足摺旅日記

足摺岬・・・デジャビューの旅 
エネルギー充填80%




臼碆

2006-06-28 22:24:07 | 足摺岬海上遊覧

Photo_130 足摺岬   海上遊覧  足摺岬灯台

 足摺岬灯台を後にして船は進みます。灯台と磯がシルエットになっています。足摺岬クルージングと思ってもわたしにとっては足摺岬海上遊覧という表現のほうがあっているような気がします。この日は、どんよりとして時々薄日がさすような天気でした。画面左に薄っすら旧ジョン万ハウスの三角屋根、少し高台にあるみさきホテルが見えます。これから出発した伊佐漁港を通過して行きます。

Photo_131 足摺岬   足摺海上遊覧  伊佐漁港

 伊佐漁港の赤灯台が見えます。その上には足摺国際ホテル、海上館などの足摺温泉郷を形成するホテル、旅館があります。ホテルのライブビューカメラはこの伊佐漁港の方向を向いて画像が設定されていたと思います。

Photo_132 足摺岬   臼碆   臼碆灯台

 臼碆にやって来ました。やはり足摺観光では岬の灯台とこの臼碆がハイライトでしょうか。船長さんは臼碆灯台を回りこむようにしてゆっくり船を走らせてくれました。

Photo_133 足摺岬   臼碆  臼碆灯台

 この場所は、臼碆展望台からよく眺めていた場所です。臼碆灯台へは県道から灯台の画面左側を廻って遊歩道が続いています。灯台右手斜面から鎖のようなものがあって灯台下の磯へ下りて行けるようになっています。よく見ると岩場に釣り人がいます。磯釣りをする人はすごいと思いました。わたしはとても無理。ひょいひょいと岩場を移動しています。

Photo_134 足摺岬   臼碆  灯台と龍宮神社

 左に臼碆灯台、分かりづらいですが、画面右側に赤い鳥居が見えるのが龍宮神社、その斜め上のもっこりした所が臼碆展望台です。

Photo_135 足摺岬   臼碆   少し古い写真

 臼碆の少し古い写真。三十数年前、変わっていないといえば変わっていませんがよく見ると変わっています。臼碆で船をゆっくり操船しながら、「あなたは、足摺のどこが好きですか。」と船長さんが問いかけました。わたしは「足摺岬灯台です。」と答えました。すると船長さんは「わしは、臼碆のほら、展望台があるじゃろうあそこから見たのが好きじゃ。」と話しました。」

Photo_136 足摺岬   臼碆   臼碆灯台

 足摺岬の旅ではやはり臼碆も見ておきたい所です。船長さんの話では以前はもっと緑が豊かだったということです。松くい虫などによって松などが被害を受けたそうです。そういえば足摺スカイラインを走っていても赤茶けて立ち枯れした松を時々見かけました。船長さんはこの後現在にいたるまでの世間話を聞かせてくださいました。お上さんとの馴れ初めなどは話していただけませんでしたが。そんなこんなで足摺岬海上遊覧を終え伊佐漁港に向いました。


足摺岬クルージング

2006-06-26 03:04:28 | 足摺岬海上遊覧

_2 足摺岬 足摺岬灯台 足摺岬クルージング

 足摺岬灯台を見る時、やはり海から灯台を見たいものです。どのような方法があるのでしょうか。以前のガイドブックには足摺海上遊覧などの記述があります。その頃は、「漁港に行けば客待ちをしている漁船がありました。」いつの時代でしょうか。最近では、有名な政治団体の代表が悟りを開くため遍路の旅に。その立ち寄った場所が足摺岬、地元の人の好意で足摺の夕日の海に出て再び明日への希望を見出す。このような状況は一見のわたしにはとても現実的ではありません。どうするのかここはなりふりかまわず当たって砕けるしかありません。

