足摺旅日記

足摺岬・・・デジャビューの旅 
エネルギー充填80%




足摺岬 ここは何処

2010-05-26 00:39:24 | 足摺岬

Photo 太陽

 「折角足摺岬まで日の出を見に来たのに・・・」

 「今か今かと待っているのに・・・」

「太陽さん遅いじゃないですか!」

 「それになんだか今日は昨日のサッカーワールドカップ日本代表の壮行試合のようじゃないですか?」

「あっ!そんなこと言っていいのですか。あなたは待つ身でしょう。」

 そんな会話を交わしているのではないのですが、足摺岬の日の出はやはり期待度満点です。

Photo_2 足摺岬 日の出

 今日は待っても待ってもなかなかお日様はその姿を見せてくれません。

 わたしの周囲からも落胆の声。

「もうとっくに日の出の時間は過ぎているのに・・・」

「今日の日の出は何時?」

「今日の日の出は・・・です。」

間髪をいれず何となく返事を返すわたし・・・

「お日様遅いじゃないですか・・・」

Photo_3 足摺岬の海と日の出

 「まっ良しとしよう。雨男のわたしですからお日様に感謝しなければ・・・お日様ありがとう。」

「いいんですけどね・・・」

「何となく穏やかな春から初夏にかけての日の出。こんな時もありますよ。」

「宿に帰って卵かけご飯を食べるのでしょう。」

「もちろん!もちろん足摺岬旅の宿の朝の定番じゃないですか。」

「小さい頃何を食べていたのですか。」

「だしをとった後のイリコを炒ったものとかちょっと無理してみりん干し、豪華な時はメザシ。」

「それと、」

「何にもない時は麦ごはんに醤油をかけて食べていた頃もあったかな。」

「そうなんだ。」

Photo_4 足摺岬 展望台の朝

 「じゃ!足摺岬を旅することが出来るようになったのですね?」

「そう、でも多分一生外国には行けないと思う。」

「いいじゃないですか、足摺岬で」

「いつもに見に来て下さいね。」

「行きますよ!ご馳走の卵かけご飯を食べに!」

「ひょっとして私が卵に見えていません?」

「・・・・・」


足摺岬 これからもずっと二人で

2010-05-21 00:49:20 | 恋人の聖地

Photo これからも ずっと二人で

 ありましたでしょう。「君といつまでも」このフレーズが分かる世代は分かるのですが・・・

 今の世代の人がどれくらい分かるかは不明。

 前述の「君といつまでも」はわたしの青春の若大将加山雄三の大ヒット曲です。

 わたしは今も大ファンですが近年遊戯会社のコマーシャルに出演して少しがっかり。

 ついつい写真を撮りながら「おい、亨! 苗を泣かせたら許さんぞ!」とシャッターを押す指にも力が入る。

 ついでに

Photo_2 Lock

 ついでに「おい、アキ! コを泣かせたら許さんぞ!」

 とついつい老婆心ながらこれまたシャッターを押す指に力が入ります。

 いいんですけどね・・・足摺岬を旅する若いカップルを見るとついつい若い時のわたしを思い出します。

 今まで足摺岬で若いカップルの修羅場を見たのはおそらく天狗の鼻展望所での一回ではないでしょうか。

Photo_3 ハートの鍵

 おお!鍵を見るとわたしはまず谷崎潤一郎の「鍵」を連想しますが足摺岬で鍵をみて官能的になったり感傷的になってはいけません。ついつい最近のワイドショーの話題をさらっている事柄にも結びついてしまいます。

 ここはあくまでも足摺岬ですから明るく明るく。

 どうです若いカップルのみなさんここで愛を確認してみてはいかがでしょうか。

 もちろん壮年、老年、後期高齢者のカップルもOKです。

 ただ名前を見ると地層を見るようにその時代が読み取れます。わたしの若いころは女性の名前には上位に必ず子が付いていましたが今や子が付く女性名は希少な存在です。

 きょうも大横道にそれてしまったのでこの場所は。

Photo クジラのモニュメント

 ここはどこでしょう。もう何度も何度もくどく言わない。

 今年の4月に認定された「恋人の聖地」です。

 今年で三回目の訪問ですが結構いい感じです。

 どうしてかはよく理解できています。だってテレビで放映されていましたから。

 もう少し従業員の方が目立ったほうがよかったのに少し萎縮しているようでした。

 で、なにはともあれ・・・

以前訪れた時の印象となんか少し違います。やっぱりこれがないといけません。それは・・・

Photo_2 恋人の聖地

 でました。恋人の聖地と認定されたプレート。

 このプレート一枚で足摺岬にある恋人の聖地「アネモネ」が真の恋人の聖地に認定されたことが分かります。

 隣接する足摺テルメでは宿泊者や恋人の聖地にふさわしい企画が盛りだくさんです。

 以前わたしが国民宿舎足摺テルメと呼んでいた呼称は宿舎の高級感を意識させ醸成させるために国民宿舎の呼称が外されて別な冠が付いています。でもわたしは単に「足摺テルメ」でよいのだと思うのです。

