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DAZN観戦 2020年J2リーグ第14節 京都サンガFCvs松本山雅FC

2020-08-27 17:09:06 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の京都の記事はこちら(10節・山形戦)
※前回の松本の記事はこちら(10節・磐田戦)

山形戦(10節)での壮絶な打ち合いでの勝利から一転、その後未勝利が続いている京都。
2-2で引き分け(11節・水戸戦)→0-2で敗戦(12節・金沢戦)と徐々に悪化。
ピーター・ウタカの大爆発が終わっても複数失点は終わらずと、あの打ち合いは悪い方向に作用してしまったようであり。

そんな成績を踏まえたのか、前節・新潟戦は「全とっかえ」のターンオーバーを敢行した實好礼忠監督。
その試合は、リードを持つ展開に持ち込む思わぬ幸運(?)ぶりで、その後追い付かれるも勝ち点を得る事に成功します(1-1で引き分け)。
出場機会に乏しかった選手が奮戦したのもあり、「収穫が多かった試合」と評した實好氏でしたが、その割には後半アディショナルタイムという段階でウタカを投入したのは謎。
出場に関する契約でもあるのかと疑いたくもなりましたが、ともかく主力はつかの間の休養を得て迎えた5連戦の最終戦。

反対に松本は絶不調で、連戦に入っても連敗は継続。
12節・福岡戦でやっと勝利を挙げて止めましたが、「終了間際で勝ち越して辛うじて勝利」と内容的には底打ち感は無く、次節(ヴェルディ戦)は再び完敗。
5連戦では唯一全試合スタメンだった藤田がこの日は欠場で、彼の他に4試合以上のスタメンを張ったのは常田のみ。
選手を入れ替えながらのターンオーバーを見せているものの、勝ち点を取る事は中々叶っていません。
「○○が居ないから勝てない」という単純なもので無くなっている辺り、想像以上に悩ましいチーム状態なのかもしれません。

今季から開場となった新スタジアム「サンガスタジアムby KYOCERA」で行われたこの試合。
開幕前の練習試合などで上々の評価を得た観戦環境を持つスタジアム。
それを得て迎えた折角のリーグ戦を、入場制限という形で開催するのは不運としか言えませんが、ここまでホームで無敗(4勝1分)と抜群の成績を残している京都。

しかし松本が序盤からペースを握ります。
事前予想とは打って変わって、この日は4-4-2のフォーメーションで試合に入った松本。
大野・橋内・常田の3人がスタメンで3バックと思わせましたが、大野が右サイドバックに入り、2トップには阪野と高木彰人。
その他、ボランチが主だった久保田が右サイドハーフに位置するなどしており、京都サイドに認識のズレを生ませていたのでしょうか。

前半9分、左サイドで常田のロングパスを杉本が受け、奥からマイナスのカットインでエリア内に入りシュート。
ブロックされた後もボールを奪って繋ぐ松本、左サイドから常田のクロスが上がり、クリアされたボールを塚川がダイレクトでミドルシュートを放ちますがGK若原がキャッチ。
攻勢を掛ける序盤の松本でしたが、シュートシーンはこの場面ぐらいで、次第に京都が押し返します。

23分に、センターバックのヨルディ・バイスが左右への長いパスでゲームメイク。
一旦左へ出した後、戻って来たボールを右へとロングパスを送り、そこから形を作って飯田が低いクロス。
ニアサイドに居た福岡・金久保は触れず、中央のウタカがボレーシュートするもブロックされ、尚も荒木がエリア内左へ切り込んでシュート。(GK圍がセーブ)
その後のコーナーキックでも安藤がヘディングシュート(枠外)と、良い流れを持って飲水タイムに突入した京都。

阪野と2トップを組んだ高木彰にボールを集めての攻撃が目立った前半の松本。
ただし阪野にポストワークをさせつつその周囲を動き回る、といった通常考えられる運用では無く、高木彰が縦パスを受ける役回りになる場面が多かった。
28分には右サイドからの塚川の縦パスを受けた高木彰、そのまま反転シュートを放つも枠を捉えられず。

飲水タイム明けは一進一退といった展開でしたが、34分には京都が圧力ある攻撃を仕掛けます。
GK若原を交えてのビルドアップの最中激しいプレスを掛けられますが、若原の縦パスを中野がフリック、福岡に繋がった事で脱出。
ここから金久保のエリア内へのスルーパスがウタカに繋がると、溜めを作ったのち横パスを送り、金久保のポストプレイからウタカがシュート。
ブロックされた後も福岡がエリア手前からシュート、ブロックされたこぼれ球を金久保が拾いエリア内右からシュートと攻め立てますが、金久保のシュートは僅かに左に外れます。

その後も前線の圧を高める京都。
その影響があったか、松本は自陣エリア内で高木利弥が足を痛め倒れ込み、続行不可能となるアクシデントが発生(38分)。
前が交代で出場し、高木利と同じ左SBに入りました。