Photo_129 足摺岬 足摺岬クルージング  はっと丸

 定期観光海上遊覧がないとすると、あとは渡船に紛れ込む。はっと丸は民宿をしているのでその民宿を利用すれば海上遊覧がセットになっているようですが、その頃はまったく知りませんでした。渡船業者は3業者あるそうです。ホームページを見ましたが、ホエールウオッチングを書いてあるのはここだけでした。何とか飛び込みでもと考えました。ただわたし一人だけでな無理ではないかな、そんな気持ちもありました。待った甲斐がありました、はっと丸が帰って来ました。

__18 足摺岬 足摺岬クルージング  弁当

 これは何でしょうか。弁当です。弁当。これは磯釣りの人が食べる弁当です。磯釣りの人には弁当がセットされた料金設定のようです。結構上等そう、幕の内弁当でしょうか。船長を見つけるや否や直談判です。「遠くから来て今日しかありません、何とかならないでしょうか。」あれこれ考えられる切迫した状況を訴えるしかありません。

「ここではなんですから、これから民宿に帰るから来なさい。」というような幡多弁。これは見込みが大いにありそうです。ただ、もしOKが出ても問題はお金。政治団体の代表でもありませんから。わたしは。

__19 足摺岬 足摺岬クルージング はっと丸

 もちろん調べていました。船をレンタルするには最低でも2~3万から、通常は船を釣りで借り切ると数時間で6~7万円はかかるのではないでしょうか。間違っていればごめんなさい。はっと丸の民宿に行って「どうでしょうか。」宿には、船長、お上さん、そしてこの人船長の息子さんかな、顔が似ていましたから。お上さんやこの方の援助もあり、奥の椅子に座っていた船長さんが「いいだろう。」と幡多弁。料金もお上さんの一言があって千円まけてもらいました。値段はホームページにありますから。けっして「お心のままに」といったあいまいなことはありません。結局、磯釣りの人に弁当を届ける時間を利用して岬を周遊していただけることになりました。このカップヌードルははっと丸独自のサービスだそうです。今あるか否かは不明ですが。

__20 足摺岬  足摺岬クルージング 待ち人

 磯釣りの人に弁当を届ける時を利用していざ足摺岬クルージングの出発です。まず、必ずライフジャケットの着用を指示されます。これは絶対の約束。船長さんももちろん着用しています。この場所は、伊佐漁協、岸壁には磯釣りに行った父を待つ家族でしょうか。磯釣り中でも急用ができたら迎えに船を出すそうです。磯釣りの人の中には週に3回以上も遠方から利用する方がいるそうです。わたしといえば船に乗れたことで落ち着きがありません。ただ、この日はどんよりとした天気でした。

__21 足摺岬 足摺岬クルージング 漁港の岩

 よく分からないのですが、伊佐漁港にある目立つ岩。こんな岩が伊佐を通る道のそばにもありました。左は、はっと丸の排気菅からでる煙。時々、ばばばと出ます。わたしは船首から船尾へと、どたばたと走りまわっています。でも、いろいろ注意はされます。触っていけない装置や機械。ここを通過して赤灯台を出て足摺の外洋へと出て行きます。どんな光景を見ることができるのでしょうか。

__22 足摺岬  足摺岬クルージング 飛沫

 外洋に出て足摺岬灯台沖へと向います。それから、船長の息子さんでしょうか、写真撮影をするにあったって注意がありました。不意に波をかぶることは日常茶飯事であり、カメラの水没、潮かぶりなどは常に危険性があります。レンズ交換などはよほど考えてしないと大変なことになります。特に、デジタルカメラは後でがっくりすることになりそうです。そういう息子さんはとてもよいカメラを持っていました。いいですよねいつでも撮れて。でも、仕事となるとそんなに写真ばかり撮っていてもいられないと思いつつやっぱりいいなーと思います。

__23 足摺岬 足摺岬クルージング 磯弁当渡し

 磯に近づく時にはある一定の方法があって、接岸する場所も決まっているような感じです。釣り人も心得たもので要領よく弁当をとりに決められた場所に寄ってきます。もう、この時は船に乗れた興奮で露出などのことなどまったく頭の片隅にもありませんでした。まあ、それはそれで仕方がありませんが、こんなチャンスはなかなかありませんから結構、後でへこみました。

