり表れています。
この日の相手であるガンバに対しては、リーグ戦で最後に勝利を挙げたのが1997年という遥か遠くの出来事らしく。(放送席の談)
2001年の初降格以降J1で戦う機会が減少し、その少ないシーズンも降格同然の成績ばかりとあっては、こうなってしまうのはある意味当然であり。(2013年にはJ2同士で相まみえていますが)

そんな過去の記憶を掘り起こしてみましたが、趣は違うもののガンバもその思考にあるでしょうか。
近年の低迷ですっかり「強いガンバ」のイメージは薄れてしまっており、昔日の面影無しといった感じ。
2020年にリーグ2位に入ったものの、「勝ててはいるが内容が悪い」試合の連続であり、ACLも日程に加わった翌年つまり前年は再度落ち込み13位。
自分としては、前年観た際の大惨敗が強く印象に残っており、どうしても前向きなイメージが浮かび辛く。
今季も相当な起爆剤が無ければ変わらないだろう、と思っていた所にGK東口と宇佐美の長期離脱というダブルパンチが襲い、我慢の戦いを強いられる状況となっています。

今季から監督を務めるのは片野坂知宏氏で、名将と評される地位を大分監督として築いたのは記憶に新しく。
しかしこの日の入りは4-3-1-2というフォーメーションでスタートと、選手の特性に当て嵌めて弄り過ぎた結果なのでは……という予感が過り。

前半2分、福岡のクリアボールが左サイドに出ると、スピンが掛かってタッチライン際で内側へと軌道が変わり。
これに三浦は意表を突かれたか福岡・フアンマに置いていかれてしまい危機を招きます。(パスワークで右へとサイドを移し、クルークスがクロス)
入りでまず予想外の事態に弱さを見せてしまうと、その後福岡にペースを握られ続けてしまう事となります。

フアンマをターゲットにした福岡の攻撃に、前述のシーンで浮足立ったかのようにガンバ守備陣は手を焼く場面が多く。
そして迎えた10分、クリアボールをフアンマが拾って福岡の攻撃、左サイドへ展開したのち田中のスルーパスに走り込んだ山岸から横パスを中央で受けたフアンマ。
エリア内へ進入してからさらに右へと横パス、フリーになっていたクルークスに託すと、その期待通りにダイレクトのシュートでGK石川の股を抜いたクルークス。
起点とラストパスの双方をこなしたフアンマの存在感が光り、福岡が先制します。

そのフアンマですが、立ち上がりからガンバの激しいチャージを受けており。
4分にはGK石川との激突で倒れ込み、7分にはこぼれ球を拾おうとした際にガンバ・齊藤のスライディングで倒され。
普段からポストワーク役なので相手のチャージも激しくなるのは日常茶飯事ですが、この日はポストワーク以外で痛むシーンが目立っていました。
それ故フラストレーションの溜まりも早かったようで、17分にロングパスを収めにいったフアンマ、再びガンバ・齊藤に反則を受け。
納得できないという表情をする齊藤を見て、とうとうヒートアップする場面を作ってしまいました。(腕が頭部に入っていたので反則は妥当)

試合の方は、11分に山岸がシュート(ガンバ・昌子がブロック)、15分にはフリーキックからクルークスがボレーシュート(枠外)と相変わらずの福岡ペースが続き。
やはりフォーメーションがしっくり来ないと見たのか、その後は小野瀬が一列降りて右サイドハーフらしき位置を取るガンバ。
<前半15分~前半終了までのG大阪> 4-2-3-1?
GK 石川
RSB 高尾 CB 三浦 CB 昌子 LSB 黒川
DH 齊藤 DH 奥野
RSH 小野瀬 CH 石毛 LSH 倉田
FW パトリック
これで何とか破綻を押し止め、反撃を試みていきます。