早くも交代カードを切る破目になった松本ですが、これまでの出来は決して悪くなく。
42分には阪野が落とした後に杉本のパスを受け、そのままエリア内に進入してシュート(京都・麻田がスライディングでブロック)という好機を作ります。
得点は奪えずとも、京都の攻撃をいなして前半を終えたい所でしたが、ATの落とし穴に嵌ります。
後方のパスワークののち、福岡の縦パスがウタカに入って京都前半最後の攻撃。
ウタカの前進は止めたものの、こぼれ球を中野が繋ぎ、エリア内左で荒木がキープ。
そして横パスをウタカが受けると、そのまま豪快なシュートをゴール右に突き刺し、京都が先制に成功します。
ホームの相性とともに、「ウタカが得点すると無敗」という良いジンクスも持っている今季の京都、幸先良く前半を終えました。

後半、反撃に出たい松本ですが、既にカードを切ってしまっている事もありハーフタイムでは動かず。
立ち上がり、後半2分に飯田がカットインからシュートを仕掛け、先手を取る京都。
しかし6分には、反則の後にボールを蹴った荒木が遅延行為で警告を受けてしまいます。

その後は7分に松本・高木彰がシュートしたのみで、双方攻めるもフィニッシュにはいけない展開に。
そして15分に両ベンチが動きを見せます。
京都は先程警告を受けたのもあり、荒木→ジュニーニョへと交代。(同時に金久保→曽根田へと交代)
松本は高木彰に代え、切り札といえるセルジーニョが投入されます。(同時に大野→鈴木へと交代)

積極的にボールを受けてゴールを狙いにいったこの日の高木彰ですが、結局結果には結び付かず。
しかし代わって入ったセルジーニョが違いを見せた事で、それまでジャブを放つという意味ではある程度貢献したといえるでしょう。

その後京都・麻田の負傷→治療も挟み、迎えた19分。
左⇔中央のパス交換で前進する松本、杉本のスルーパスをセルジーニョが流れて受け、奥に進入してクロス。
これが跳び込んだ阪野の頭にピタリと合い、豪快なヘディングシュートが突き刺さります。
早速セルジーニョ効果を得て同点に追い付いた松本。

一方の京都は停滞感が漂い、荒木・金久保が退いた事で中々攻め手を作れず。
ジュニーニョが絡んだ攻撃は29分、福岡の右→左へのサイドチェンジを受けたジュニーニョ、そのままクロスを上げてウタカ収めてキープ→シュートの場面ぐらいでしょうか。

そして30分、松本がFKの好機を得ます。
好機といっても距離はかなり(40メートルぐらい?)ありましたが、このFKをセルジーニョが直接狙いにいきます。
左カーブを描いたシュートは若干のドライブ回転も得て、GK若原のセーブを弾いてゴール左上に突き刺さるスーパーゴールに。
今度は自ら得点を挙げたセルジーニョ、これでリードを奪った松本。

京都はこのFKの直前に飯田・福岡→上月・野田へと交代。
3-4-2-1から3-3-2-2へとポジションチェンジを果たしていましたが、結果的にこれが「追い付くための勝負手」となる事に。
さらに36分に最後の交代枠を切り、麻田→森脇へと交代。(安藤が右CB→左CBへ)
故障が癒えて戦列に戻って来た、ムードメーカー的な役割も担う森脇を加え、逆転に向けて勢いを得る京都。

それでもサイド攻撃中心で中々圧を掛けられず、松本の身体を張ったディフェンスを崩せません。
しかし45分、クリアボールを拾ったバイスが縦パスを入れ、ウタカが受けてエリア手前でボールキープ。
そして野田へ縦パスを打ち込み、野田がポストプレイで返したボールをシュートにいったウタカ。
ブロックされるも中央での崩しから威力あるシュートで終えた京都。
この際に縦パスを入れた後上がっていたバイス、引き続き前線に張るパワープレイ体制を採ります。

その後曽根田がエリア内左からシュート(45分)、安藤左からクロス→ウタカファーサイドで折り返し→バイス合わせにいくもクリア(AT)と、形振り構わず攻めかかる京都。
そして次の攻撃でした。
後方からの庄司のロングパスをバイスが落とし、拾ったウタカが横パスを出し、走り込んだ中野がシュート。
パワープレイを土壇場で見事成功させ、とうとう同点に。

直後に松本・橋内が限界を迎え(足を痛めたままプレイ)、数的不利を余儀なくされた松本を尻目に逆転の機運を高める京都。
終了間際には再び庄司のロングパス、これをバイスがエリア内右で収めてシュートに持っていきますが、ブロックに阻まれモノに出来ず。
結局2-2のまま試合終了の笛が鳴り響き、総力戦の様相で引き分けに終わる、まさに5連戦の最後を締めるに相応しい一戦となりました。

曽根田に森脇と故障者の戦列復帰が目立つ京都。
戦力的には十二分といえた開幕前の編成でしたが、全体の3分の1を終え、昇格に向けてそろそろ負けられない戦いに突入する時期。
次の5連戦はどういう舵取りとなるでしょうか。


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