__24 足摺岬 足摺岬クルージング 磯で弁当

 磯にうまく船を回りこませて接岸場所を決め船首をぴたり寄せてエンジンのパワーを上げて圧着するようなイメージでしょうか。その時を見計らって弁当を渡します。手馴れたものです。磯で足摺岬灯台を見ながら弁当を食べる。どんな気持ちでしょうか。でも、磯釣りの人は結局大物、それも自分が意図する、期待する大物が目的でしょうから。でも、どんな気持ちでしょうか。釣り人は一般的に気が長い人には向かないというような話もありますから。釣りもいろいろありますから。釣りは「悪魔の趣味」という言葉も何かのコミックに書いてありました。磯釣りはお金がかかりそう。

__25 足摺岬 足摺岬クルージング ガジヤ碆へ

 ちょっと時間があるから「お客さん何処を見たい。」と船長さん。わたしは初めてですから、「船長さんの思う所で。」と言うのがやっとでした。出発前にはある程度のイメージがありましたが、いざとなってはまったくだめです。ただ、ガジヤ碆など足摺岬の遊歩道から見るとそれほど大きくは感じないのですが実際、磯はどのくらいの大きさなのか実感したいという思いはありました。

__26 足摺岬 足摺岬クルージング ガジヤ碆

 ガジヤ碆か自信がありません。ちょうど逆光で曇天でした。なんと、船長さんは息子さんもそうなのですが、写真撮影にあったって灯台はこの時、この場所順光、逆光などポイントを熟知してるようです。後で冷静に考えると足摺岬を撮影に来るカメラマンをよく案内しているとのこでしたし、息子さんも「足摺岬で写真撮影会をしたい。」と話していました。足摺岬といえば日本の風景写真コンテストで必ずあります。定番といえば定番ですが、一見の観光客ではどうしようもありません。

__27 足摺岬 足摺岬クルージング 足摺岬灯台

 今回はとにかく海から足摺岬灯台を見てみたい、写真に撮りたいという願望が強かったですから。船長さんはそのあたりをよく心得ていて灯台を見る場所を遠くに、近くに寄って見せてくれます。やっと見ることができました。少し見づらいですが、亀呼場の展望台が画面灯台左下に見えます。岩盤の地層がよく分かり地学の勉強を思い出します。足摺は縄文文化とも関連があるようです。ところで、灯台の下には洞窟があると言われていましたがやはりあります。海岸にはこのように花崗岩が波によって侵食されてできた洞門や洞窟がよく見られます。

_2_1 足摺岬  足摺岬クルージング  洞窟

 以前のガイドブックにはいろいろ書いてありました。あまり書かなくてもよいようなことも。わたしが知りたかったのは以前夏に宿泊した岬の旅館で聞いた波の音がどうしてできるかということです。どんな音かというと、繰り返される強弱のあるホワイトノイズのような波の音に低周波のどどーんという音が聞こえてきます。その頃は、現在のようにクーラーが効いていて密室のような部屋ではなく、窓も開け放ち蚊帳で寝ていたと思います。想像できますか。暑かったという印象はなくその音がとても気持ちのよいものでした。

35_ 足摺岬 足摺岬クルージング 洞窟

 船長さんに聞いてみました。「それは、足摺岬測候所の下にある洞窟に波が打ち寄せて聞こえるのです。」と幡多弁で。

やっぱり、すぐ答えが返って来るとは思っていませんでしたからある種の感動を覚えました。地元の人にとっては何気ないことだと思うのですが、足摺岬で宿泊して記憶に残る音源の原因が判明したことでも感動です。そのことが分かっただけでも収穫です。「いいかな。」船長さんが足摺岬灯台の周囲をゆっくり操船した後船を走らせました。

_2_2 足摺岬  足摺岬クルージング 航跡

 船長さんは見せ場を心得てゆっくり周遊してくれていたのです。また勢いよく排気管から煙がでて船が速度を上げ航跡を残しながら進んで行きます。この頃は少し余裕ができてきて「もう少し快晴だったら良かったのに。」などと思うようになりました。曇天でもこれほどすばらしいのに政治団体の代表が見た足摺の海で見る夕日はいかがなものだったのでしょうか。全国放送にもその光景は出るくらいですから周囲の取り巻きでゆっくりと心を癒すこともできなかったのではないでしょうか。雑念が出てはいけません。そうそう、わたしはわたしの足摺岬クルージングを堪能しなければ。

