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DAZN観戦 2020年J2リーグ第39節 水戸ホーリーホックvs徳島ヴォルティス

2020-12-08 17:19:52 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の水戸の記事はこちら(35節・栃木戦)
※前回の徳島の記事はこちら(30節・群馬戦)
※徳島観戦記はこちら(33節・栃木戦)

首位の徳島にとって、昇格への最後のヤマとなったこの5連戦。
京都・町田・金沢・北九州・水戸と、町田以外は前半戦勝てなかった相手と当たる事となる、まさに正念場となりました。

そしてグラウンド外でも障壁が。
指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督が、来季浦和の監督に就任という真偽の程が不明のニュースが飛び込んでくる状況。
当事者のリカルド監督は町田戦の後に、実際浦和からオファーがあった事を明かし、以降口を噤み現在に至ります。
京都戦に敗戦(0-2)し、次の町田戦の当日にニュースが流れたという事から、徳島を揺さぶるべくの意図も感じられます。
といっても昇格を争う福岡や長崎がそんな事が出来るとは思えないので、「J2の戦線を面白おかしくしたい」というような意思を持った愉快犯的な記者から生まれたものだと思います。(本当に上記のような意図でのリークなら)

思わぬ逆風が吹いたかと思われた徳島ですが、そこからの3戦で3連勝。
しかも11得点と派手に攻撃力を爆発させ、悲願達成に向けて意気は軒昂。
3位・長崎の足踏みも手伝い、とうとう後1勝で昇格決定という状況を作りました。
「J2で最も組織的なサッカー」などと散々評価されてきた徳島ですが、このメンタルの強さが根底にあるからこその首位なのかもしれません。
そして5連戦の最後、歓喜の舞台とするべく水戸・ケーズデンキスタジアムへ。

杉森が離脱し、代わりに浜下が盛んに起用されるようになったこの5連戦。
西谷と共に栃木から移籍した浜下ですが、跳梁する西谷とは対称的に、長期離脱もあり出場数は低迷。(この日が6試合目)
前年は栃木で33試合出場も、終盤の残留を目指しての守備的戦術への変更を境に、自慢の突破力を見せる事は無くなり。
守備力が要求されるサッカーの中、その甘さが散見される場面が目立ちました。
今季も同様のスタイルの栃木とは真逆のチームで何とか飛躍を見せて貰いたかったですが、上記の通り。
ようやく最終盤でチャンスを貰い、前節・北九州戦で初ゴールを挙げ、昇り調子である事を証明しています。

試合が始まり、前半1分にいきなり水戸が好機、右サイドで奥田がドリブルで奥へと進入してクロス。
ニアサイドで深堀が合わせたものの、ジャストミート出来ず流れてしまい、最初の好機を逃します。
いきなりヒヤリとした徳島ですが、その後は攻撃権を支配。
5分には岩尾が右サイドへロングパス、受けた岸本が細かく刻むドリブルでカットイン、そしてエリア内右からシュートを狙います。
グラウンダーで放たれたボールは左ゴールポストを直撃し、詰めにいった渡井も撃てず惜しくも先制ならず。
その後も攻勢の徳島、良い流れと言えたでしょうが、この場面の決定機逸がその後も尾を引く試合となりました。

15分過ぎから、流れを断ち切りたい水戸も反撃に出ます。
ペースを奪い攻勢を掛け、その中でも20分のプレー。
ンドカ・ボニフェイスのエリア内へのロングパス、これをGK上福元が飛び出し抑えようとしますが、触る事が出来ず前嶋のヘディングを許します。
これはその後シュート出来ず終わりましたが、何処と無く「いつもとは違う」事を感じさせた徳島サイドのワンプレーでした。

一進一退の後、遅めの飲水タイム(27分)を挟んだ後もそれは変わらず。
29分には敵陣で水戸・中山がボールカット、ドリブルから山田へラストパスを送り、エリア内へ進入した山田がノーマークでシュート。
完全な1点ものという場面でしたが、シュートはゴール左へ外れ。

失点は免れた徳島ですが、これを境に以降の展開は水戸ペースに。
39分にはンドカの縦パスを深堀が右へポストプレイ、中山からリターンを受けたのちエリア手前からシュート。(ブロックされ枠外)
42分には山田が左サイド奥へ切り込んでクロス、これがブロックに当たり逆サイドへ流れ、前嶋が拾ってエリア内右へと進入。
そしてグラウンダーでクロスを入れると、ニアサイドに走り込んだ中山がヒールで合わせシュートするも枠を捉えられず。
思うようにボールが繋がらない徳島を尻目に、シュート数を重ねていく水戸。

アディショナルタイムに突入し反撃を試みる徳島、渡井の左サイドでのドリブルからコーナーキックに。
しかしこのプレーで水戸・住吉ジェラニレショーンと接触した渡井、足を痛めて倒れ込んでしまいます。
前半終了間際という事でそのままプレーに復帰し(直後のCKではシュートは生まれず)、前半終了を迎えましたが、ハーフタイムで交代となります。

