ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2023年J2リーグ第7節 ベガルタ仙台vsV・ファーレン長崎

2023-04-03 16:01:30 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の長崎の記事はこちら(3節・清水戦、1-1)

<仙台スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 3-3-2-2(3-1-4-2)から4-4-2へと布陣をシフト。(前節の後半から)
  • ただし左SBなはずの福森はあまり攻撃参加しないので、攻撃時3-3-2-2・守備時4-4-2というシステムかも。
  • キムテヒョンが母国(韓国)の代表(U-24)に参加のため離脱しており、今節から合流もベンチ外。
  • 徳島からGK松澤香輝がレンタルで加入。
  • 来季加入内定の石尾(仙台大)が特別指定で登録。

<長崎スタメン>

  • 今津が4節・栃木戦(0-0)で負傷交代し、以降欠場中。
  • 名倉が5節・熊本戦(2-0)で負傷交代し、以降欠場中。
  • カイケが前節(山形戦、3-2)負傷交代したものの、今節は無事スタメン出場。
  • U-22代表に参加していた加藤聖は、今節から合流もベンチ外。
  • GKルカ・ラドティッチが加入。
  • MF松澤海斗が加入。(新年度直前と、まさにギリギリ……)

4戦未勝利(1~4節)から、連勝を果たした事で4戦負け無し(3~6節)へと華麗な転身を果たした長崎。
ここから一気に上位争いへと加わりたいという所で、仙台の地へと乗り込み。
この日の解説を務めていた手倉森誠氏を巡る「手倉森ダービー」は、単なる一戦以上の重みを持って迎える事となったでしょうか。

その長崎のキックオフからの攻撃は、センターバックのカイケが前線に上がった所にロングパスを蹴り込むという、本来終盤ビハインドで行うような手を取ります。
これで慌ただしくなった入りの展開、すぐさま攻撃権を奪った仙台がロングパスで返した所、クリアボールを繋いだ所に郷家がシュートチャンスを迎え。
しかしブロックに入った米田と交錯し、米田が痛んでしまうという形で終着。
すると前半3分に仙台が決定機を迎え、ここも秋山の反則気味のボール奪取から、拾った松下縦パス→氣田エリア内右へスルーパスに真瀬が走り込み。
そして放たれたシュートはGK波多野がセーブし、こぼれ球を自ら真瀬が詰めにいったものの追撃のシュートは枠外となり、モノに出来ず。

いきなり自身の振る舞いがカオスを呼び起こしてしまったような長崎でしたが、「前節負傷したカイケが問題無くプレーできるかどうか」を確認したようなキックオフだったでしょうか。
以降カイケは問題無いどころか、要所でのカバーリングをソツ無くこなすディフェンスで貢献度を高めます。

前節での布陣変更もあり、未だ戦術が固まっていないという雰囲気の仙台。
それを誤魔化すようにハイプレスの意欲が旺盛で、対する長崎はビルドアップに四苦八苦。
簡単にサイドに送っては、サイドバック(右=増山・左=米田)の持ち上がりに全てを賭けるといった振る舞いで、それを止められるシーンを頻発させてしまい中々攻撃機会を作れません。

そんな長崎で頼りになったのが増山の飛距離の長いスローイン。
自陣からの投げ込みでも、ターゲットのフアンマの力もあってあわよくばという流れを生み出し。
前述のドリブルを止められてタッチラインを割る、という流れが多かっただけに、ビルドアップ省略に非常に役立つ事となりました。
22分には敵陣でロングスロー、というシーンで意表を突いて短く投げ込んでクロスを入れる流れを作り、2度目の鍬先のクロスがフアンマのヘディングシュートに繋がり。(GK林キャッチ)