__28 足摺岬  足摺岬クルージング 漁船

 ギャーピー、ホーンスピーカーからハウリングを起こし気味に船長さんからの案内があります。「前方、漁船。」「漁師さん。」写真を撮っておきなさいといわんばかり。すぐカメラを漁船に向けました。何のことはないのですが、気分が高揚しているので何でもシャッターを押してしまいます。船長さんはそんな意図など何もなかったのでしょうけど。でも外洋です。白い波は立っていませんが、うねっています。

__29 足摺岬  足摺岬クルージング 漁船

 漁業を職業にしている人を漁師さん、その船が漁船。わたしが乗っているのは「そうか、渡船。」漁船も渡船もやはり基本的には作るのにお金がかかります。当然。1+1+1でそのほか好みによってオプションをつけるそうです。まず、船体、内燃機関、その目的にあった艤装とお好みで。やっぱりお金ががかるのだと思いました。それに潮風に当たるとメインテナンスも大変だろうし。いろんなことを話してくれました。撮影メモから、違っていたらごめんなさい。

__30 足摺岬 足摺岬クルージング  うねり

 外洋ですからうねりがあります。この日などは漁師の人や渡船の人にとっては凪のようなものでしょうか。わたしにとってては結構うねっていました。カメラばっかり見ていたためか何か少し酔いそうな気分。でもそんな気分よりも足摺岬クルージングができたことで気分は高揚しています。少しは海がうねっているのが分かるでしょうか。思うに酔いやすい方は避けたほうがよいと思います。次は何処へ連れてってくれるのでしょうか。

_2_4  足摺岬 足摺岬クルージング 白山洞門

 来ました、白山洞門。いつも遊歩道からあるいは、ジョン万ハウスから見ていました。海から観る洞門はどうでしょうか。見慣れたホテルが見えます。右手一番上がみさきホテル、その下ホテル足摺園。三角屋根が旧ジョン万ハウス、その上がホテル椿荘、洞門の左手にホテルビロー園その他足摺の宿泊施設は民宿にいたるまでおおよそオーシャンビューが可能な位置に建ってています。

_2_5 足摺岬 足摺岬クルージング 旧ジョン万ハウス

 ちょっと、気象条件が悪いのですが、白山洞門です。花崗岩が波によって浸食されできた洞門としては日本でも有数なものだそうです。地元のお祭りではご神木かご神体をとりに画面右側から洞門の上にある神社に上がります。画面では小さく見えますが、洞門の高さは16メートルくらいあるそうです。海から見てみると改めて中央三角屋根の旧ジョン万ハウスがいかに白山洞門を観る絶好の位置にあったかがよく分かります。旧ジョン万ハウスは以前旅館「洞門閣」だったのを市の施設としてリフォームして作ったそうです。以前はもっとたくさん窓があったように思えました。白山洞門とはまったく関係のない話になってしまいました。「洞門閣」についてはどうなんでしょう、自信がありありません。


伊佐漁港を散策する

2006-06-18 03:13:36 | 伊佐漁港

No1_1 足摺岬  遊歩道   伊佐漁港

 ここは伊佐、いさと発音していざとはにごらないようです。またまた暗い画像で始まりました。やっぱりへこみやすい性格なのだと思います。その点漁師さんはやはり豪快な性格の人が多いのでしょうか。足摺岬遊歩道を散策して次どうしよう。そう考えると今度は足摺岬を海から見たいという前々からの欲求を何とかしたい。「足摺岬クルージング」がしたい。それにはどうするのがよいのか。それと前々から足摺の漁港、伊佐魚港を見てみたい。何とかしたい。とりあえず伊佐魚港を徘徊というか散策してみることにしました。画像が暗いのは漁港は朝が早いですから。

