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DAZN観戦 2020年J2リーグ第26節 ヴァンフォーレ甲府vsギラヴァンツ北九州

2020-10-17 09:02:33 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の甲府の記事はこちら(23節・ヴェルディ戦)
※前回の北九州の記事はこちら(24節・福岡戦)

後半戦に入り、やはりというべきか、対策を採られつつある北九州。
得点力不足に陥ってしまい5戦未勝利な現状で、前節・群馬戦は、相手の固い守備を最後まで破る事が出来ずのスコアレスドロー。
昇格争いの渦中にあって苦しい状況となって来ました。

前節からゴールゲッターのディサロ燦シルヴァーノが復帰、スタメンを張ったものの、状況は変わらず。
それよりもボランチが加藤から川上へと変更され(詳細は不明)た事で、従来の攻撃の組み立てを変える必要を強いられています。

この日の立ち上がり、北九州はロングパス・スルーパスを多用する攻撃を見せていきます。
ディサロをスペースに走らせる、従来とは一線をなす攻撃を敢行。
一見ポゼッションを捨てたかのような振る舞いですが、一方で意図的に行っている風でもあり。

一方の甲府の攻撃も、従来とは違った組み立て。
3-4-2-1のフォーメーションから、4バックへと可変してのビルドアップが基本戦術の甲府。
普段は3バックの中央(新井か山本)がボランチの位置に上がって行われる所、この日は右センターバックの小柳が右へと張り出し、サイドバックの位置へと可変。
そして右ウイングバックの宮崎にかなり高い位置を取らせ、その宮崎にサイドチェンジのパスを送るのが目立った序盤の入りでした。

しかしどちらのチームも、慣れない事を試しているかの如く、シュートには結び付けられずに試合が推移。
ファーストシュートは北九州で前半14分、右サイドバック・藤原がドリブル突破からクロスを上げるもクリアされ、今度は左SB・福森が左からグラウンダーでクロス。
高橋大悟が合わせにいくもこぼされ、これを川上が後方からミドルシュート。(ブロック)
ここから堰を切ったかのように、パスワークからの多彩な攻撃を見せる姿勢を取る北九州。

そして甲府サイドも、徐々に左サイドで泉澤が突破力を見せる普段の攻撃を展開するようになります。
18分泉澤・内田のコンビと、山田・武田のボランチでのパスワークから、内田のミドルパスに走り込んで受けた泉澤がクロス。
これが高く上がるボールとなり、太田がヘディングシュートを放ちますがGK永井がキャッチ。
次第に普段着の姿が露わになる両チーム。

飲水タイムを挟み、最初に攻撃権を得た甲府が26分にスコアを動かします。
ここも左サイドからで、今津縦パス→泉澤フリック→ラファエル→泉澤ドリブルという流れで奥まで進入、そして泉澤のクロスがエリア中央へ。
右から走り込んでいたのは宮崎で、強烈なヘディングシュートがゴール左へと突き刺さります。
高い位置を取らせていた効果がここで現れるという、従来のサッカーと新たな試みとの融合が果たされたかのような先制点でした。

リードを許した北九州ですが、早めに反撃の流れを掴みます。
従来のポゼッションを高めるサッカーで、相手を押し込んで攻撃。
全員が敵陣に入るシーンも多々見せていきます。

そして32分、崩した切欠はディサロ・鈴木2人のポストワークでした。
岡村の縦パスを鈴木がフリック、受けた藤原がキープして全体を押し上げたのち國分へ。
國分が再び縦パス、これをディサロがポストプレイ、受けた鈴木が右へ展開して藤原からのクロスが入ります。
クリアされたボールが甲府・武田に当たって跳ね返り、エリア内右の高橋大の前方へ転がる絶好機となり、すかさず高橋大がシュート。
ブロックされるも再度シュートを放った高橋大、ゴール左へと突き刺して同点に。

これで流れを掴んだかに見えた北九州ですが、そうは問屋が卸さず。
37分、甲府が中盤で武田のボール奪取からカウンターを展開。
泉澤が中央をドリブルで進み、エリア手前で北九州ディフェンスを引き付けたのちエリア内右へラストパスを送ると、走り込んだ太田がワントラップからシュート。
GK永井の左を抜いてゴールに入れ、前半のうちに再びリードを奪いました。

反撃したい北九州ですが、前半は以降シュートを放てず。
ビルドアップから攻撃しようとしますが、そのビルドアップは加藤不在なためか、従来の「丁の字型」の基本形が採られる事は少なく。
ボックス型を軸に、ボランチがボールを持つと岡村がその横へと上がって来るという、この試合で見せていた動きを頻繁に取ります。
そしてサイドへとボールを送るのを円滑にしつつ、クロスの山を築いていくものの、前半のうちは結果に結び付く事はありませんでした。
2-1と甲府リードのまま、後半に突入します。

そのリードしている甲府が、ハーフタイムでラファエル→ドゥドゥへ交代と動きます。
戦術的というよりは、ラファエルとドゥドゥを1セットにしてという起用法で、大ベテランの域であるラファエルにはフルタイムの守備は酷なのでしょう。