そのHTで2枚替えを敢行した徳島(渡井・福岡→佐藤・石井)、流れを変えたい状況なのは明らか。
特に、前節・北九州戦でスタメン起用された佐藤。
垣田との2トップという起用で、戦術も相手のプレスに対抗する、FW目掛けたロングボールの多様へと切り替えを見せ勝利を奪った試合(4-1)でした。
この日も水戸のハイプレスを受け、その戦術へと切り替えを図ったでしょうか。

後半が始まり、前半は左サイドバック的に振る舞っていた田向が、上がりを控える事が多くなりました。
ナチュラルに3バックへと可変を見せていた節があり、立ち上がりは水戸が相手の出方を窺う事となりお互い様子見のような感じに。

そんな入りを経て後半7分の徳島の攻撃、右からのスローインののち岩尾中央へ縦パス→受けた佐藤が右へ展開→岸本クロス→ニアで浜下フリックという流れでエリア内左へと浮き球が。
垣田が合わせ上空へ上がり、そのボールをさらに佐藤が合わせにいくもGK牡川の飛び出しもありシュート出来ず。
ツインタワーの威力を発揮したい意図が現れた場面となりました。

しかし11分、反則でフリーキックを得た水戸。
ここから長いセットプレー攻勢で、(左サイド・エリアからやや手前という位置)キッカーを務める平野からクロスが上がり、ファーサイドでンドカが折り返すもディフェンスに当たりCKへ。
ここから3本CKが続いたのち、15分には流れの中から山田スルーパス→平塚→中山と渡ってエリア内左からシュート。
GK上福元にセーブされてさらにCKに。
長らくセットプレーでの守備を余儀なくされた徳島、このCKからのクロスを跳ね返したのち、エリア手前で垣田が水戸・山田に対し反則。
尚もセットプレーは続き、今度は直接狙える絶好の位置でのFKとなります。

左ハーフレーン・エリアからすぐ手前という位置で、平塚が左足で直接狙いに行くと、ボールは外からカーブを掛けてゴール左上へ。
GK上福元が触るもセーブしきれず、サイドネットへと突き刺さりゴール。
長期に渡ったセットプレー攻勢を先制点に結び付けました。

先制され、昇格のためにも得点が欲しい状況となった徳島。(残り試合全部引き分けでも昇格出来る)
その後はボランチの岩尾・小西からロングパスを配給する攻撃を展開します。
それも裏狙いがメイン。

そして22分、岩尾のエリア内左へのロングパスに垣田が走り込み、受けた所を水戸・ンドカのスライディングで倒れてしまいます。
審判の笛が鳴り反則・PKとなり、絶好の同点チャンスが訪れた徳島。
自ら蹴る垣田、シュート体勢の直前で一瞬溜めを作ったのちゴール右へと蹴り込みます。
しかしこの動きに釣られなかったGK牡川、左(垣田から見て右)へと飛んで見事にセーブ、こぼれ球を岸本が詰めにいくもクリアで失点を防いだ水戸。

後半も遅めの飲水タイムとなり(27分)、明ける際に両チームとも2枚替え。
徳島は垣田・浜下→河田・鈴木へと交代。
水戸は奥田・山田→松崎・細川へと交代。
既に深堀→森と交代カードを切っていた(22分)水戸、これ以降は3-4-2-1の形へとシフトします。

守備を固める水戸に対し、以降の徳島はミドルシュートをメインに得点を狙うも不発。
そんな展開の中、水戸・松崎に対し、ピッチサイドの秋葉忠宏監督から叱責が飛ぶシーンが。
スピードを活かしカウンターの橋頭堡を務めるも、ボールロストしたうえに戻りが遅れがちだった松崎。
水戸ベンチも不安を覚えたのか、再度の交代で松崎を下げる手を打ちます。(河野と交代・同時に中山→アレフ・ピットブルへと交代・44分)
屈辱のインアウトを余儀なくされた松崎を余所に、徳島の攻勢を凌ぎ続ける水戸。

一方ミドルシュート攻勢も得点に結び付かなかった徳島。(39分に岸本→藤田へと交代)
試合も最終盤となり、45分に決定機が。
内田が左サイド奥へとロングパス、受けた西谷が最奥へと進入してグラウンダーでクロス、これを佐藤がフリーで合わせる絶好機に。
しかし佐藤のシュートは外側へと逸れてしまい、河田の下へ転がるも撃てず。
そしてATへと突入し、2本目の右からのCK。
GK上福元も前線に上がる(1本目も上がっていた)中、藤田からのクロスがクリアされたのち、逆サイドから西谷がクロス。
これもクリアされますが、跳ね返りをエリア手前右から鈴木がボレーシュート、GK牡川がセーブするも目の前には詰めにいった河田が。
しかし河田が当てたシュートは左ポストを直撃し、どうしても得点出来ない徳島。
結局1-0のまま水戸が逃げ切り勝ち、目の前で徳島の昇格決定を阻止する事に成功しました。

得点出来ない時はどんな決定機を作っても得点出来ない、という試合の典型となってしまったこの日の徳島。
それでも状況は変わらず、残り3試合で勝ち点3(ないしは長崎の勝ち点ロスト3)。
こんな日もあると一週間で切り替えたのち、歓喜の瞬間を迎えたい事でしょう。


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