No2_1 足摺岬   伊佐魚港   朝

 来ました、来ました、足摺といえば磯釣りのメッカ。旅する時には事前にある程度イメージを膨らませながら訪れることはあるのではないかと思います。いつもイメージ通りにうまく運ぶとは限りませんが。でも釣り人が来るとすると船が出る。船が動いている写真くらいは取れるでしょう。伊佐魚港はわたしが足摺岬を訪れた頃には、今でこそポピュラーなホエールウオッチングなどはありませんでした。しかし、その名は「海上遊覧」はありましたけど。考えてみると足摺岬クルージングですね。でも決まった定期観光海上遊覧はありませんでした。昭和50年代は「伊佐の港に行けば海上遊覧の船が待っています。」と記載がありました。

No3 足摺岬  伊佐漁協   漁船出航

 磯釣りの人々を乗せて出発する前に漁船が伊佐漁港を出て行きました。伊佐漁協をみて思い出しました。今から数年前、台風16号か23号の高波が伊佐漁港を襲い、船を守ろうとした方の命を奪ったそうです。地元の人が教えてくれました。そのときの高波の高さは推定18mに及び画面左手の伊佐漁協の上を越えていったそうです

No4 足摺岬   伊佐魚港   赤灯台

 朝も早いですから、もっとも漁師の方にとっては普通のことなのでしょうけど。ぼーと物思いにふけっていました。漁船が出て行った後少し。そうそう、わたしには今回の足摺岬の旅ではぜひ足摺岬クルージングを実現しなければなりません。今では、土佐清水観光協会のホームページに体験漁業、ホエールウオッチングの記載があります。でも自分で少し考えて今までの思いを実現しようと考えました。

5_9 足摺岬   伊佐魚港  渡船の出航

 どどどどどと勢いよく船がやって来ました。すごいターンです。自動車学校のクランクのような構造に漁港はなっているようです。土佐清水港,伊佐漁港、わたしが見るどの船長さんも操船はすごいです。わたしが勝手に思っているのかもしれませんが。船には慣性があるのだろうし舵だって反応には時間がかかるだろうし、慣れの問題といえばそうなのですが思わず見入ってしまいました。もっとアップで撮っとけばよかった。

_6 足摺岬   伊佐漁港  渡船出航

 足摺岬で足摺岬灯台を海から見るためには当然船からが一番、ガイドブックで調べると定期観光船などは記載なし。釣りのように船をレンタルするか渡船に紛れ込んで乗せてもらうか。ホームページで渡船を調べるとホエールウオッチング料金を書いてあるのは足摺では「はっと丸」さんだけでした。当時この他土佐清水観光協会に問い合わせると足摺岬、伊佐魚港を基点にする渡船業は3業者あるそうです。詳しく教えていただきました。「レンタルもできます。」とのこと少し明かりが見えてきました。

Photo_124  足摺岬   伊佐魚港  渡船はっと丸

 当然はっと丸さんは磯釣り客を対象にしていますが民宿もしています。それとなく問い合わせますと、民宿を利用すると朝のひと時、気象条件にもよりますが足摺岬灯台を周遊する足摺岬クルージングがセットになっているとのことでした。わたしなどの一見の観光客はどうすればよいのでしょうか。その日に民宿のはっと丸が予約できるとは限りません。なおさら一人旅では。もちろんこの他の足摺岬のホテル、旅館でも釣り、クルージングの要望に対応するとうたっている施設もあります。この写真、はっと丸デッキ前方は磯釣り客、デッキ後方はおそらく民宿の宿泊客と思います。私の経験から。Photo_125

足摺岬   伊佐漁港   何でしょうか

 あぁ、行ってしまいました。仕方が無いから伊佐漁港の岸壁から海を見ていました。するとなんか魚籠のようなかごがあるではないですか。魚籠、びく、かご、なんと呼ぶのでしょうか。見ると小魚がこの物体の周囲にいるのが見えます。後で分かりました。はっと丸さんが港に帰ってきて船長さんから聞きました。「これ、海老、車海老。」「今日、泊まるの。」・・・・「お客さんの食事で海賊焼きに使う車海老。」とのことでした。もちろん土佐弁というか幡多弁。ちなみに海賊焼きはオプションです。いつの頃からか足摺の宿に海賊焼きなどのメニューが多く取り入れられるようになりました。呼び方の違いかも知れませんが。