 それはどうでも良いのですがわたしがこれから足摺岬の暑い季節を旅することを考える時なにかこの恋人の聖地に足りないものがあります。それは鍵ではありません。わたしにとって鍵は前述したようにある意味官能的なものを示唆するものでもあるからです。だいたい鍵とか窓とかは官能的ですよね・・・いかんいかん谷崎潤一郎の世界がよみがえってきました。

 話を戻して・・・・・足摺岬にはスイーツがない、ない、ない、ない、ない、ない、ない、ない。

まったく無い!スイーツと言えば岬の出店のアイスクリンやかき氷とレストラン椿のソフトクリーム。それはそれでよいのですが。

 ひるがえってわたしの郷土、さぬきでは何とうどんアイスやしょうゆアイスなどなどなど枚挙に暇がありません。考えてみて下さい。アイスクリームにあのうどんが入っている或いはアイスクリームに醤油が入っていると考えるだけでも鳥肌が立つ思いです。土佐の東にはアイスクリームにバラエティを持た道の駅があると聞きます。まあ、香川讃岐のうどんアイスや醤油アイスにはと遠く及ばないであろうとわたしは考えているのですが。油断は禁物です。

 そう考えてみて足摺の特産アイスを考えるときどうなんでしょう

1、かつおたたきアイス これはスタンダードと塩たたきの二種類

2、めじかアイス これも生節と枯れ節の二種類

3、文旦アイス

4、ビワアイス

5、これがわたしの本命足摺岬「小夏アイス」

 どうです。小夏などはとてもとてもおいしい。食べ方は岬の人に聞けば分かりますが絶対にあの白い部分を適量まじえて乱切りにしていただくのです。種が多いと言えばそうなのですが一度小夏の味を知ってしまうともうそこは官能の世界、官能小説です。いかんいかん・・・

Lovers Lover`s Sanctuary

 ちょうど恋人の聖地のパネルをみて振り返ってみるとこの光景です。

 そこには明るい足摺の海が見えます。心地よい風が吹き抜けてゆきます。

 いかがですか足摺岬恋人の聖地「アネモネ」。

Photo_3 愛の鍵 いろいろ

 気が付けば驚くほど様々な鍵がかけられています。

 おそらくもっともっとこれから増えるでしょう。

 この鍵の行く末はどうなんでしょう。

 若いカップルが再びこの思い出の足摺岬に回帰することはあるのでしょうか。

 そんなにセンチメンタルになることはないのかも知れないし今時のカップルはもっとドライなのかも知れません。

 センチメンタルと言えばあるカメラマンの写真集「センチメンタルな旅」が思い出されます。

また、横道にそれちゃいましたが鍵を大切にしないものは鍵に泣くことになります。とわたしは思うのです。

Photo 小夏・・・

 今日はなんだか変な終わり方になったので・・・

 たまらなく小夏が食べたくなりました。

 小夏・・・

Photo_2 食べよっと

 たまりません!

もう、口の中が・・・

 小夏、食べよっと!

    美味しいですよ!


足摺岬 朝の金剛福寺

2010-05-18 00:42:20 | 金剛福寺

Photo 金剛福寺 仁王門

 ここは四国八十八か所第三十八番金剛福寺の仁王門です。

 お遍路さんはここで一礼をして境内へ入ります。

 仁王門の左には本尊三面千手観音とあります。

 足摺岬を訪れる人々はどうなんでしょう何パーセント の人が金剛福寺を参拝しているのでしょうか。

 ということはJTBや観光協会に任せて今日は足摺岬観光の定番金剛福寺を比較的早い開門直後に訪れた印象を少し。

 お寺の詳細は非常に詳しく記述されているブログやサイトがありますのでそちらを参考にして下さい。わたしのブログの金剛福寺の今日の出典は山川出版社刊高知県高等学校教育研究会歴史部会編「高知県の歴史散歩」から引用しています。

 で、いいんですね早朝の金剛福寺。自然と仁王門をくぐるとき頭を垂れます。

Photo_2

金剛福寺 手洗鉢(ちょうずばち)