後半立ち上がりは、早めに追い付きたい北九州のペースに。
ここでも前半と同様、ロングパスでディサロないしは鈴木を走らせる攻撃を仕掛けていきます。
違ったのは相手の甲府に攻撃権を殆ど与えなかった事で、セカンドボールの奪取が光っていました。

そして後半7分、ここも1点目と同様に鈴木のポストプレイから、右サイドに展開してのクロス攻撃。
最初の高橋のクロスがブロックされた後、ボールを繋いだのち高橋のスルーパスを奥で受けた藤原から再度クロス。
これがディサロのヘディングシュートに繋がり、ストライカーの面目躍如となるゴール。
ロングパス攻勢はまるでデコイであるかのような流れですが、再びの同点弾を生みました。

その後は甲府が反撃を行うもシュートは生まれず。
そして15分が過ぎると、再び北九州のペースに。
しかも今度は従来のパスワークをふんだんに使った攻撃で、一方的に攻撃権を支配していきます。
16分には攻撃終了して相手ボールになった直後、すかさず高橋が敵陣でパスカット、そのままエリア内右に進入して藤原へスルーパス。
これを藤原はクロス気味にシュートを狙いますがGK河田がキャッチ。
22分、ここも縦パスからのフリック・サイドチェンジなどを多彩に絡め、右サイドから藤原が中央へパス。
高橋がスルーし、その奥でディサロがシュートするもブロックに阻まれます。

この日は2点を取ったものの、追い付かれたうえ尚も守勢を強いられる甲府。
5戦連続引き分けの後は連敗と、とうとう下割れしてしまったか如く最近の成績を描いています。

7戦未勝利の間の得点は僅か3と、ひたすら守備重視の負けないサッカーを貫いてきたかのような数字。
やはり得点を狙わない事には勝ち点3は取れない、という事を示しているのは明白ですが、得点を挙げたこの日は逆に失点も膨らんでしまっています。
攻守のバランスは非常に良く出来ている、と感心したりもしますが、そんな余裕は全く無い状況です。
特に北九州のパスワークに守備が全く嵌らなくなり、良い様に繋がれるのを何とかしなければ敗戦すらありえるこの試合。

飲水タイムを経て、太田・内田→松田・荒木と2枚替えを敢行した甲府。
松田を入れた事で前線からの守備も強度が上がり、その後は流れを押し返す事に成功します。
28分、左サイドで武田がボールを奪ったのちパスワークを展開。
北九州のお株を奪うように細かく繋いでいき、今津の縦パスを武田がポストプレイで落とし、松田がエリアへ向かおうとした所を北九州・國分に倒されて反則・フリーキックを得ます。
左ハーフレーン・エリアからすぐ手前という絶好の位置でしたが、キッカーはドゥドゥ(ちょっと意外)で直接狙うも壁を直撃。
こぼれ球を今津が落とし、泉澤がシュートするも枠外に。
続く31分にはGK河田の縦パスから、松田が右サイドを抜け出してドリブル。
アーリー気味にグラウンダーでクロスを入れ、泉澤が合わせにいくもこぼれ球となり、これを後方からドゥドゥがシュートするも北九州・藤原のブロックに防がれモノに出来ません。

その後再度北九州はパスワークを盾に試合を支配していきますが、35分に双方選手交代したのが勝敗の分かれ道となったでしょうか。
北九州は國分・岡村→永野・河野と2枚替え。
甲府は泉澤→ジュニオール・バホス。
甲府は、この日ベンチに復帰したバホスをジョーカーとして起用してきました。
それに対し北九州は、どちらかというとレギュラークラスの選手を退かせるという、運動量の補填の域を出ないかのような交代だった気がします。

以降は北九州の展開力もガタ落ちとなり、逆に甲府がそれを突き攻撃権を独占します。
バホスは投入直後こそ、ボールが収まらない等試合勘の無さを露呈するシーンが目立ちましたが、次第に流れに乗っていきます。
42分、バホスの右サイドでのキープから中央→左へとパスが渡り、荒木のクロスをドゥドゥがヘディングシュート。(GK永井キャッチ)
そして43分、バホスが右サイドから山田とのパス交換を経てエリア手前で絶好のシュートチャンスに持ち込み、左足を振り抜きます。
これがアウトサイドに当たるミスキックとなりますが、逆に奏功してエリア内左の武田の頭へドンピシャに。
北九州サイドが虚を突かれた格好となった武田のヘディングシュート、これがゴールとなり三度勝ち越した甲府。

その後は当然、ボール支配に徹する甲府の攻撃。
小柳がドリブルで一気にコーナー付近に持ち込みキープするといったシーンも見られ、逃げ切り体勢を取り続けます。
それでも最後にコーナーキックを得た北九州、GK永井が前線に上がり同点を狙うも、キッカー福森のクロスは直接GK河田が抑えて万事休す。
お互い得点力不足という近況が嘘のような、3-2という点の獲り合いを制したのは甲府となりました。


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