Photo_126 足摺岬   伊佐漁港  磯釣りの人々

 はっと丸さんとは別な渡船さんの磯釣り客がなにやら帰り際に談笑していました。撮影メモの走り書きですから詳細は不明です。今日の釣果というのでしょうか、ちょっと磯釣りの人々はなんかプロフェッショナルな雰囲気で少し近づきにくい感じですが、でも今日の足摺岬の旅の始め、岬めぐりもよいのですが、勇気を出して追いかけます。無視されてもともと。「すみません。写真を撮らせていただけませんか。」「あなたは、どこ。」低い声、わぁぁ聞かれてしまいました。みんなに取り囲まれて、少し声が上ずり気味になりながら「観光客です。」「だと思った。」と低い声。

T 足摺岬   伊佐漁港  鯛

 鯛だそうです。わたしは釣りにはまったくの素人です。メバル釣りくらいには何回か行ったことがありますから鯛くらいは知っています。相撲の優勝で横綱が高々と掲げる魚ですよね。でも、磯釣りは特殊な感じですから、間違いがあってはいけません。「これ、鯛ですよね。」「そう、」「大きいですよね。」「まあまあ。」まあまあのサイズのようですが。とにかく体長を測定するのですから、小さいものではないようです。

Photo_127 足摺岬   伊佐漁港  釣り人と鯛

 恐る恐る「すみません、釣り雑誌のように写真を撮らせていただいてもいいですか。」「旅のよい記念になりますから。」思いつく限りの理由を考えて何とか写真を撮らせてもらえないか必死でしたから。でも案外あっさり「いいよ。」と言っていただけました。私自身、旅のよい記念になりました。足摺の自然を撮るのもよいのですが、その土地にわたしが訪れた証はやはりその時の、その場所の人たちと関わることではないかと思います。そうすることにより旅がより印象的になります。同僚はもう先に行っていました。快くか否かは不明ですが、本当にありがとうございました。

Photo_128 足摺岬   伊佐漁港  はっと丸と船長

 はっと丸が磯釣り客を磯に渡して帰ってきました。見るからに船長という風合いです。船長がやっぱりいいのですよね。メバル釣りをしたときは船頭さんと言っていましたから。どっちがよいのでしょう。見るからに緘黙な感じです。後で少し印象が変わるのですが。第一印象が大切です。初めの呼び方を間違えると大変です。はっと丸は足摺岬で写真を撮っている時によく知っていました。どどどどどと磯に近づいて「釣れるかょー。」とホーンスピーカーからハウリングを起こしながら磯の釣り人に問いかけています。「喰わん。もう少し我慢して、この磯はこれからじゃ。」という具合に。さあ、これからがこの船に乗せてももらえるか勝負です。


わたしの好きな足摺岬灯台

2006-06-18 00:14:30 | 足摺岬灯台

Photo_121 足摺岬 足摺岬灯台 無線方位信号所

 ちょっと出始め暗い画像ですが、わたしの好きな足摺岬灯台には常に足摺岬灯台無線方位信号所とアンテナ、アンテナ支柱などが今までセットでした。今も足摺岬は好きですが。わたしが足摺岬を訪れた頃は「灯台には海上を航行する船舶が自船の位置を知るための中波無線標識局が運用されており、その送信空中線として、地上50.5mの支線式鋼管柱が敷地の北西側に設置されていました。」(海上保安庁資料)わたしは足摺岬に来ると灯台とこれらの施設をいっしょに撮影するのが好きでした。