 仁王門をくぐって本堂に向って左側に手水鉢があります。前述の出典によれば中世の火災で多くを焼失したそうですがこの手水鉢は山内忠義寄進とされています。

 また、境内の石灯籠においても彫られている年号などをみてみるのも金剛福寺の歴史を知る上で興味深いものです。

 でも単に気楽に寺を訪ねるのもとてもよいものです。気が付くともう打ち水がされています。

 打ち水に感じられるように最近の金剛福寺は落ち着きを感じさせてくれます。

Photo_3 金剛福寺 大師亀

 境内の本堂も含め多くは比較的近年に再建されたものだと思います。

 この大師亀も平成になってから設置されました。本堂も境内も以前に比べてまったく比べようもないくらいに立派になりました。

 個々の新しく設置された施設が著名な仏師が作成したものか否かは定かではありませんがそれは歴史と言う時の流れの定めですから一見の観光客はそれをただ受け入れるのみ。

Photo_4 金剛福寺 本堂

 朝の金剛福寺の境内は落ち着を見せお遍路さんが集団で訪れる時間帯とは別世界の印象です。

 先ほどの大師亀の右手には納経所があり正面が本堂です。

 本堂右手に不動堂左手に愛染堂があります。不動堂をさらに行くと多宝塔があります。

 そう確認しながら早朝の金剛福寺の境内を散策します。金剛福寺は真言宗でわたしも真言宗。金剛福寺の檀家はどうなんでしょう。若い世代と宗教観はどうなんでしょう。と考えてみても宗教、宗教と考えるとややこしくなるので雑念を捨ててここは朝の金剛福寺の風情を楽しむ。

Photo_5 金剛福寺 多宝塔

 この画像右が納経所中央に多宝塔左に不動堂です。

 多宝塔は源 満仲(みなもとのみつなか)が清和天皇の菩提をとむらうために建立したと言われる。ただし現在のものは明治時代の再建ということです。

 また、多宝塔の奥にはひっそりと逆修(ぎゃくしゅ)の塔とよばれる和泉式部(いずみしきぶ)の頭髪をおさめたとされる宝篋印塔(ほうきょういんとう)も存在します。

 納経所では納経帖に朱印の準備も整い掛け軸などの朱印をドライヤーで乾かす台も静かにその時を待っています。ドライヤーで乾かす人はお遍路さんを導く先達さんやバスガイドさん。時には顔なじみになった運転手さんやバスガイドさんとお話をすることもあります。

 お遍路さんはあらかじめ決められている八十八か所を定期便のように運行される観光バスを利用してお参りします。ツアーの運転手さんやバスガイドさんは結構しんどそうでも旅先でよいこともあるようです。どうも変な方向になったので本堂に参拝を。

Photo_6 金剛福寺

 朝日が多宝塔の背後から上ってきました。

 もう少しすれば団体のお遍路さんの一行が参拝に訪れ境内も賑わいを見せます。

 その前の早朝の金剛福寺は静けさがあり格別な風情を味わうことが出来ます。

 ゆっくりと参拝することが出来ます。雑念が浮かぶことがありません。よいものです。

Photo_7 金剛福寺 朝の庭園

 金剛福寺の境内は朝のすがすがしい空気で満ちています。

 右が愛染堂白く見えるのは十三石塔ですがこれは新しく作られたもので本来の山内忠義寄進のものは通路の左側にあります。

 通路正面が行者堂その左が権現堂その奥に大師堂があります。

 梵鐘も寄進のものとされています。鐘楼は老朽化がひどく平成になって再建されました。また、その左には六角堂が新しく建設され平成の大修理は今後も続くことになるのでしょう。

 その特徴は石にあるのだと思います。経験的にある種のヒエラルキーのなかで石に対する執着が生じるのかも知れません。それが象徴的に表れているのがこの庭園ではないでしょうか。