ストロングポイントがハッキリしているものの、パスワークの流れが出来ない長崎に対し、仙台が主体的な攻撃を繰り広げる流れとなるのは当然であり。
オーソドックスな布陣(4-4-2)としたものの、これまで同様にエヴェルトンがアンカーのような位置取りで、もう片方の松下が前線へのパスの配給役を務めるというドイスボランチ。
ここからエリア内へボールを運ぶ流れは作るものの、長崎・カイケの八面六臂の活躍もあり好機をモノに出来ず。

局面を変えたのが26分、右サイドでパスを受けにいった郷家が、カイオと激突して痛んでしまうシーンが発生。
反則となり仙台がフリーキックで好機を作った(キッカー松下がクロス気味に直接ゴールを狙うもGK波多野セーブ)ものの、郷家はこの際に1分以上も倒れ込んでしまい。
何とかプレーを続けた郷家でしたが、35分に再度倒れ込みここで続行不可能の憂き目となり。
中山へと交代し、山田が郷家の代わりに右サイドハーフへ回るスクランブル体制を強いられます。

長崎が流れを掴めなかった一因として、宮城の突破力が巧く発揮出来ずにいたというものもあり。
しかし仙台の右サイドが穴となった事で、判り易くここから本領発揮する宮城。
早速の39分に左ポケットへのスルーパスに走り込み、クロスに繋げた事でコーナーキックの好機を得た長崎。
キッカー宮城のクロスをニアでカイケがフリック、ファーサイドへ浮いた所を増山がヘディングシュート、しかしGK林がセーブ。
尚もCKは続き、今度はクロスの跳ね返りを大竹がミドルシュート(枠外)とフィニッシュを重ね。
続く43分にも宮城が左から突破ののちカットイン(エリア内で奪われる)と、翼が羽ばたくようにサイドから跳梁を見せていきます。

右サイドの炎上の凌ぎを強いられた仙台、その矢面に立っていた真瀬はアディショナルタイムにカイオのドリブルを反則で止めてしまった事で警告を受け。
後半に則して余計なカードが付いて回る事となり、アクシデントもあり竜頭蛇尾という流れで前半を終える事となりました。

共に交代無く迎えた後半、先に攻撃機会を得たのは仙台。
後半2分にその右サイドでパスを繋ぐ攻撃と、攻め込む事で無理矢理鎮火を図ったでしょうか。
これは山田がカイオに反則を受けた事でFKのチャンスに繋がり、右ハーフレーン・エリアからすぐ手前という位置からキッカー松下が直接シュートを放つも、ゴール上へと外れ。
続く3分に再び長崎のビルドアップをSBのドリブルで詰まらせ、ボールカットした氣田からショートカウンターを仕掛ける(氣田がそのままシュートもGK波多野キャッチ)など、前半の良い流れを引き戻したような仙台の立ち上がり。

しかしそれをひっくり返されたのが5分でした。
右サイドでの繋ぎを経て、同サイドへのスルーパスを走り込んで受けたのは本来左サイドの宮城。
この宮城の動きは仙台にとって意識外だったらしく、中央でフリーとなったフアンマへとラストパスを許し、受けたフアンマがそのままエリア手前からシュート。
思わぬ形でフアンマと相対した真瀬も寄せきれずにゴール右へと突き刺さり、後半最初の攻撃をゴールに繋げた長崎。
仙台は前半の伏線を巧く利用され、優勢にも拘らずリードを許してしまう事となりました。

反撃に出ざるを得なくなった仙台、9分には懸念の右サイドから、真瀬のボール奪取から運んで氣田がミドルシュート。
ブロックに当たりCKとなり、ここからCKを2本続けるもののゴールは奪えず。
そうなると必然的に、長崎は宮城の跳梁が止まらないという流れになり。
米田のオーバーラップも交えながら、11分・13分と左サイド深くを抉り左ポケットからクロスを入れる攻撃で追加点の恐怖を与えます。
好循環が巡ってきた長崎、16分にはGK波多野からのパスワークでプレッシングをかわしきるという具合に、懸念だったビルドアップも巧くいくようになり。