福岡のプレッシングを浴びつつ、ボールを保持し攻撃を組み立てていくガンバ。
奥野がセンターバック2人の間に降りる、3枚での最終ラインを基本としてのビルドアップ。
しかし後ろ3枚の割にはサイドバックが高目の位置を取る事が出来ず、急造感が溢れたような繋ぎに終始します。
それをカバーするように、倉田が中央~右サイドへと移動してボールを引き出すなど個々の孤軍奮闘が目立ち。

そんな四苦八苦ぶりを嘲笑うかのように、27分にカウンターを浴びせる福岡。
クリアボールを中央で山岸が拾い、フアンマとのスイッチを経て右へ展開し、受けたクルークスがドリブルでエリア内に持ち込み。
そしてシュートを放つも、ここはGK石川のセーブに阻まれます。

ボールを握る事により、福岡ディフェンスの寄せの速さを味わう機会も増えていくガンバ。
32分にエリア内へのスルーパスに走り込んだガンバ・小野瀬が福岡・宮と激しく競り合い。
それにより両者ヒートアップするなど、フアンマ以外も苛立ちを隠せない試合様相となっていったでしょうか。

何とかそんな感情を攻撃に繋げていきたいガンバ、前半の終盤は攻撃権を握っていきます。
これまではクロスの大半は手前からとなり、サイド奥へ進入しようとすれば福岡のディフェンスに阻まれるというパターンで攻撃に実りが無いシーンの連続。
しかしこの時間帯は長短のパスを巧く使い、サイド奥を突いて攻撃を展開させていき。
40分にはそこから得た右コーナーキックで、キッカー石毛のクロスを中央ニアサイド寄りで三浦が合わせヘディングシュート、しかし枠を捉えられず。

結局前半は0-1で終え、ガンバはハーフタイムにさらに動き。
高尾→柳澤へと右SBを代えると共に、フォーメーションにも手を加えます。
<後半頭~後半35分までのG大阪> 4-4-2
GK 石川
RSB 柳澤 CB 三浦 CB 昌子 LSB 黒川
RSH 小野瀬 DH 齊藤 DH 奥野 LSH 石毛
FW パトリック FW 倉田
マイナーチェンジを繰り返していく片野坂監督。

福岡の攻撃が続いた入りを経て、後半4分のガンバ。
CBの昌子が持ち上がって右へ展開、斉藤を経由し小野瀬へ渡ると、カットインでエリア内に進入してシュート。
しかしゴール上へと外れてしまいモノに出来ず。

立ち上がりに見せ場を作ったガンバでしたが、ミラーマッチとなった影響か、福岡のストロングポイントである寄せの速さが冴え渡る結果となり。
おかげで前半同様に福岡の攻撃を受け続ける展開を強いられます。
1点目の得点パターンである、「左サイドで前進し、中央を経由して右サイドのクルークスへ渡す」という流れは終始健在であり、クルークスが中心となってのクロス攻撃を浴びせる福岡。
7分にはそこから山岸がヘディングシュートを放ちますが、GK石川がセーブして何とか防ぎます。

ビッグセーブで高揚感もあったか、その後はガンバのビルドアップに加わるシーンも目立ったGK石川。
12分にはCKから柳澤がエリア内でシュートを放つ(ブロック)など、徐々に同点への期待度が高まっていくも、直後の落とし穴に嵌ってしまいます。

続く13分、中村のラフなキックで自陣に上がったボールを、山岸が胸で落としたのち前が左へ展開。
すると左サイドで志知ドリブル→中央で山岸ポストプレイ→前右へパスでクルークスに渡るという鉄板パターンから、クルークスのクロスがファーサイドへ上がり。
フアンマの頭に僅かに合わなかった所を、その奥で田中が合わせてのヘディングシュートがゴールネットを揺らし。
自身の攻撃を貫き続けた福岡、2点差に突き放しました。

その後16分にフアンマがお役御免となり、ルキアンへと交代。
フアンマの次はルキアンの脅威に晒されそうな予感が漂う中、19分にガンバベンチも動き。
石毛と齊藤に代えて福田とレアンドロ・ペレイラを投入、ペレイラがFWに入って倉田がボランチへと移動します。