Photo 金剛福寺

 足摺岬は古来、現世と観音浄土の補陀落山との境とされてきた。

 金剛福寺の巌と水庭園のコントラストは何を意味するのでしょうか。

 先代の住職は先日故人となり渡海し今は観音浄土で仏となっているのだと思います。代を重ね金剛福寺は名刹となって行くのだと思います。

                   合掌 


足摺岬 夜明け

2010-05-14 00:11:08 | 足摺岬

1 足摺岬 夜明け

 足摺岬,岬の展望台と日の出の光景です。

 岬の展望台には大勢の足摺岬から日の出をみる人たちがいます。今日はわたしはあまりにも人が多いでの旅の宿から日の出を見ることにしました。

 もう一つの理由は足摺岬の夜明けの臨場感を味わうため。それは、朝の凛として張りつめたというか生命の営みを感じる時間でもあるからです。

2 足摺岬 日の出の人々

 今日は海からの日の出は困難だったような印象です。なかなか今時はダルマ朝日は望めません。

 それとこれからは特に日の出は方位角が浅くなり天狗の鼻方向へ移動してゆきます。だから、足摺岬灯台と日の出を一緒に撮影しようとするととてもヨイショが必要です。

 でもやっぱり岬の展望台からみる足摺岬の日の出は特別です。

 でも早いですよ!わたしの時計はカシオのプロトレックで足摺岬の位置における日の出と日の入りが常に表示できるようにしています。で今頃は午前5時10分となっています。だから本格的に日の出を見ようとすると20~30分は早く到着しておく必要があります。

3 足摺岬 お日様

 ご注意!絶対望遠鏡や双眼鏡、望遠レンズを装着した一眼レフでファインダー越しに太陽を見ないで下さい。失明の危険があります。

 いいんですね。足摺岬の日の出!

 お日様、おはよう!

 この状態は日の出時間より数十分経過していますが日の出はやっぱりいい感じです。

 五月の足摺岬、朝は何とも言えない空気感です。わたしなりに考えてみると足摺岬の樹林から発せられる木の香りというか土の香りそれと海の香りというかその場にいると何となく理解していただけると思うのですが。多分遊歩道を散策すると雰囲気が分かるでしょうか。

4 足摺岬 岬の日の出

 この画像は過去のものを使用していますが方位などは五月と変わらないと思います。その他の画像は当月のものを使用しています。

 やっぱり足摺岬の日の出はいいなあ~・・・と思って宿に帰ると岬の人が「今日ははっきりしませんでしたね。」とダメだしして下さいますがわたしにとっては何のその・・・

 大体、土砂降りよりいいのに決まっています。

5

足摺岬 岬の展望台

 まだ七時前位、足摺岬の朝の雰囲気を十分に楽しむことが出来ます。

 この時間帯になると金剛福寺も開門しています。

 足摺岬の展望台を含め金剛副寺、岬の展望台、天狗の鼻、遊歩道から足摺岬灯台、ゆるぎ石と散策するのも良いと思います。

 時間があれば潮の満干手水鉢から亀石を経由して白山洞門方面への遊歩道の散策というプランもあります。

 ただし、白山洞門へは上り下りに結構ヨイショが要りますから朝食の時間に間に合うように時間配分を考えてみて下さい。時間配分に自信が無ければ宿泊施設の方に聞けば教えていただけると思います。

足摺岬 朝の情景

 足摺岬の夜明けはとても良い感じです。小鳥のさえずりが日の出とともに始まります。

 わたしの好きな足摺岬の時間帯です。ご笑覧下されば幸いです。


足摺岬 夜明け前

2010-05-10 00:23:16 | 足摺岬

Photo 足摺岬 夜明け前

 時間帯は以前取り上げた「航海薄明」の時間帯です。簡単に言うと海と空の境がかろうじて分かる明るさの時間帯です。

 いいんですね足摺岬。五月の足摺岬、何と言ってよいのでしょう。

 一言でいえばすがすがしい。わたしは夏もすこぶる良いと思うのですが皐月もとてもよろしい!

 夜明け前、今日は島崎藤村の小説とは全然関係ありません。

 足摺岬の夜明け前から夜明けにかけてストレートに!

足摺岬の夜明けを日の出ととらえてみるともうすぐ午前五時を切ってきます。そして、夏至に向って一日数十秒ずつ早くなってきます。画像は午前四時過ぎ日の出まではまだ40~50分の航海薄明の時間帯です。

 足摺岬灯台はまだ灯光を放っています。前日の夕方からいつも漁船が光を灯しています夜明けまで。

 いつもすごいと思う。

Photo_2

足摺岬 夜明け前

 春はあけぼのという表現があるようにいいんですね足摺岬の夜明け前。今はもう初夏ですが、とにかくよいのです。

 すでに岬の展望台には大勢の観光客が日の出を今か今かと待っています。繰り返しますが今時日の出を見るとなると宿泊施設から徒歩十五分は必要です。そう考えると四時半には少なくとも起床しないといけません。

 もちろんそこは各宿泊施設で日の出見学用のマイクロバスを出している施設もあります。

 凛と張りつめた空気感というのでしょうか表現はともかく何と言っても朝は小鳥のさえずりがすがすがしさを際立たせます。

 いいんですね~足摺岬の夜明け前から夜明け!

今日はもう眠たいのでこのくらいでおやすみなさい。