足摺岬 足摺岬灯台 足摺岬クルージング
足摺岬灯台を見る時、やはり海から灯台を見たいものです。どのような方法があるのでしょうか。以前のガイドブックには足摺海上遊覧などの記述があります。その頃は、「漁港に行けば客待ちをしている漁船がありました。」いつの時代でしょうか。最近では、有名な政治団体の代表が悟りを開くため遍路の旅に。その立ち寄った場所が足摺岬、地元の人の好意で足摺の夕日の海に出て再び明日への希望を見出す。このような状況は一見のわたしにはとても現実的ではありません。どうするのかここはなりふりかまわず当たって砕けるしかありません。
足摺岬 足摺岬クルージング はっと丸
定期観光海上遊覧がないとすると、あとは渡船に紛れ込む。はっと丸は民宿をしているのでその民宿を利用すれば海上遊覧がセットになっているようですが、その頃はまったく知りませんでした。渡船業者は3業者あるそうです。ホームページを見ましたが、ホエールウオッチングを書いてあるのはここだけでした。何とか飛び込みでもと考えました。ただわたし一人だけでな無理ではないかな、そんな気持ちもありました。待った甲斐がありました、はっと丸が帰って来ました。
足摺岬 足摺岬クルージング 弁当
これは何でしょうか。弁当です。弁当。これは磯釣りの人が食べる弁当です。磯釣りの人には弁当がセットされた料金設定のようです。結構上等そう、幕の内弁当でしょうか。船長を見つけるや否や直談判です。「遠くから来て今日しかありません、何とかならないでしょうか。」あれこれ考えられる切迫した状況を訴えるしかありません。
「ここではなんですから、これから民宿に帰るから来なさい。」というような幡多弁。これは見込みが大いにありそうです。ただ、もしOKが出ても問題はお金。政治団体の代表でもありませんから。わたしは。
足摺岬 足摺岬クルージング はっと丸
もちろん調べていました。船をレンタルするには最低でも2~3万から、通常は船を釣りで借り切ると数時間で6~7万円はかかるのではないでしょうか。間違っていればごめんなさい。はっと丸の民宿に行って「どうでしょうか。」宿には、船長、お上さん、そしてこの人船長の息子さんかな、顔が似ていましたから。お上さんやこの方の援助もあり、奥の椅子に座っていた船長さんが「いいだろう。」と幡多弁。料金もお上さんの一言があって千円まけてもらいました。値段はホームページにありますから。けっして「お心のままに」といったあいまいなことはありません。結局、磯釣りの人に弁当を届ける時間を利用して岬を周遊していただけることになりました。このカップヌードルははっと丸独自のサービスだそうです。今あるか否かは不明ですが。
足摺岬 足摺岬クルージング 待ち人
磯釣りの人に弁当を届ける時を利用していざ足摺岬クルージングの出発です。まず、必ずライフジャケットの着用を指示されます。これは絶対の約束。船長さんももちろん着用しています。この場所は、伊佐漁協、岸壁には磯釣りに行った父を待つ家族でしょうか。磯釣り中でも急用ができたら迎えに船を出すそうです。磯釣りの人の中には週に3回以上も遠方から利用する方がいるそうです。わたしといえば船に乗れたことで落ち着きがありません。ただ、この日はどんよりとした天気でした。
足摺岬 足摺岬クルージング 漁港の岩
よく分からないのですが、伊佐漁港にある目立つ岩。こんな岩が伊佐を通る道のそばにもありました。左は、はっと丸の排気菅からでる煙。時々、ばばばと出ます。わたしは船首から船尾へと、どたばたと走りまわっています。でも、いろいろ注意はされます。触っていけない装置や機械。ここを通過して赤灯台を出て足摺の外洋へと出て行きます。どんな光景を見ることができるのでしょうか。
足摺岬 足摺岬クルージング 飛沫