予想通りに、交代後はルキアンの収めを起点としつつ、余裕を持って攻撃を展開していく福岡。
サイドを突いてもクロスは入れずに戻すといった選択肢も見られ。
得点どころか、攻撃の流れを掴む事すら難しくなってきたガンバ。
29分には右CKを得て、キッカー山本(小野瀬と交代で出場・27分)のクロスをファーで柳澤が折り返し、そのボールをパトリックが合わせましたが枠を捉えられず。
得点への意欲は見られるも、31分にはボールを抑えたGK村上に対してパトリックが勢い余ってチャージしてしまい、反則・警告を受けるなど悪目立ちしてしまいます。(福岡は30分に山岸・クルークス→城後・金森へと交代)

ガンバ最後の交代は35分で、奥野→チュセジョン。
しかしその直後に左サイド(福岡から見て右サイド)で福岡・金森にボールを奪われ、戻りながらの守備を強いられるガンバ。
金森がドリブルからクロスを入れると、戻って防がんとした柳澤が中央でクリアに入ったものの、ボールは無情にもゴールに吸い込まれるオウンゴールとなり。
この時間帯で、ダメ押しのような3点目が福岡に入ります。

しかし直後のキックオフ、三浦を前線に上げるパワープレー体制を採るガンバ。
それは見事に実り、三浦狙いのロングパスはクリアされるも山本が拾って攻撃は継続され、柳澤のクロスがこぼれた所を福田がエリア内左で拾い。
そしてカットインを経て巻くシュートを放った福田、ゴール右へと綺麗に突き刺さります。

1点を返したガンバ、その後も三浦を前線に残して攻め上がり。
<後半36分以降のG大阪> 3-4-1-2
GK 石川
RCB チュセジョン CCB 昌子 LCB 黒川
RWB 柳澤 DH 山本 DH 倉田 LWB 福田
CH 三浦
FW ペレイラ FW パトリック
三浦はトップ下ではなくセカンドトップと言うべきでしょうか。
しかしパワープレイらしく、後方からロングボールをドカドカと上げるだけの攻撃へと傾倒するガンバ。

39分に福岡も手を打ち、田中→熊本へと交代して布陣変更。
<後半39分以降の福岡> 3-4-2-1
GK 村上
RCB 熊本 CCB グローリ LCB 宮
RWB 湯澤 DH 前 DH 中村駿 LWB 志知
IH 金森 IH 城後
FW ルキアン
ハッキリとした5バック体制を敷き。

ルキアンの落としから、右サイド奥でボールキープする時間を作る福岡。
それを何とか終わらせたガンバ、既に足を攣らせ気味の湯澤に代表されるように、プレスが掛からない福岡を尻目に反撃体制を作るも時間はアディショナルタイム。
チュセジョンロングパス→エリア内左でパトリック落とす→ペレイラ拾うという流れでゴールへ迫り、ペレイラの折り返しがクリアされて引き続き左からのスローイン。
倉田の左からのクロスはGK村上に弾かれるも、逆サイドからチュセジョンのクロスが上がり、低く速いボールに対してペレイラはフリック気味に合わせ。
これがゴール左へと突き刺さり、土壇場で1点差に迫ります。

尚も攻撃権を独占し、次々と3人のターゲットへとボールを蹴り込むガンバ。
左から黒川の対角線のロビングから、三浦→柳澤→ペレイラと頭で繋いでシュートにいきましたが枠を捉えられず。
圧力は存分に見せたものの、流石に3点差を追い付くのは無理があり。
結局2-3で、福岡が何とか振り切って今季初勝利を挙げました。

ガンバはこの日3度もフォーメーションチェンジをするという具合に、やや迷走感が表れた格好となり。
まだ序盤でチーム戦術が固まっていないという趣もありますが、名将・片野坂監督といえど、クラブ規模の大きいチームでの指揮は初めてであり。
その辺りの適応性はどうなるでしょうか。


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