窮地に陥った仙台は、17分に交代カードを切り。
福森→遠藤へと交代と、攻撃の切り札である遠藤投入に踏み切りました。
布陣的には秋山が一列降りて左SBとなり、氣田が左SHへと回って遠藤が右SHに、そして山田がFWへと戻り。

その直後は中々効果が出ずにいたものの、徐々に好循環が生まれ始める仙台の攻撃。
26分には左サイドから氣田がエリア内左へスルーパスを通し、受けた中山がボールキープののち中央へラストパスも、秋山の目の前でクリアされ。
直後(同じく26分)に今度は中央からパスワークで前進し、真瀬がエリア内へラストパスを送るも、ズレてしまい中山には渡らず。
サイドにキープレイヤーを置いた事で、SBの選手も中央に集まっての好機を作っていきます。

しかしその矢先の29分に再度アクシデントに塗れ。
よりによって遠藤が足を痛めてしまい、自力でピッチ外に出るもそのまま交代の措置が採られます。
併せてカードを切る事となり、遠藤・山田・真瀬→中島・ホヨンジュン・蜂須賀へと3枚替え。
ボランチタイプが3人揃った事で、エヴェルトン・中島がやや前目となる4-3-1-2(4-1-3-2?)へとシフトしたでしょうか。

これで完全に流れを失ってしまった仙台。
以降長崎がペースを握り、セットプレーや増山のロングスローも交えながら押し込み。
フアンマというターゲットを最大限生かしながら、あわよくば追加点を狙っていく立ち回りを展開します。

仙台唯一の橋頭堡となったが氣田の突破力で、38分には左サイドでドリブルを仕掛けた所、後ろから倒して止めた鍬先が反則・警告。
これで得たサイドからのFK、キッカー中島が直接狙うもののゴール右へと外れ。
ATに今度は深めの位置で氣田のドリブルが(増山に)倒され、完全サイドの位置からのFK。
これもキッカー中島がゴールに向かうボールを入れる(クリアされてCKに)など、前半の松下然り、クロスを入れても良いような場面で直接枠を襲うシーンがこの日の仙台は目立ちました。

既に28分に最初のカードを切っていた(大竹→安部)長崎、40分に再度動き2枚替え。(澤田・宮崎→笠柳・高橋、米田が左SHへ回る)
着実に逃げ切りのためのカードを投入、といった所ですが、ここから決定機を目立たせます。
43分にゴールキックからのロングフィード、フアンマの頭を越えたボールを米田が拾って左ポケットを突き、そのマイナスのクロスを中央で受けた笠柳がシュート。
若狭のブロックでこぼれたボールを、後方から走り込んだ鍬先が追撃しますが、シュートは右ゴールポストを直撃とモノに出来ず。
続く44分にもこぼれ球を拾った笠柳から安部→カイオと繋がって右ポケットを突き、カイオのシュートが放たれるもGK林のセーブに阻まれ。
追加点は挙げられずも好循環を保つ長崎、45分に最後の交代を敢行(フアンマ・カイオ→都倉・五月田)してATへ。

仙台が放り込み中心の攻撃へとシフトしていく中、それを切り続ける長崎。
投入された都倉が露骨なマリーシア(オフサイドを取られたのち軽くボールを蹴り出す)を見せる等、着実に時間を消費していき。

何とか同点を目指した仙台でしたが、最後は無理矢理こぼれ球を繋ぎにいった小出が米田をチャージしてしまい反則・警告と、その被害は次節以降にも残る事となり。
結局0-1のままスコアは動かず、長崎が3連勝を果たしました。
勝利を先行させた長崎(3勝2分2敗)とは正反対に、黒星先行となってしまった仙台。(2勝2分3敗)
まさに元監督を巡ってのダービーマッチに相応しい数字となりましたが、そんな余裕は無い状態であり。
布陣変更も実らない等、迷走の雰囲気も醸し出す事となりましたが、今後の行方は果たして。


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