外洋に出て足摺岬灯台沖へと向います。それから、船長の息子さんでしょうか、写真撮影をするにあったって注意がありました。不意に波をかぶることは日常茶飯事であり、カメラの水没、潮かぶりなどは常に危険性があります。レンズ交換などはよほど考えてしないと大変なことになります。特に、デジタルカメラは後でがっくりすることになりそうです。そういう息子さんはとてもよいカメラを持っていました。いいですよねいつでも撮れて。でも、仕事となるとそんなに写真ばかり撮っていてもいられないと思いつつやっぱりいいなーと思います。
足摺岬 足摺岬クルージング 磯弁当渡し
磯に近づく時にはある一定の方法があって、接岸する場所も決まっているような感じです。釣り人も心得たもので要領よく弁当をとりに決められた場所に寄ってきます。もう、この時は船に乗れた興奮で露出などのことなどまったく頭の片隅にもありませんでした。まあ、それはそれで仕方がありませんが、こんなチャンスはなかなかありませんから結構、後でへこみました。
足摺岬 足摺岬クルージング 磯で弁当
磯にうまく船を回りこませて接岸場所を決め船首をぴたり寄せてエンジンのパワーを上げて圧着するようなイメージでしょうか。その時を見計らって弁当を渡します。手馴れたものです。磯で足摺岬灯台を見ながら弁当を食べる。どんな気持ちでしょうか。でも、磯釣りの人は結局大物、それも自分が意図する、期待する大物が目的でしょうから。でも、どんな気持ちでしょうか。釣り人は一般的に気が長い人には向かないというような話もありますから。釣りもいろいろありますから。釣りは「悪魔の趣味」という言葉も何かのコミックに書いてありました。磯釣りはお金がかかりそう。
足摺岬 足摺岬クルージング ガジヤ碆へ
ちょっと時間があるから「お客さん何処を見たい。」と船長さん。わたしは初めてですから、「船長さんの思う所で。」と言うのがやっとでした。出発前にはある程度のイメージがありましたが、いざとなってはまったくだめです。ただ、ガジヤ碆など足摺岬の遊歩道から見るとそれほど大きくは感じないのですが実際、磯はどのくらいの大きさなのか実感したいという思いはありました。
足摺岬 足摺岬クルージング ガジヤ碆
ガジヤ碆か自信がありません。ちょうど逆光で曇天でした。なんと、船長さんは息子さんもそうなのですが、写真撮影にあったって灯台はこの時、この場所順光、逆光などポイントを熟知してるようです。後で冷静に考えると足摺岬を撮影に来るカメラマンをよく案内しているとのこでしたし、息子さんも「足摺岬で写真撮影会をしたい。」と話していました。足摺岬といえば日本の風景写真コンテストで必ずあります。定番といえば定番ですが、一見の観光客ではどうしようもありません。
足摺岬 足摺岬クルージング 足摺岬灯台
今回はとにかく海から足摺岬灯台を見てみたい、写真に撮りたいという願望が強かったですから。船長さんはそのあたりをよく心得ていて灯台を見る場所を遠くに、近くに寄って見せてくれます。やっと見ることができました。少し見づらいですが、亀呼場の展望台が画面灯台左下に見えます。岩盤の地層がよく分かり地学の勉強を思い出します。足摺は縄文文化とも関連があるようです。ところで、灯台の下には洞窟があると言われていましたがやはりあります。海岸にはこのように花崗岩が波によって侵食されてできた洞門や洞窟がよく見られます。
足摺岬 足摺岬クルージング 洞窟
以前のガイドブックにはいろいろ書いてありました。あまり書かなくてもよいようなことも。わたしが知りたかったのは以前夏に宿泊した岬の旅館で聞いた波の音がどうしてできるかということです。どんな音かというと、繰り返される強弱のあるホワイトノイズのような波の音に低周波のどどーんという音が聞こえてきます。その頃は、現在のようにクーラーが効いていて密室のような部屋ではなく、窓も開け放ち蚊帳で寝ていたと思います。想像できますか。暑かったという印象はなくその音がとても気持ちのよいものでした。
足摺岬 足摺岬クルージング 洞窟