Photo_122 足摺岬   わたしの好きな足摺岬灯台

 「昭和52年に短波帯を使用した連絡回線用として、地上高15mの空中線が建設され、また、昭和55年にレーダーを装備した船舶をサービスの対象としたマイクロ波無線標識(レーマークビーコン)用の空中線を設置するための地上高25mの鋼管柱も建設、更に数年後監視連絡回線用鉄塔を兼用するために改造されました。」(海上保安庁資料)わたしが足摺岬を訪れるたびに少しずつ変化して行きます。わたしは50.5mの支線式鋼管柱と支える支線、白い灯台、蒼い海、青い空、白い雲、白い波、みんな好きですけどこの支線式鋼管柱はありません。少し前の昔話。


失意の遊歩道散策明日へ

2006-06-14 00:38:38 | 遊歩道

Photo_115 足摺岬   遊歩道   岬の展望台

 足摺岬の岬の展望台から見た夜明け前の足摺岬灯台です。この頃は日の出が午前五時ごろでした。今頃はもう午前四時台だから日の出を見るのも大変、日の出を見たい人は起きるだろうし寝る人は寝る。でも足摺で一泊は短いですよね。やっぱり足摺無線方位信号所はありません。無いものは無いし、また新しい足摺岬の風景が誕生して行くのだと思います。

Photo_116 足摺岬  天狗の鼻 夜明け前

 わたしは足摺岬に来るとやはり日の出が見たいですからこの展望台に来てしまいます。第一いろいろな人たちが集まってきて日の出を待っていますから。日の出が近づくと無言になってくるように感じます。できたら水平線から昇る朝日が見たいなと思いますが気持ちだけではどうにもなりません。自然が相手ですから。お日様を見れるだけでもラッキーです。

Photo_117 足摺岬   岬の展望台  日の出

 この日は午前五時頃の日の出ですがもう五分以上は待ったでしょうか、水平線の雲の帯から朝日が昇ってきました。いいですよね、朝日を見てまず悪い気はしません。わたしもバチバチシャッターを切りました。いつも同じような写真になってしまうのですが皆さんはどんな思いで日の出を見ているのでしょうか。

Photo_118 足摺岬   天狗の鼻   日の出

 定番のシルエットになっている天狗の鼻を背景にした足摺岬の日の出です。いつも見直すと同じ構図の写真になるのですが、いつも撮ってしまいます。やはり前後の写真を見るとその日の記憶がよみがえります。あんなこともあったとか。それがショックで後々尾をひくこともありますが。日の出は滅入った気分を和らげおだやかにしてくれます。

Photo_119 足摺岬   岬の展望台   朝日を見る

 少し遅れて家族が展望台に上がってきました。日の出を見た人たちは帰り始めていました。子供たちを起こして岬につれて来るのは大変だったと思います。奥様が。少し残念そうに日の出に間に合わなかったと言いながらも父が子供を抱き上げて朝日を見ると破顔一笑、いいんですここから見る朝日も。奥様は少し遅れて朝日を見ていました。ご主人の機嫌が直ったのは言うまでもありません。これはすべてわたしの推測ですが。

Photo_120 足摺岬   岬の展望台   日の出の後

 少し時間がたちました。日の出を見に来た人々は遊歩道の散策にあるいは宿泊場所へと帰ったのでしょうか、まだ時刻は五時過ぎですから。岬の展望台には誰もいなくなりました。わたし以外は。人々のざわめきが無くなると岬独特の音と匂いを感じることができます。特に、夏などはとてもよいのです。すがすがしい気分になります。足摺の四季でよい季節は人それぞれ感じ方が異なるのでしょうけど、わたしは聞かれれば夏それも七月梅雨明け十日、ついで八月お盆まで。お盆を過ぎれば土用波の足摺も趣がありますが。

49_1 足摺岬   足摺岬無線方位信号所

 足摺岬の岬の展望台から階段を下りる前に朝日を受けて建つ足摺岬灯台と足摺岬無線方位信号所があった場所をもう一度見て帰りました。これからこの方向の風景はどのように変わって行くのでしょうか。もしかして中波用のアンテナ支柱も鋼管柱も無くなってしまうかも知れません。白い灯台、青い海、抜けるような空、砕ける波、いいですよね。それまでの風景はわたしのフィルムにドキュメントとして残っています。また、明日からいい気持ちで過ごせます。足摺岬はそんなところです。