船長さんに聞いてみました。「それは、足摺岬測候所の下にある洞窟に波が打ち寄せて聞こえるのです。」と幡多弁で。
やっぱり、すぐ答えが返って来るとは思っていませんでしたからある種の感動を覚えました。地元の人にとっては何気ないことだと思うのですが、足摺岬で宿泊して記憶に残る音源の原因が判明したことでも感動です。そのことが分かっただけでも収穫です。「いいかな。」船長さんが足摺岬灯台の周囲をゆっくり操船した後船を走らせました。
足摺岬 足摺岬クルージング 航跡
船長さんは見せ場を心得てゆっくり周遊してくれていたのです。また勢いよく排気管から煙がでて船が速度を上げ航跡を残しながら進んで行きます。この頃は少し余裕ができてきて「もう少し快晴だったら良かったのに。」などと思うようになりました。曇天でもこれほどすばらしいのに政治団体の代表が見た足摺の海で見る夕日はいかがなものだったのでしょうか。全国放送にもその光景は出るくらいですから周囲の取り巻きでゆっくりと心を癒すこともできなかったのではないでしょうか。雑念が出てはいけません。そうそう、わたしはわたしの足摺岬クルージングを堪能しなければ。
足摺岬 足摺岬クルージング 漁船
ギャーピー、ホーンスピーカーからハウリングを起こし気味に船長さんからの案内があります。「前方、漁船。」「漁師さん。」写真を撮っておきなさいといわんばかり。すぐカメラを漁船に向けました。何のことはないのですが、気分が高揚しているので何でもシャッターを押してしまいます。船長さんはそんな意図など何もなかったのでしょうけど。でも外洋です。白い波は立っていませんが、うねっています。
足摺岬 足摺岬クルージング 漁船
漁業を職業にしている人を漁師さん、その船が漁船。わたしが乗っているのは「そうか、渡船。」漁船も渡船もやはり基本的には作るのにお金がかかります。当然。1+1+1でそのほか好みによってオプションをつけるそうです。まず、船体、内燃機関、その目的にあった艤装とお好みで。やっぱりお金ががかるのだと思いました。それに潮風に当たるとメインテナンスも大変だろうし。いろんなことを話してくれました。撮影メモから、違っていたらごめんなさい。
足摺岬 足摺岬クルージング うねり
外洋ですからうねりがあります。この日などは漁師の人や渡船の人にとっては凪のようなものでしょうか。わたしにとってては結構うねっていました。カメラばっかり見ていたためか何か少し酔いそうな気分。でもそんな気分よりも足摺岬クルージングができたことで気分は高揚しています。少しは海がうねっているのが分かるでしょうか。思うに酔いやすい方は避けたほうがよいと思います。次は何処へ連れてってくれるのでしょうか。
足摺岬 足摺岬クルージング 白山洞門
来ました、白山洞門。いつも遊歩道からあるいは、ジョン万ハウスから見ていました。海から観る洞門はどうでしょうか。見慣れたホテルが見えます。右手一番上がみさきホテル、その下ホテル足摺園。三角屋根が旧ジョン万ハウス、その上がホテル椿荘、洞門の左手にホテルビロー園その他足摺の宿泊施設は民宿にいたるまでおおよそオーシャンビューが可能な位置に建ってています。
足摺岬 足摺岬クルージング 旧ジョン万ハウス
ちょっと、気象条件が悪いのですが、白山洞門です。花崗岩が波によって浸食されできた洞門としては日本でも有数なものだそうです。地元のお祭りではご神木かご神体をとりに画面右側から洞門の上にある神社に上がります。画面では小さく見えますが、洞門の高さは16メートルくらいあるそうです。海から見てみると改めて中央三角屋根の旧ジョン万ハウスがいかに白山洞門を観る絶好の位置にあったかがよく分かります。旧ジョン万ハウスは以前旅館「洞門閣」だったのを市の施設としてリフォームして作ったそうです。以前はもっとたくさん窓があったように思えました。白山洞門とはまったく関係のない話になってしまいました。「洞門閣」についてはどうなんでしょう、自信がありありません。